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お住まい拝見

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2023年5月19日更新

イメージは「世田谷ベース」 5年かけDIYした趣味全開の家|(株)コモドハウス[お住まい拝見]

北中城村のHさん(38)宅が完成したのは約5年前。それからガレージをはじめ家全体を、得意なDIYなどでアメリカ風にカスタムしていった。雑多な雰囲気がかっこいい空間で、家族8人がにぎやかに暮らす。

Hさん宅の外観。黒い額縁に囲まれた板張りの壁がアクセント|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
Hさん宅の外観。黒い額縁に囲まれた板張りの壁がアクセント。植栽は造園業を営むHさんが「水やりがあまりいらなくて形もそれほど変わらない、管理がラクなドライガーデン」をコンセプトに手掛けたもので、花壇などもHさんの手作り。右奥の斜面の上には実家がある


雑多でもかっこよく

Hさん宅
 RC造/自由設計/家族8人 

たくさんの熱帯植物に囲まれたHさん宅。LDKや寝室などは2階にまとめられており、1階にあるのは玄関と倉庫、そしてガレージだけ。

家に入る前にまず目を引くのがそのガレージだ。「北中ガレージ」と名付けられたその場所の壁面には、さまざまな工具や機械、アメリカンテイストの看板・雑貨などが雑然と並んでいる。Hさんは「片付けるのが苦手なので、タレントの所ジョージさんが手掛けた『世田谷ベース』を参考に、散らかっていてもかっこいい感じにしたかったんです。5年かけてDIYでカスタムしていきました」と話す。

2階はオークの床材や木目調の天井クロスで木のぬくもりを感じる。一方、壁には看板や雑貨が飾られておりガレージと同様の雰囲気もある。

幅4・7メートルの大開口で開放的なLDKでは、6人の子どもたちが、Hさん手作りのテーブルで絵を描いたり、リビングから和室を抜けてドライエリア(※参照)に走っていったりと自由に過ごす。その様子をネオンサインが光るキッチンから夫人が見守る。「8人そろうとにぎやかだけどそれがいい。毎月のようにやってくる誕生日には風船を飾ったりもしますよ」と楽しむ。


※ドライエリアとは、本来は地下室の採光、通風、防湿などを目的に、建物周囲の地面を掘り下げた「からぼり」のこと。今回は建物と同じ高さほどの地面から受ける湿気の影響を抑えるために設けた。

1階ガレージ|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
1階ガレージ。工具や自転車のほか、インターネットオークションで集めたアメリカの雑貨や看板など、たくさんのものが雑然と並ぶが、不思議とまとまっている印象。壁面の板もHさんがDIYで取り付けた

2階リビング・ダイニング。床はオーク、天井は木目調のクロス、ブラインドも木製で、木のぬくもりを感じる|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
2階リビング・ダイニング。床はオーク、天井は木目調のクロス、ブラインドも木製で、木のぬくもりを感じる。幅4.7メートルの大きな開口部の向こうには、中城公園をパノラマで見下ろすことができる

キッチン。家電類を壁紙と同じ黒にすることで統一感がある|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
キッチン。家電類を壁紙と同じ黒にすることで統一感がある


余白を残して引き渡し

建築科出身ということもあり、建築が好きなHさん。結婚当初から見学会巡りをしていた。その中で出合った建築会社に依頼することに。Hさんは「シンプルだけどおしゃれでかっこよかった。オークの床材や洗面台など、自分がインターネットで探した建材や設備も取り入れてくれて選択肢も多かった」と話す。

実家の敷地の斜面に「自分でもいろいろやりたいから」と手を加えるための余白を残してもらいながら住まいは完成した。

それから5年。ガレージのほか、地面が見えていたドライエリアにはデッキを敷き、バーベキューやプールを楽しめる場にした。屋上は、子どもたちが安全に遊べるようにとフェンスで囲み、バスケットゴールも設置した。

現在も週に1度はホームセンターに行くというHさん。「次はどんなふうにカスタムしようかな」とまだまだ意欲にあふれている。

和室。窓を開ければドライエリアまでつなげて使える|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
和室。窓を開ければドライエリアまでつなげて使える。壁面の手作り棚にはHさんのコレクションが並ぶ


ドライエリア。もともとは地面がむき出しだったが、HさんがDIYでデッキにした|(株)コモドハウス[お住まい拝見]

ドライエリア。もともとは地面がむき出しだったが、HさんがDIYでデッキにした。Hさんは「セカンドリビングのような空間です」

 

吹き抜けになっている玄関。右手の大きな窓から光が入り明るい|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
吹き抜けになっている玄関。右手の大きな窓から光が入り明るい


ここがポイント
傾斜に合わせ2階広く
Hさん宅がたつ土地は、もともと北から南へと下る斜面になっており、頂上には実家が建っていた。そこで設計を手掛けた金城良さんは傾斜に合わせた造りを提案。「1階の奥行きよりも2階の奥行きを広くすることで、2階にLDKをはじめとした居住空間がまとまり生活しやすい。削る斜面も最小限になっている」。建物自体を土留めとすることで擁壁のコストも抑えた。

しかし、建物と地面が接していると、地面からの湿気の影響を受けやすくなる。そのため金城さんは「1階はガレージなどオープンな空間にしたほか、2階北側にはドライエリアを確保した」と説明する。地面と建物の高さは同じくらいだが、居室との間に緩衝帯を設けることで風が通り、湿気対策になるという。

また、2階に居住スペースをまとめることで眺望も生かせた。幅4.7メートルの大きな開口部があるLDKからは、中城公園を大パノラマで見渡すことができる。バルコニーの手すりには花ブロックを採用し、道路からの視線を遮りながら風通しも良くした。

そのほか、Hさんの要望も随所に取り入れた。例えばガレージから直接バルコニーにつながる階段。「車からキッチンまで荷物を運び入れやすい」「汚れていても直接お風呂まで行ける」とHさんは重宝しているという。
 

キッチン。家電類を壁紙と同じ黒にすることで統一感がある|(株)コモドハウス[お住まい拝見]

キッチン。家電類を壁紙と同じ黒にすることで統一感がある

屋上。周囲のフェンスは専門業者に取り付けてもらった|(株)コモドハウス[お住まい拝見]
屋上。周囲のフェンスは専門業者に取り付けてもらった。夫人は「車の心配もないし、安心して思う存分遊ばせられる」


[DATA]
家族構成:夫婦、子ども6人
敷地面積:457.05平方メートル(約138.26坪)
1階床面積:81.15平方メートル(約24.5坪)
2階床面積:130.93平方メートル(約39.6坪)
建ぺい率:34.36%(許容60%)
容積率:37.11%(許容200%)
用途地域:未指定
躯体構造:鉄筋コンクリート造
設計:(株)コモドハウス 金城良
構造:(株)濱川構造設計
施工:(株)コモドハウス
電気:大琉電気
水道:丸石設備
植栽:(株)沖縄ガーデン

問い合わせ
(株)コモドハウス
電話=098・898・0293
https://comodohouse.jp/


撮影/矢嶋健吾 文・出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1950号・2023年5月19日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
出嶋佳祐

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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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