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2017年12月22日更新

L字に囲む大きなウッドデッキが魅力|アトリエハコ

[お住まい拝見・海を望む開放的な平屋]「仲間とワイワイ、アウトドアで過ごしたい」と高台の眺めを生かして開放的な平屋を建てたMさん(34)。LDKを囲む大きなデッキで、家族や友人とにぎやかに過ごす。


玄関側から見たLDK。窓を開け放てば周囲をL字型に囲む大きなウッドデッキとつながり、開放感抜群。遠くに金武湾も見え、遊びに集いに大活躍だ
 

デッキが庭代わり

Mさん宅
RC造/自由設計/家族4人

Mさん宅で何といっても印象的なのは、LDKに隣接する大きなウッドデッキ。海が見える北側だけで奥行き2メートル、幅10メートルあり、水回りがまとまる西側までを、ぐるりとL字状に囲む。


和室側から見たLDKとウッドデッキ。デッキはキッチンの向こう側までL字状にのびており、廊下代わりにもなっている。デッキ下に収納されている掘りごたつを取り出せば、アウトドアリビングにもなる


「当初は庭が欲しかったんです」と夫人。「アパート時代は目の前が海だったこともあって、散歩がてら簡易セットを持って行ってはバーベキューしたり泳いだり」していたほどのアウトドア好き。家を建てたら芝庭でと考えていたが、傾斜地でコストがかかることから導き出されたのがこのウッドデッキだ。

「芝庭だとメンテナンスが大変だったと思うから、これで正解。子どもたちも思う存分走り回れるし、夏場はここにビニールプールを広げることも」とまさに庭代わりだ。掘りごたつを取り出せば仲間と気兼ねなく過ごせるアウトドアリビングに早変わり。Mさんは「汚れも煙も気にならないから、この夏は毎週バーベキューでした」と家飲みを楽しんでいる。

 

二つの物干し場

共働きの夫妻にとっては家事のしやすさもポイント。「洗濯が趣味」と笑う夫人は、「屋根付きと屋根なし、二つの物干し場が大活躍。シーツ類もまとめて洗える」とうれしそう。

水回りは「一気に水洗いできるように」とタイルで統一。「トイレと寝室以外は引き戸に」とこだわったのは、普段は開け放して行き来しやすく風通しも良く、来客時は閉めれば人目も気にならない、と考えてのことだ。

家づくりにあたっては「海のそばに建てて仲間とワイワイ楽しみたい」と土地探しに4年。「そばとはいかなかったけれど、海も見え、落ち着いて子育てできる環境もいい」と中部の住宅地に敷地を購入。設計はMさんのバスケ仲間に頼み、トントン拍子に進んだ。

集い、遊び、癒やされるー見晴らしのいい大きなウッドデッキが、家族の夢を実現した。



キッチン側から見たLDK。奥の和室は夫妻がぜひにと希望したもの。夫人の両親が遊びに来た時はゲストルームとして活用できる。


玄関。白で統一した空間に高窓から光が差し込み明るく爽やか。靴箱は大容量ながら足元を上げて圧迫感なく。入り口脇のベンチも重宝


ここがポイント
コマ基礎で予算減
建物上げて眺望も



西側から見た外観。花ブロックで囲まれた部分は屋根付きの物干し場。北(写真左手)と南の高低差を生かし、物干し場の下には床下収納も設けている。基礎で住宅を上げたことで、北側に近接する隣家からの視線も気にならない。ウッドデッキの下は子どもたちの自転車置き場に


当初、「海が見える、LDKから続く広い芝庭」をイメージしていたMさん。だが、敷地の高低差は南北で約1メートル50センチ。擁壁を設けて敷地をならすとコストがかかる上、地盤もさほど強くなかった。そこで建築士の西門太一さんが提案したのが、高低差はそのままに、庭代わりとなる大きなウッドデッキでLDKを囲むプラン。そのカギとなったのが、コマ型のコンクリートブロックを敷き並べて締め固める「コマ基礎」だ。「擁壁を設けず、かつ地盤の問題をクリアするには、硬い支持基盤まで杭を打つのが一般的だが、傾斜地では杭打機を入れるために整地する費用もかかる。コマ基礎なら搬入のための整地を行わずに済み設置の手間も大幅に軽減。建物を安全に支えられる」と説明する。

建物自体にもひと工夫。柱で支えるラーメン構造としフレームはコンクリート流し込みで作りつつ、家の顔となる東側以外の壁面はコンクリートブロックを採用。「荷重が減らせるので基礎が小さくて済み、コンクリートを流し込む型枠や鉄筋量も減らせてコストダウンにもつながる」というわけだ。

もともと高台だが、LDKのある北側には隣家が近接していることから、さらに基礎を1メートルほど上げ、視線がかみ合わないようにすると同時に眺望も確保。西側のウッドデッキ下には床下収納も設けるなど、高低差を余すところなく活用した。



洗面室から浴室を見る。トップライトの効果で明るく。浴室扉はガラス張りにしたことで視線が抜け、実際以上に広々/写真左。西側に設けた屋根付きの物干し場。正面右手はLDKへ、手前は洗面室につながっており、行き来がしやすい/写真右


東側から見た外観。家の顔となる大壁は、高窓や足元を上げた効果で圧迫感を軽減


[DATA]
家族構成 :夫婦、子ども2人
敷地面積 :265.23平方メートル(約80坪)
1階床面積:103.45平方メートル(約31.29坪)
建ぺい率 :50.70%(許容60%)
容積率  :39%(許容200%)
用途地域 :無指定地域
躯体構造 :鉄筋コンクリートラーメン構造
設  計 :アトリエハコ 西門太一
構  造 :建築設計庵
施  工 :(有)春工務店
電  気 :城電気工事社
水  道 :榮門水道工事社



[問い合わせ先]
アトリエハコ
098-851-7076
080-3961-1232
https://haco-at.jimdo.com/


撮影/泉公(ララフィルム) ライター/徳正美
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1668号・2017年12月22日紙面から掲載

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