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2019年3月1日更新

【プロがつくる庭】カラーリーフで シックに庭彩る

vol.07 このコーナーでは、和洋問わずプロが手掛けた多彩な庭を紹介します。

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稲嶺さん宅(宜野湾市)

黒や銀、銅葉で品良くまとめ


高台に建つ稲嶺さん宅。フェンスには防風ネットを設置。さらに以前の庭にあったクサトベラを外周側だけ残した。その内側にさまざまなカラーリーフが植えられている

統一感と個性を両立
「華々しい庭よりも、大人っぽい庭が好み」という稲嶺さん。昨年、シックな庭づくりを得意とするコンテナスタイルオーガスタの伊波京子さんに改庭を依頼。伊波さんは、「落ち着いた色のカラーリーフで庭を彩りました」と語る。

稲嶺さん宅は宜野湾市の高台にあり、家の裏側にある主庭からは海が望める。以前は庭一面にクサトベラが植えられていたが、潮風よけのため外側のフェンス沿いだけ残した。その内側で多彩なカラーリーフが身を寄せ合う。

品の良い銀葉のブッドレアシルバーアニバーサリーやレウコフィルムの隣で黒色の大葉を広げるクロカシアブラックマジックに目を奪われる。「銀葉の中に黒葉を入れるとより引き立つんです」

ほかにもブロンズ色のハワイアンホーリーなどを植栽。全体的にはまとまった印象だが、植物一つ一つは個性的。さまざまな見方ができ、飽きのこない庭だ。


銀葉の植物が入ると優しい印象に。銀葉の植物は暑さに弱いものが多いが、「ブッドレアやレウコフィルムは沖縄でも生育しやすい」と伊波さん。


前庭はダイナミックに

前庭はシンボルツリーであるシマトネリコを中心に、足元にシダ系の植物などを配置。伊波さんは「シマトネリコはだいぶ剪定したものの、日当たりが悪い場所なので、日陰を好む植物を植栽しています」と話す

日陰を考慮して
家の表側の前庭には、高さ7~8メートルはあろうシマトネリコ。足元には、これまた存在感のある大きなシダ。「日当たりが良くない場所なので、シダ類を中心に植栽し、カラーリーフで彩りを添えました」。銅葉のヘミグラフィスなどが差し色になっている。
  
花は控えめにし、カラーリーフを主とした庭づくり。一歩間違うと、平面的で面白みの無い庭になってしまう。伊波さんは、「大事なのは高低差、色、動き」とアドバイスする。さまざまな高さの植物をランダムに配置し立体感を演出。色は「欲張ると、やぼったくなる。統一感を持たせて、お気に入りの色は差し色で入れるくらいにとどめましょう」。

そして「目線を引き付けるようなポイントを作ると、庭に動きが出てきます」。

例えば主庭では、高木のピンクテゴマを他の植栽より1歩前に出したほか、黒葉のクロカシアブラックマジックの存在感を際立たせるなど、いくつかのポイントをつくることで動きを出した。

「ピンクテゴマはまめに剪定すれば大きくなり過ぎず、景色の邪魔もしない」と景観にも配慮した。

稲嶺さんは「今までは外に出るのがおっくうだったけど、今は庭仕事も楽しい」と声を弾ませる。その笑顔が満足度を物語っていた。


前庭から主庭へ向かう通路。隣家との間はシマトネリコで目隠ししている


前庭のシマトネリコの足元は、日当たりがよくないのでシダ類を植栽。そして、銅葉のヘミグラフィスなどのカラーリーフで彩りを添えた


​設計・施工/コンテナスタイルオーガスタ
090-6145-5398 


編集/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1730号・2019年3月1日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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