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2021年4月23日更新

洗練・上質 ホテルのように|住居兼施設・転用&全面改修・築35年・1フロア・RC造

[こだわリノベ|施設を転用・改修]3階建ての住居兼施設の建物。施設として利用されていた2階の一部を住居にリノベーションし、3階の親世帯との2世帯住宅を実現した仲西定祐さん(36)あやさん(35)夫妻。無機質な空間が、街中の喧騒(けんそう)を忘れるホテルライクな2LDKに生まれ変わった。


以前は個室だった空間。壁を取り払って2部屋をつなげ、約27畳の広いLDKをつくり出した。腰窓を掃き出し窓に変え、さらに窓の位置を室内側に後退させて、デッキスペースも設けた

▼リノベーション前


改修前のお悩み
「どこをどう変えれば快適に住めるのか、想像しづらかった」

▼リノベーション前

           

以前は個室の狭い空間。廊下との壁も取り払って作ったLDKは、テレビ背面の壁にも大判タイルを張った。収納も豊富。モダンな雰囲気になじむように和室もしつらえた

階段室に床を張って設けた洋室。2部屋に仕切ることができ、将来は子ども部屋として活用

▼リノベーション前

           
以前は畳敷きの休憩室。写真の右手に浴室が隣接していたため、壁を取り払って洗面室に変えた。奥には干し場を設け、洗濯の動線にも配慮


かっこよくて落ち着ける

床は600ミリ角の大判タイル。白を基調に、建具と収納はダークブラウンで統一。各部屋の壁紙もブラウンベージュ系でまとめ、シックで洗練された雰囲気が漂う。

コンセプトは、「街中で極上の時間を過ごす、ホテルライクな空間」。壁紙は、数十枚のサンプルを一枚ずつ、手触りや傷のつき方まで確認。タイルは、ショールームまで足を運んで選んだ。仲西定祐さんは「落ち着きのある色や質感を意識。かっこよくて、くつろげる空間になった」と喜ぶ。

築35年、3階建ての建物。3階が仲西さんの実家で、1、2階は施設として使っていた。土地探しを始めたところ、父親が空きスペースになった2階の活用を提案。好みのモダンなデザインを手掛けるデザイナーとの出会いもあり、リノベを決めた。

個室2部屋をつなげ、27畳のLDKを実現。厨房を寝室に、階段室を洋室に変えて、2LDKのゆったりとした空間が生まれた。「リノベでどんなことが、どこまでできるのか、一つ一つ質問。一緒に空間を作っていくのが楽しかった」


暮らしの楽しみ変化

アイランドキッチンの並びにダイニングテーブルがあり、「料理をして並べるまでがとても楽。収納もたっぷりあるし、洗濯して干すまで、トイレと寝室の距離など、家事や生活がしやすい」と妻のあやさん。

施設からのリノベで想像がつかず、不安もあったが、「この場所で本当に良かった。すてきな空間ができて、夫とお義父さんには感謝です」

リノベを通して、インテリア選びや、空間の楽しみ方も変わった。「夜は過ごし方や気分に応じて、照明のつけ方を変えて楽しんでいます」。親世帯とも頻繁に行き来し、家族の絆も強まっている。


■施設を住居にリノベした理由
土地を購入して新築するとなると、予算面で実家から離れた地域に建てるしかなかった。父の提案で空いていた2階を活用できることになり、リノベーションを決意。立地がよく土地購入が不要になった分、内装に費用が掛けられた。実家の財産を生かせて良かった。


仲西さん宅 リノベのカギ
「元の水回りを軸に、家事、生活がしやすい間取りを再構成。コートとインテリアで洗練された空間に」

▼リノベーション前

           

寝室は以前、厨房=上=だった場所。ブラウンベージュのシックな壁紙と間接照明で、洗練された雰囲気。写真手前にはウォークインクローゼットがある


コートハウスで開放感

不動産活用の視点から、「2階のフロアを二つに分け、西側は住まいにリノベーション。東側は賃貸スペースにしたいと考えていた」と仲西さん。肝になったのは、賃貸と住居の分け方だ。リノベーションを手掛けた糸洲芳彦さんは、「建物中央に2カ所あったトイレをそれぞれの空間で使えるように分けることで、賃貸に出す空間も借り手がスムーズに使えるようにした」と説明。

一方、住まいの空間配置は、もともとのトイレと浴室を起点に、生活と家事のしやすさを考慮して決めた。水回りから一番近い場所に寝室を設け、家族が集うLDKは南側に配置。LDKは、腰窓を掃き出し窓へ変え、「窓の位置を室内側へ後退させて奥行き1.7メートルのコートを設け、開放感と広さを感じられるようにした」

道路側には高さ1.8メートルの目隠し壁を設け、近隣の視線を遮りながら光と風を取り込む。掃き出し窓に取り付けたシェードの上げ下げで、目隠し壁上部の隙間からの視線も気にならない。

仲西さんが希望した、モダンで、ホテルのようなくつろげる空間をしつらえるため、素材の質感を重視。リビングやトイレの壁にも大判のタイルを使用。鏡を利用して、奥行きを感じさせる演出も。ダークブラウンで統一した収納は見せる部分、隠す部分のメリハリをつけ、間接照明で温かみのある雰囲気を作り出した。
 

トイレ。壁には、素材の質感が楽しめる大判のタイルを張り、温かみのある照明でシックな雰囲気にまとめた
 


高さ1.8mの目隠し壁のあるデッキスペース。LDKに開放感と広がりをもたらす


 

[DATA]
家族構成:2人
躯体構造:鉄筋コンクリート造
築  年  数:35年
床  面  積:122.3㎡(約37坪)
工  期:約6カ月
設  計:(有)エバデザイン
施  工:(有)エバデザイン


[問い合わせ先]
(有)エバデザイン
098-878-5008
http://www.evah-d.com


撮影/矢嶋健吾 取材/比嘉千賀子(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1842号・2021年4月23日紙面から掲載

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比嘉千賀子

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編集者
住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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