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2023年1月27日更新
愛嬌たっぷり ウサギのカップ|アートを持ち帰ろう(22)
文/本村ひろみ
愛嬌たっぷり ウサギのカップ
妄想膨らむ茶器でティータイム
新年には干支のものを飾る。ましてや今年はうさぎ年。年女なので縁起物としていつもより選ぶのに力が入った。ちなみに十二支の「卯(う)」に込められた意味を調べてみると「ウサギは飛び跳ねることから飛躍や向上の意味が込められ、長い耳は福を集めるとされて縁起の良いもの」と言われているそうだ。なのでお気に入りに出合うため、作家が心を込めて制作する年末の干支展には、いの一番で出かけた。
多くのアーティストがそれぞれ独自のスタイルで制作し、彫刻、絵画、立体、掛け軸にオブジェ、染め、陶器などいろいろなウサギが並んでいた。目移りする。どれもいい。あれこれ迷って手に取ったのは日常使いで楽しめるウサギのカップ。陶芸家MIOの愛嬌(あいきょう)たっぷりなウサギたちは“うーちゃん”とネーミングされ、制作過程もインスタグラムで見ていたので展示されている姿に愛着が湧いた。
鮮やかな色、個性的な文様
彼女の作品は生き物や自然の花をモチーフに鮮やかな色彩と個性的な文様が特徴で、表情豊かなハシビロコウなどは見る人を笑顔にする人気のキャラクターだ。わが家にお迎えした金彩うーちゃんトッテカップは、黒地に金で縁取られたウサギがたくさん描かれている。カップの内側にはブルーに金のドットやベージュのシルエットのウサギたち。
そんなデザインを眺めながらふと古代の洞窟の岩肌に施された動物を思い起こした。そこにはウサギはいたのだろうか。妄想は続く。コップのお茶を飲み干すと目の前に懐中時計を持ったウサギも登場した。アートのおかげで今年もファンタジーな日々になりそうだ。
金彩うーちゃん
トッテカップ
95×65mm
6600円(税込み)
金彩うーちゃん
花リムプレート
285×215×25mm
1万2100円(税込み)
ハシビロ子
フラワーベース
約60×105×115mm
1万1000円(税込み)
金彩うーちゃんおめで鯛
55×65×11mm
台120×15mm
1万1000円(税込み)
作家近況
MIO(しんざとみお)
2023年、シーサー作りに挑戦
24年、リウボウアートギャラリーで3人展企画。
また愛知のセレクトショップで個展開催予定。
詳しくはインスタグラム(https://www.instagram.com/mio_shinzato/)をチェック。
もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1934号・2023年1月27日紙面から掲載
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。