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2021年11月12日更新

【沖縄】全国大会で旋盤金賞、フライス盤銅賞を受賞[集まれ! スゴ技学生-15-]

Vol.15 当連載では、ものづくりの大会で入賞したり難関技能検定に合格などした学生を紹介する。
全国「若年者ものづくり競技大会」の旋盤職種で、沖縄職業能力開発大学校生産技術科2年の宮里政翔さんが金賞を受賞。同科2年の當山全竜さんもフライス盤職種で銅賞を受賞した。「コロナ禍で状況は厳しかったけど結果が出せてうれしい」と共に喜ぶ。

全国大会で旋盤金賞、フライス盤銅賞を受賞
支え得て本番で力発揮


 宮里政翔さん(左)、當山全竜さん
(沖縄職業能力開発大学校生産技術科2年)


大会で好成績を収め賞状を手に笑顔を見せる2人。機械加工分野での金賞受賞は沖縄初。後に続けと後輩たちの刺激にもなっている

今年8月、愛媛県で開かれた同大会には、15職種に全国から330人の学生が出場した。宮里さんは旋盤職種で沖縄初の金賞を受賞。「全く自信がなかったので、受賞を知ったときはすごく驚いて心臓がバクバクしました」と喜ぶ。旋盤含む機械加工分野でも県勢初の快挙となった。

同大会で、當山さんも、金属の角材を立体的に加工するフライス盤職種で銅賞を受賞。高校生のときに敢闘賞を受賞しており、「本当は金賞を目指していたので、ちょっと悔しいけど、前回より上の結果につなげられて良かった」と笑顔を見せる。

旋盤もフライス盤も、専用の機械で金属材を削る加工技術であり、製作には100分の1㍉の精度が求められる。感覚が頼りになるので実技での練習が不可欠だが、コロナ禍で学校の機械を使った練習は思うようにできなかった。削られてしまった時間を埋めようと、2人は土日も登校し練習。「先生が熱心に教えてくれたし、お互いの存在が励みになった」と話す。


旋盤をハンドルで操作しながら円柱に溝を掘るなど金属材を削っていく宮里さん(写真上)、フライス盤で角材を立体的に加工する當山さん(同下)



結果より経験が大事

「ものづくりが楽しい」と口をそろえる2人。旋盤の魅力を「円柱の金属材に溝を掘ったり、斜めに加工していくとき形が変化していくところが見ていて面白い」と宮里さんが話せば、當山さんも「フライス盤は加工の過程で少しズレが出たとき、どう修正するか、人それぞれの方法がある。いろいろな考えを聞いて、いいものを取り入れ、自分の技能を向上させていける」と語る。共に「大会出場に向けて取り組むうち、自分の成長を感じることができた」と話し、次に続く後輩たちにも「結果より経験が大事。やる気があれば先生はいくらでも教えてくれる。積極的に挑戦して、目標を立て、早めに取り組んでほしい」とエールを送る。

将来について宮里さんは「旋盤の技術が生かせる車の製造分野」、當山さんは「学校などで技術を教える指導者」に興味があると言う。その輝く瞳に未来を期待せずにはいられない。
 
◆高本健太先生からメッセージ
今年も「うちなーの技」を全国に向けて発信できたことを大変うれしく思います。コロナ禍で、技能の積み上げが思うように進まない中でも、集中力を切らさず練習に向き合ってくれました。応援してくれたクラスの仲間に感謝し、さらに高い目標を持って研さんを続けてください。



★難関技能検定に合格した学生や、ものづくりコンテストで入賞した学生を募集します。
 タイムス住宅新聞社(電話=098・862・1155)かメール(h.jyuutaku.jht@gmail.com)にご連絡ください。
 内容を精査した上、記者が取材に伺います。
 

取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1871号・2021年11月12日紙面から掲載

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