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2024年2月9日更新

損する可能性大 イメージ明確に|今ある家をバージョンアップ[40]

文・佐藤ともえ/リノベーション協議会沖縄支部会員、(株)in tree

case40「工事費が割高になってしまう進め方」

今回は、損してしまうかもしれない「工事費が割高になってしまう進め方」について説明したいと思います。リノベーションやリフォームなど自宅の改装計画がスタートすると、設計者やコーディネーターとさまざまな内容の打ち合わせを行います。施主にとっては初めて耳にするような内容も盛りだくさんな上に、定められた期間であらゆることを決断しなければなりません。決断しきれず迷うこともあると思いますが、そこに「割高」になる可能性がひそんでいるかも。
 

◆質問&相談
自宅のリノベーションを予定中。もうすぐ着工しますが、着工後に変更や追加をするのはNGですか?


着工する段階ですべて決めておく

リノベーションもリフォームも、着工する段階で仕様をすべて決めておくことでスムーズに工事が進行します。着工後に「やっぱり変更したい」「追加したい」と変更箇所や追加工事が発生すると、内容やタイミングにもよりますが工事が割高になってしまう可能性が高く、工期も長くなります。

設計者は変更、追加工事の内容を把握して図面を修正、または新しい図面を作成して現場に伝えます。職人と施工内容を共有するためには言葉だけではなく図面が必要不可欠。誰が見ても一目瞭然な設計図面を現場に準備しなければなりません。着工後の変更は、材料のロスが発生したり少量の発注で割高になったりする可能性もありますし、ある程度工事が進んでいるタイミングでは工事自体をストップする必要もあります。

また、着工時の工事金額で住宅ローンを組んだ場合、追加工事の費用の工面についても考えなくてはなりません。住宅ローンは本審査後に増額したいとなった場合、一から審査をし直す必要があり現実的ではありません。そういう場合に対応できるローンもありますが、住宅ローンと比べると金利も高く二重ローンは負担が大きくなり過ぎる心配があります。

展開図は室内の中心に立って、東西南北の4面を起こした図面のこと。天井高や洗面台などの高さ、スイッチやコンセント、照明の位置などあらゆる要素を描き込み確認します
展開図は室内の中心に立って、東西南北の4面を起こした図面のこと。天井高や洗面台などの高さ、スイッチやコンセント、照明の位置などあらゆる要素を描き込み確認します((株)in tree提供)

着工後は平面図や展開図で決定した内容がどんどん形になっていきます。どのタイミングでどの工事を行うかを着工段階では決めていますので、迷っている箇所があれば変更できる期日を確認しましょう
着工後は平面図や展開図で決定した内容がどんどん形になっていきます。どのタイミングでどの工事を行うかを着工段階では決めていますので、迷っている箇所があれば変更できる期日を確認しましょう((株)in tree提供)

 
理解・納得できるまで話し合う

平面図や展開図(立面図)、インテリアパースなど、施主に仕上がりのイメージを明確に持ってもらい、お互いに共有するために資料を準備するのは設計者やコーディネーターの役目であり責任です。それらを用いた打ち合わせでも、なんとなくは伝わるけど今ひとつイメージできない。または、自分が求めていることと少し違う。そういうこともあると思います。そこを察知して詳しく説明する責任が設計側にあることは大前提ですが、ここで大切なのは、気持ちを設計者にちゃんと伝えるということ。些(さ)細(さい)に思えることでもそのままにせず、納得できるまで話し合うことがとても大切です。イメージできていないということが分かれば、設計者は喜んで説明しますし、追加を検討している工事についても、漠然としていていいのでご自身の考えを伝えてみましょう。

着工後に変更や追加したいと思うということは、着工前に完成のイメージを細部まで共有しきれていないということ。気持ちを伝えるということを意識するだけで割高になる工事を避けることにつながり、工期も予定通り進めることができます。仕上がりの満足度も変わるでしょう。

シンプルな内容ではありますが、より良いリノベーションやリフォームとなるように、意識してみていただけたらうれしいです。



執筆者
さとう・ともえ
間取りからインテリアまでトータルで提案する(株)in treeを夫婦で設立。夫婦で設計・リノベしたマンションに暮らす。電話=098・960・4680



■リノベーション協議会とは 消費者が安心して既存住宅を選べる市場をつくり、既存住宅の流通を活性化させることを目的とした団体。全国800社弱の企業などが参画している。
https://www.renovation.or.jp

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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1988号・2024年2月9日紙面から掲載

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