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2021年4月9日更新

壁取り払い 子育て仕様に|中古マンション改修・全面改修・築39年・マンション・SRC造

[こだわリノベ・「子育て仕様」に]建築会社に勤め、リノベーションを担当する岩脇達磨(たつま)さん。自邸も「立地と建築費を考えると、中古マンションをリノベする方が魅力的だった」。3LDKだったマンションの個室を無くし、広々とオープンな子育て仕様に替えた。


個室を無くし、LDKを広く取った。天井も懐を取り、20センチほど高くなった。明るく広々とした空間で1歳半の息子と遊ぶ。奥の造作棚は、「たくさんある家族写真や本をかっこよくディスプレーしたい」という要望で設置

▼リノベーション前


改修前のお悩み
「個室が多く、肝心のLDKが狭い。玄関や洗面所の小ささも気になる」

▼リノベーション前

           

以前の玄関は、隣に部屋があり窮屈だったことから隣の部屋を無くし、土間を広げた。ホールには洗面台を設置。以前は浴室の中にあったが、夫婦の出勤時間が重なることから2人並んで使えるサイズのものにし、表に出した
 

LDKの側にある小さな箱は、上部ロフト+下は天井高120センチのドア無し「キッズスペース」。今は下部を家族の寝室にしている


天井高120センチの寝室

濃いネイビー色の天井に、むき出しの配線が走る。「この色は結構、挑戦だった。結果的にウォールナットの床の濃い色味とうまくマッチした」と満足げに語る岩脇さん。建築会社でリノベーションを担当しており、自身でプランのイメージを固めて建築士とやりとりした。

那覇市内の築39年、3LDK、約19坪の中古マンションを購入。「子どもが小さいので顔が見える造りにしたい。個室は最小限でいい」とリノベした。壁や天井を取り払い、開放的な「0・5LDK」に変えた。

「0・5」とは、LDKの隅にある小さな箱=上写真。上はロフト、下は天井高1メートル20センチでドアの無い〝穴ぐら〟のような空間。ゆくゆくは子ども室にする予定だが、今は下部を家族3人の寝室にしている。「狭さが心地よい」と夫人。ロフトの床は取り外せ、一つの部屋にもできる。「柔軟に使えるようにした」


▼リノベーション前

                 

壁付けだったキッチンはリビング・ダイニングとの対面式に変更。キッチン背面には作業台を設置。キッチンは夫人の身長に、作業台は岩脇さんの身長に合わせて作り、夫婦で使いやすくした


玄関の前に洗面台

夫婦共働きで、子どもはまだ小さい。水回りもライフスタイルに合わせてリノベした。

キッチンは、壁付けからLDに目が届く対面式に変更。キッチンは夫人の身長に合わせ、背面の作業スペースは岩脇さんの身長に合わせた高さにし、夫婦で料理しやすい環境を整えた。

また、夫婦の出勤時間が重なることから浴室の中にあった洗面台を無くし、2人並んで使える大きな洗面台を玄関前のホールに設置。扉を開けると、目前に洗面台という大胆な造りになったが「帰宅後すぐ手が洗える。コロナ禍で重宝している」と話す。

使い勝手よく間取りを一新。中古リノベの良さが存分に生きた住まいだった。


■中古マンションリノベを選んだ理由
子どもの小学校区を考えると、那覇市内にマイホームを作りたかった。でも土地を購入して新築すると予算をオーバーする。それで中古マンションのリノベを選んだ。おおよその試算だが、土地購入+新築一戸建ての半分以下の費用で済んだ。



岩脇さん宅 リノベのカギ
約19坪とさほど広くなく、水回りの位置は変えられない。それ以外の部分を開放的かつ柔軟に使うべく、個室を最小限にし多機能な収納を造り付けた。


ネイビーの天井が効いたLDK。濃い色の床と相まっておしゃれな雰囲気。写真奥に見える小窓がある空間がキッズスペース


収納や空間 多機能に使う

中古マンションのリノベは制約も少なくない。岩脇邸も水回りの位置は変えられず、構造や設備上、取り払えない壁もあった。「限られたスペースを、伸び伸びと使えるよう個室や収納の設け方を考えた」と岩脇さん(フクチプランニング)。

個室は最小限にし、可変性の高い〝ロフト付きの箱〟を設けるにとどめた。今は下部を家族の寝室として使い、「ゆくゆくは下を子ども室に、上を夫婦の寝室にする。もっと子どもが大きくなったらロフトの床を取って1室にすることもできる」

収納をたっぷりと造り付け、置き家具を減らしたことも広さを感じさせるポイント。その収納にも工夫が光る。ダイニングの造作棚は「写真や本をかっこよく飾りたい」との思いから設置。テレビ台も兼ねる。板を可動式にして、「いくつか外せば机としても使えるようにした」=下写真。ダイニングが書斎や子どものスタディースペースにも早変わり。「完成見学会をやったとき、『ウチにも取り入れたい』という声が多かった」

ロフトに上る階段や、キッチンの作業スペースも収納を兼ねる。

玄関そばに家族の服をまとめてしまえる3畳のウオークスルークローゼットを造り付けたことも奏功し、開放感たっぷりのLDKを実現。「引っ越しもすごく楽だった」と話す。

コスト面は「壁が少なく、天井も塗装だけで仕上げたことで削減できた」。きっちり取捨選択し、希望とコストのバランスを取った。
 


ロフトに上る階段は、棚も兼ねていて文庫本などが収納できる​
 


ダイニングの造作棚は、板をいくつか外せばデスクにもなる

 

[DATA]
家族構成:夫婦、子ども1人
躯体構造:鉄骨鉄筋コンクリート造
築 年 数:39年
床 面 積:63㎡(約19坪)
工  期:約2カ月半
設  計:フクチプランニング
施  工:フクチプランニング


[問い合わせ先]
フクチプランニング
098-917-4205
fukuchigumi.co.jp/renove-lp/


撮影/比嘉秀明 編集/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1840号・2021年4月9日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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