疑問や好奇心 遊びで応える|アートを持ち帰ろう(21)|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

スペシャルコンテンツ

特集・企画

2022年12月23日更新

疑問や好奇心 遊びで応える|アートを持ち帰ろう(21)

文/本村ひろみ

疑問や好奇心 遊びで応える

新年は希望に輝く作品と共に


アーティスト・ヤマトタイヨウの名前は本名だそうだ。展示会場で作品を見ていたらご本人がいたのでパンチのある立体作品「まもる」の説明をしていただいた。「ミクストメディアの形式で主に断熱材やスプレーなどを用いてます」と。そして威勢のいい表情の「まもる」と少し離れて展示されていたユーモラスな表情の「よりそう」は一対のシーサーだと教えてくれた。サッカーのユニフォームを着て朗らかに説明してくれる青年に「お名前を伺っていいですか?」と尋ねると「ヤマトタイヨウです」と名前のとおり太陽のように明るい声が返ってきた。


見知らぬ沖縄でゼロから

北海道出身の彼は知り合いの誰もいない土地でゼロからのスタートをしてみたいと沖縄県立芸術大学へ進学したそうだ。沖縄の印象を、太陽に近い場所で植物も鮮やかで目に映るものが刺激的だと語る。そして「作品づくりのきっかけは日常生活や環境の中から生まれる疑問や好奇心から。その問題に対して“遊び”による柔軟な考えで対応する。そして自分の作品で多くの方に遊びの重要さを伝えることができればうれしい」と話してくれた。

入学した年からコロナの影響で人との交流も少なくアーティスト活動にも制限があったそうだが、来年は年明けから作品の展示の機会も増える。自分をどこまで出せるか、枠に収まらずに挑戦したいと若手のアーティストは希望に輝く。そんな彼の作品「まもる」と「よりそう」で新年を迎えたい。無病息災。良い年になりますようにと願いを込めて。




「よりそう」(左奥)
1040 × 930mm
21万3000円


「まもる」(写真手前)
1260 × 900mm
25万円




「Memo」
640 × 780mm
10万9800円




「Frashback」
600 × 740mm
9万8000円

 

作家近況

ヤマトタイヨウ(大和泰陽)
展覧会予定
2023年1月 浦添市美術館“あけもどろ展” 
2月 沖縄市園田百軒通り 約束の場末 二人展
4月 那覇市泊 KIYOKAWA GALLERY 個展
詳しくはインスタグラム che_yamat_sol/
 

本村ひろみ
もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1929号・2022年12月23日紙面から掲載

この連載の記事

この記事のキュレーター

キュレーター
本村ひろみ

これまでに書いた記事:43

ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

TOPへ戻る