リノベ
2025年6月20日更新
リノベでサウナルーム/屋外にバレルサウナ|自宅や民泊で「ととのう」プライベートサウナ|そろそろ補修・改修
近年のサウナブームに伴い、「自宅でサウナを楽しみたい」「民泊で他との差別化のためにサウナを導入したい」という人が増えている。県内で「プライベートサウナ」の設計・施工をする井上工務店(那覇市)の井上健大代表と、菅沼工務店・mokumo(恩納村)の菅沼正典代表に、プライベートサウナ設置の注意点などを聞いた。

自宅や民泊で「ととのう」プライベートサウナ
近年のサウナブームに伴い、「自宅でサウナを楽しみたい」「民泊で他との差別化のためにサウナを導入したい」という人が増えている。県内で「プライベートサウナ」の設計・施工をする井上工務店(那覇市)の井上健大代表と、菅沼工務店・mokumo(恩納村)の菅沼正典代表に、プライベートサウナ設置の注意点などを聞いた。
リノベでサウナルーム

広さより「ととのう動線」
〝サウナリノベ〟に力を入れている井上工務店の井上健大代表は、「私もサウナが大好き。オーナーの許可を得て築18年の1Kのアパートに昨年、サウナルームを設置した=上写真。ショールームとして使っているが、私も毎週のように利用している」と話す。好きなタイミングで利用できて、周りを気にせず自分好みの温度にできるほか、「スマホ片手に熱唱することも。ストレスも吹っ飛ぶ」とプライベート空間を満喫している。住宅におけるサウナリノベは、上のようにリビングの一角やクローゼットなどにもつくれると言う。「室内につくるなら熱源は『電気サウナストーブ』が主流で、200ボルトの電源を確保する必要がある。しかし、電源の確保ができなくても増設が可能なため、わりと場所を選ばずに設置できる」と説明する。

室内サウナには、電気サウナストーブが主流。電気でも話題の「ロウリュ」は可能。アロマ水をかけると熱気といい香りが広がる
広さも1人用のサウナルームなら、1畳くらいの広さから可能。「私が重要視しているのは、広さよりも『ととのう動線』」と説明する。
「ととのう」とは、サウナルームで温まった体を水風呂でクールダウンし、外気浴(休憩)をする、というステップを繰り返すことで、心身共にすっきりし、気持ちよい状態になること。
「そのため、室内なら浴室の近くにサウナルームを設置することをすすめる」と話す。水風呂は15度~18度が良いそうだが水道水では難しい。チラーという冷却装置を使うか「2㍑のペットボトル3~4本に水を入れて凍らせ、浴槽に入れたりしている」と話す。

サウナ、水風呂、外気浴(休憩)を繰り返すと心身共にスッキリして「サウナハイ」のような感覚になるという。それをサウナ−たちは「ととのう」と言うそうだ
㈱井上工務店(那覇市) |
サウナリノベや、カリフォルニアスタイルのリフォームなどを行う。サウナリノベは「キッチンのリノベと同じ感覚。施主が選んだ設備をもとに、適した空間をつくる。世界に一つだけのサウナ空間をオーダーメイドする」と井上健大代表は話す。 |
◆問い合わせ/098-943-5891 |
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屋外にバレルサウナ

民泊のプールサイドにバレルサウナを設置した事例。4人程度入れる広さのバレルサウナで200万円〜

バレルサウナの裏側にモルタル造形で月を描いて〝映えスポット〟に
素材選びや換気も大切
菅沼工務店では、円筒型の木製サウナルーム「バレルサウナ」の設計・施工を行っている。2021年からはじめ、最近は依頼が急増しているそうだ。「超」が付くほどの〝サウナー〟と言う菅沼正典代表は「最初は、軽トラに乗っけて移動できて、どこでも入れるサウナがあったらいいなと思ってつくった。そしたら、『ウチにも欲しい』という声をあちこちからいただいて、今に至る」と話す。

バレルサウナは基本的に外に置くため「薪ストーブも設置できる。香りもいいし、パチパチと燃える火を見ながらボーッとしていると、癒やされる」と話す。空間が円形のため、熱気がムラ無く対流するのもポイント。さらに「バレルサウナをつくる時に出た端材を薪に使え環境にも優しい」。
水風呂については「プールやジャグジーなどは水温が高いので、チラーを使って冷やすことをおすすめしている」と説明する。
また、「サウナは肌に直接触れることが多いので、バレルサウナ以外の室内サウナでも、自然素材を使うことや換気も大切だと思う。既存壁との間に空気層を作ったり調湿効果のある材を使うなどでカビが発生しづらい空間づくりも心掛けている」と話した。
㈱菅沼工務店・mokumo(恩納村) |
生粋の〝サウナ−〟である菅沼正典代表が、サウナの自由設計を手がける。また、100%国産ヒノキを使用した「国産バレルサウナ」は設計・施工だけでなく、事業者向けのリースも行っている。「あなただけのオリジナルサウナを提供する」と話す。 |
◆問い合わせ/090-8931-3153 |
取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2059号・2025年06月20日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- スタッフ
- 東江菜穂
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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。