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2020年2月7日更新

【野草料理特集】意外とイケる! 身近な野草

身近に生えている野草の中には、昔はよく食べられていたものも多い。
浦添大公園・中城公園・名護城公園では年に1度、園内を散策しながら食べられる野草について学び、実際に試食する講座を開いている。
1月11日に浦添大公園で開かれた講座には約30人が参加。講座で振る舞われた野草料理を紹介する。

【今回使用した野草】
・アキノノゲシ、ナスタチウム、ニシヨモギ、ホウビカンジュ、シマグワ、クサギ、シロノセンダングサ、タニワタリ
【下処理が必要な野草】
アキノノゲシ…細かく刻んで2~3回水洗いし固く絞る
クサギ…葉のみ使用。葉を軽く塩ゆでし水気を切っておく
シロノセンダングサ…葉を軽く塩ゆでし水気を切っておく
タニワタリ…新芽を使用。軽く塩ゆでし水気を切っておく


アスパラのようなみずみずしい食感

 タニワタリの天ぷら 
【材料】タニワタリの新芽、てんぷら粉、油
【調理法】下処理したタニワタリの新芽にあらかじめてんぷら粉を振り、衣をつけて揚げる


タニワタリは新芽を利用。塩ゆでして利用



 

花も食べられる。料理の彩りに!
 ナスタチウムのサラダ 
【材料】ナスタチウムの葉・花、魚肉ソーセージ、マヨネーズ、ローゼル
【調理法】①適当な大きさに切った魚肉ソーセージをナスタチウムの葉で巻き、ナスタチウムの花を飾り、つまようじで留める。
②細かく刻んだローゼルとマヨネーズをあえ、かければ完成

ナスタチウム(キンレンカ)の花や葉はからし菜に似た辛みがある。サラダや炒め物に使える



野草料理するなら今

一年中生えてる野草だが、日差しがやわらかい1月~2月くらいが「葉もやわらかく食べやすい。夏場になると固くなってしまう」と話すのは、本紙で植物に関する連載「ブラミドリ」を執筆する比嘉正一さん。
この時期は、新芽も出てくるので「タニワタリやホウビカンジュ、シマグワなどの新芽は、炒め物や天ぷらなどにも使えます」と話す。
 
講座で野草料理を作った下地富士枝さんは「えぐみが気になる野草は軽く塩ゆでしましょう。そうすれば普通の葉野菜と同じように使えます」と話す。
独特の苦みがあるアキノノゲシは細かく刻み、水洗いしてギュッと絞ることを2~3回繰り返しているそう。
一方、ほのかな苦みが魅力のニシヨモギはそのまま使っている。

試食会には、野草を使ったさまざまな料理が並んだ。特に人気だったのは、「七野草入りゆし豆腐」。細かく刻んだ七種類の野草が入っており、淡泊なゆし豆腐のアクセントになっている。
クチナシやローゼルの実を使ったご飯は、味を変えずに色だけ付けるのでパーティー料理などにも使えそう。
那覇市から参加した63歳の主婦は、「よく見る野草だけど食べる機会はない。食べられる野草や、食べ方を知っておけば災害時にも役立ちそう」と話した。
 


 

ほのかな苦みがアクセント
 七野草入りゆし豆腐 
【材料】シマグワ、アキノノゲシ、タニワタリ、ホウビカンジュ、ニシヨモギ、クサギ、シロノセンダングサ、ゆし豆腐、顆粒(かりゅう)だし、しょうゆ
【調理法】①野草はそれぞれ細かく刻む。※下処理が必要な野草は下処理をする
②ゆし豆腐を鍋に入れ、沸騰したら①の野草をすべて入れ、顆粒だしとしょうゆで味を調える


 

 

クセ少なく食べやすい
 ホウビカンジュのチャンプルー 
【材料】ホウビカンジュの新芽、ポーク、マヨネーズ、しょうゆ
【調理法】①フライパンにポークを入れて炒め、火が通ったらいったん取り出す。
②フライパンにマヨネーズを入れてホウビカンジュを炒める。火が通ったらしょうゆを適宜入れて調味。
③最後に取り出しておいたポークを加えて軽く炒めれば完成!

ホウビカンジュは新芽を使う。塩ゆでしてさまざまな料理に使える



 

彩り豊かなご飯に、味わい深いみそ絡め
 ローゼル&クチナシ染めご飯&クサギ入りアンダンス― 
【ご飯の材料】クチナシ、ローゼル、米
【ご飯の調理法】
①クチナシの実を半分に切って茶こしに入れる。炊飯器で炊く前の水につけた状態の米の中で茶こしを揺らせば黄色が出てくる。ほどよく黄色が出たところで通常通りに炊飯する。
②ローゼルは細かく刻み、炊いたご飯の中に入れて混ぜる。
【アンダンス―の材料】クサギ、豚肉、だし入りみそ、砂糖
【アンダンス―の調理法】①下処理したクサギを細かく刻む。
②フライパンに油をひき、豚肉を炒め、火が通ったらみそを入れて炒める。
③豚肉にみそが絡んだら、砂糖を加えて好みの味に調える。
④最後にクサギを入れて混ぜ合わせる

クサギ。調理する際は新芽を利用。生の状態で葉をもむと独特の臭みがあるが、塩ゆですると消える。食感はホウレンソウのよう



 

独特の苦みがシーチキンに合う
 アキノノゲシとシマグワのシーチキンあえ 
【材料】アキノノゲシ、シマグワ、シーチキン、しょうゆ
【調理法】下処理したアキノノゲシと細かく切ったシマグワにシーチキンとしょうゆを入れて混ぜ合わせる。

アキノノゲシ。ノゲシ類は独特の苦みがあるので、細かく切って水洗いして固く絞って使う

 


編集/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1779号・2020年2月7日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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