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2022年4月22日更新

沖縄|【ひと】直接取引でコスト削減|宜野座 匠さん|(株)アルバトロス 代表取締役専務

建築資材の貿易会社で培った知識やつながりを生かし、韓国人の同僚らと3年前に貿易会社を設立した宜野座匠さん(40)。「物流にハンディを抱える沖縄の企業が、遠くまで羽ばたく手助けになれば」と多彩な商品の直輸入事業を手がける。

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幅広い貿易ニーズに対応



宜野座 匠 さん
(株)アルバトロス 代表取締役専務


-事業内容、やりがいは?
海外で製造されている商品と、それを欲しい依頼主とのマッチングを図るのが主な仕事。お客さまが欲しい商品を見つけだし、現地の企業や工場と直接交渉して、本土のメインポートを経由せずに沖縄に輸入できるのが私たちの強み。もちろん苦労もありますが、商品をお届けした際のお客さまの喜ぶ顔が、何よりのやりがいです。

発注・輸送・通関など、輸出入にかかる煩雑な業務を一括管理することで、商品調達までのコストや時間の削減につなげることができます。また、輸送方法を工夫するなどで、小ロットの注文にも対応可能。企業から個人のお客さままで、幅広くご依頼をいただいています。


打ち合わせする宜野座さん。多業種の幅広い要望に応えてきた

-取り扱ってきた商品は?
私も建築資材の輸入会社で長年、実務経験を積んできたので、建築関連商品全般の輸入は得意分野です。これまで、フローリング材や家具をはじめとするインテリア・エクステリア商品の輸入を手がけてきたほか、フルハーネス型安全帯、建築用コンテナなど、JISをはじめとする国内規格に適合する品も扱ってきました。

ほかにも電気自動車や折り畳み式コンテナ、風船など、ご依頼に応じて輸入した商品は多種多彩。自社発注の木製時計やサングラスなど、オリジナル商品の開発も行っています。

-今、注目しているのは?
新型コロナウイルスの感染拡大前から、海外では手ぶらで気軽にリゾート地でのキャンプ体験ができる「グランピング」(グラマラス=豪華+キャンプの造語)がブームでした。

私はキャンプが趣味なので、グランピングには以前から注目していたのですが、コロナ禍でのキャンプ需要の伸びもあって、グランピング用のドームテントが人気ですね。当社では海外メーカーと直接取引することで大幅に価格を抑えており、一張りの導入からグランピング施設の企画立案・設計施工まで対応可能です。

-事業展開する上での思いは?
現在、日本で流通している商品の8割以上は輸入品だといわれています。特に島しょ地域にある沖縄の中小企業にとっては、物流コストの削減は一筋縄ではいかない問題です。

アルバトロスは優れた飛翔(ひしょう)能力を持つ「あほうどり」の英語名。私たちの強みを生かして、沖縄の企業がさらに遠くへ飛翔する後押しができればいいと思います。沖縄経済の底上げに貢献することが目標ですね。


グランピングテント
宿泊施設や趣味部屋にも

ドーム型テントの中は天井が高く、家具を置いてゆとりの広さ。大きな開口部や天窓から光が差し込み明るい

アルバトロスが扱うドーム型テント「コクーン」は、直径5~8メートルの4タイプあり、一張りで1人から最大10人での利用が可能。天井高があるため圧迫感が少なく、テーブルセットやベッドなどを置くことができる広さがある。外幕には耐火・防水・耐UV加工が施されているほか、テント内には断熱カーテンやエアコンも設置でき、夏場も快適。

「宿泊施設での利用だけでなく、簡易店舗や趣味の部屋として個人のお客さまからのご注文もあります」と宜野座さん。価格は70万円台~(配送費・施工費は別途)でカスタマイズも可能とのこと。グランピング施設向けには、他用途テントやインテリア・エクステリア商品などの輸入代行を行っているほか、施設全体のディレクションにも対応できる。

〈プロフィル〉ぎのざ・たくみ/1981年、浦添市出身。カメラマン、デザイン会社の企画・営業・ディレクション等を経て、建築資材の輸入会社に転職。12年の営業経験を積んだのち、2018年6月に同僚と(株)アルバトロスを起業。海外輸出入代行業に携わる。趣味はキャンプ。
◆(株)アルバトロス 
 電話:098・989・9277
 ホームページ:https://albatross2018.com/


第1894号・2022年4月22日紙面から掲載
取材/藤井千加(ライター)

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