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2023年4月14日更新

中央にキッチン 動線短く|サイアスホーム(株)[お住まい拝見]

[デザインも重視 子育て世帯の家]
細長い敷地に立つ森山邸。開放的なLDKは家族に目が届く。家の中央にキッチンを配置し、家事動線もよい。照明や壁の色、建具にもこだわり、デザインと住み心地を両立した。

森山邸のLDK。小上がりの和室まで一体となる。リビングダイニングの天井高は3・4メートルあり、高窓から光が巡る。キッチンの横に二つ並んだ扉は子ども室だ
森山邸のLDK。小上がりの和室まで一体となる。リビングダイニングの天井高は3・4メートルあり、高窓から光が巡る。キッチンの横に二つ並んだ扉は子ども室だ


色や照明にこだわり

森山さん宅
 RC造/自由設計/家族4人 

ダークブラウンのフローリング、漆喰(しっくい)の壁、黒いサッシなど「沖縄市にあるモデルハウスを見て一目ぼれ。その建築会社に『同じ内装にしたい』とお願いしました」と施主の森山朝良さん(35)。うるま市に土地を購入し、建築会社巡りをする中で理想のデザインと出合った。

新居は細長い敷地を生かし、奥に行くほど寝室やバスルームなどプライベートゾーンになっていくのが特徴。

玄関を入ると、LDKから小上がりの和室、庭まで一体となる開放的なパブリックスペースが広がる。「外からの視線を気にせず庭を使いたかったので、しっかり塀で囲ってもらった」という庭から光と風がたっぷり入る。

キッチンの隣には子ども室があり、料理をしながらも中の様子がうかがえる造り。長男(6)長女(1)はまだ個室を使っていないが「家族の顔が見える家、という希望にぴったり」と千種夫人(34)。子ども室はあえて小さくして、スタディースペースをダイニング脇に設けた。

子育てのしやすさに加え、内装にもこだわりが光る。夫人が厳選したオブジェのような照明と、ポイント使いしたカラー漆喰が空間を彩る。

和室のふすまは竹あじろ製。自分たちであぶって味わいを加えた。黒い焼き目が和モダンな雰囲気を演出する。

キッチンは照明や壁の色など夫人のこだわりがつまる。写真左奥の扉はパントリーにつながる。そのパントリーはキッチンの幅と同じ広さで横に広く「使い勝手が良い」
キッチンは照明や壁の色など夫人のこだわりがつまる。写真左奥の扉はパントリーにつながる。そのパントリーはキッチンの幅と同じ広さで横に広く「使い勝手が良い」

リビングに面する庭は塀で囲った。外からの視線を気にせず水遊びやバーベキューを楽しむ
リビングに面する庭は塀で囲った。外からの視線を気にせず水遊びやバーベキューを楽しむ

ダイニングのそばに設けたスタディースペース。子ども室はあえて小さくし、勉強はここでする
ダイニングのそばに設けたスタディースペース。子ども室はあえて小さくし、勉強はここでする
 

トイレは二つ。細長い敷地の端と端にある。写真は家族が使用する奥のトイレ。黄色のカラー漆喰や鏡などのインテリアにもこだわった夫人お気に入りの空間だ

トイレは二つ。細長い敷地の端と端にある。写真は家族が使用する奥のトイレ。黄色のカラー漆喰や鏡などのインテリアにもこだわった夫人お気に入りの空間だ


洗濯・収納、高さ重視

「共働きなので、効率的な家事動線も重視した。作業の時短を考えて、建築士さんとアイデアを出し合った」と夫人。

洗濯機と干し場を最短距離にしたほか、通常は洗濯機の上に設置する乾燥機を、低めの造作棚の上に置いた。「妻の身長に合わせて棚を作ってもらい、出し入れしやすくした」と朝良さん。

また、キッチンに隣接するパントリーは横に広く取ってもらった。これにより背伸びをしたり、しゃがんだりしなくても手に取りやすい「ゴールデンゾーン」が増えて、動きのムダが少なくなった。

間取り、内装、造作家具にもこだわりを反映し、快適とデザインを両立した。

和室を小上がりにしたのは「腰掛けられるようにしたかったのと、空間にメリハリを付けたかったから」と森山さん。下部は収納になっている。竹あじろ製のふすまは、自分たちであぶって風合いを出したそうだ
和室を小上がりにしたのは「腰掛けられるようにしたかったのと、空間にメリハリを付けたかったから」と森山さん。下部は収納になっている。竹あじろ製のふすまは、自分たちであぶって風合いを出したそうだ

ネイビーの塀は中庭を囲っている。斜めスリットが風を通しつつ、視線を遮る
ネイビーの塀は中庭を囲っている。斜めスリットが風を通しつつ、視線を遮る
 

玄関は、天窓や中庭へ抜ける窓のおかげでかなり明るい

玄関は、天窓や中庭へ抜ける窓のおかげでかなり明るい
 

洗濯効率アップのため、洗濯機のすぐ横に屋根付きの物干し場を配置。さらに乾燥機は夫人の使い勝手を考えて、洗濯機の上でなく造作収納の上に置いた
洗濯効率アップのため、洗濯機のすぐ横に屋根付きの物干し場を配置。さらに乾燥機は夫人の使い勝手を考えて、洗濯機の上でなく造作収納の上に置いた


ここがポイント
中庭、天窓・高窓から光

敷地は間口約8メートル、奥行きは約28メートル。決して狭くはないが、細長い敷地に立つ森山邸。施主の要望は「外からの視線を気にせず過ごしたい」「家族の顔が見える」「家事がしやすい家」。

森山邸を手掛けたサイアスホームの新田愛美さんは「家の中央に中庭を作る案もあったが、間取りのパズルを繰り返すうちに、庭は玄関側の端に配置することで落ち着いた」と話す。おかげでLDKが広く取れたほか、形がシンプルになり建築費が抑えられた。また、敷地の形状を生かして奥に行くほどプライベート空間になるよう居室を配置。来客対応もしやすくした。

庭は、リビングに面しており森山さんの要望から高さ2メートルの塀で囲った。「塀は、視線を遮りつつ風が抜けるように、斜めのスリットを入れた」。東側と南側、2方向に設けたスリットから風が抜け、気兼ねなくバーベキューや水遊びなどが楽しめる。

住居の最奥にある洗濯干し場も、先の中庭と同じように壁で囲って斜めスリットを入れている。「こちらは天井も付けた。大きめの天窓も設けているので直射日光が入り乾きも良い」

家の隅々まで明るいのも森山邸の特徴。「リビング・ダイニングは、施主の要望から天井高を3・4メートルと高くした。それを利用してより高い位置に窓を設け、部屋全体が明るくなるようにした」。暗くなりがちな廊下には天窓を配置している。

建具は、ほとんどが引き戸。「開け放しにしていても邪魔にならず、家事動線の効率化にもつながる」と新田さんは話した。


[DATA]
家族構成:夫妻、子ども2人
敷地面積:241.41平方メートル(約73.02坪)
1階床面積:109.82平方メートル(約33.22坪)
建ぺい率:60%(許容60%)
容積率:200%(許容200%)
用途地域:第一種中高層住居専用地域
躯体構造:鉄筋コンクリート壁式
設計:サイアスホーム(株) 新田愛美
構造:サイアスホーム(株)
施工:サイアスホーム(株)
電気:友心電設
水道:沖正設備

問い合わせ
サイアスホーム(株)
電話=098・989・7512
https://www.saias-home.co.jp/


撮影/桑村ヒロシ 文・東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1945号・2023年4月14日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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