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2021年5月21日更新

沖縄・介護リフォーム|介護を支える 住まいの工夫 ②

介護が必要な人も、介護をする人も、安心して安全に暮らせる住まいの整え方を紹介するコーナー。今回は福祉住環境コーディネーターの宮城靖継さんに「手すり」についてお話を伺いました。

介護を支える住まいの工夫

「手すり」 は適切な位置に


転倒での寝たきり防ぐ
厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査」によると、介護が必要となった原因は「認知症」「脳卒中」「高齢による衰弱」「骨折・転倒」と続く=グラフ。


2019年国民生活基礎調査
高齢者や障害者に対して住みやすい住環境を提案する「福祉住環境コーディネーター」の資格を持つ、中部修繕センター(宜野湾市)の宮城靖継さんは、「高齢者が骨折などで体を動かす機会が減ると、筋肉が衰えたり骨がもろくなって、体の機能が低下し動けなくなる恐れもあります。事故が起きにくい住環境を整え、日常生活で体を動かすようにすることが、体力や身体機能の維持につながります」と話す。

宮城さんは、介護のいらない自立した生活を送ることができる「健康寿命」を延ばす意味からも、高齢などで歩行に不安を感じたら、要介護になる前に手すりを設置することを推奨している。手すりの設置は介護保険制度で「居宅介護住宅改修」の給付対象になるが、給付は税込み20万円までと限度があるため、「介護が必要となったとき、段差解消など別の改修工事で給付制度を活用できる」と話す。


太さ、位置、向きに注意
手すりは、ホームセンターなどでも簡単に手に入るが、実際の設置では、「身長や利き手、握りやすさ、向きや位置など、その人に合わせた設置がとても大事」と宮城さんは注意を促す。

事故につながりかねない設置は逆に危険。「ケアマネジャーや、自分の住む地域にある地域包括支援センター、福祉住環境コーディネーターが居る事業所など、専門の知識がある人に相談してほしい」と呼び掛ける。

突っ張り式の手すりは、設置工事不要。 付属品との組み合わせで多様な活用法がある。
突っ張り式の手すりは、設置工事不要。
付属品との組み合わせで多様な活用法がある。


また、壁がないなど設置が難しい場合は、床置き型、突っ張り式など、移動や取り外しが可能な福祉用具の手すりを活用する方法もある。「利用者が手すりの設置を嫌がるとき、本格的に設置をする前の心の準備期間としても導入できる。介護保険サービスを利用しているなら、介護福祉用具としてレンタルできるので申請を」とアドバイスする。

まずは手すりから、本人も家族も安心できる住環境を整えよう。


トイレの手すりは位置がポイント!

トイレ両壁に手すりを設置。横手すり(写真下)は便座までの移動を、L字手すり(写真上)は便座に座ったり立ち上がったりの動作を支える。縦方向の手すりの位置が適切でないと、力が入らず、体を支えたり立ち上がることができない(写真は中部修繕センター提供)
トイレ両壁に手すりを設置。横手すり(写真下)は便座までの移動を、L字手すり(写真上)は便座に座ったり立ち上がったりの動作を支える。縦方向の手すりの位置が適切でないと、力が入らず、体を支えたり立ち上がることができない(写真は中部修繕センター提供)トイレ両壁に手すりを設置。横手すり(写真下)は便座までの移動を、L字手すり(写真上)は便座に座ったり立ち上がったりの動作を支える。縦方向の手すりの位置が適切でないと、力が入らず、体を支えたり立ち上がることができない(写真は中部修繕センター提供)

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Hさんのケース
高齢で足腰が弱くなり、歩行器を使うようになった母のため、トイレに手すりを設置しました。

手すりの位置や高さは、ケアマネジャーさんの指導を受けながら、母の動作に合わせ、確認しつつ設置。介護サービスの居宅介護住宅改修の給付も受けました。

手すりは冬でも冷たさを感じないように木製の手すりにしたので、母も気に入っているようです。

これまで家族の介助なしでは自力でトイレに行けなかったのですが、段差も解消したことで、母は自分でトイレに行けるようになり、とても気持ちが楽になったと話しています。家族の介護の負担も軽減できて良かったです。

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みやぎ・やすつぐ/中部修繕センター。福祉住環境コーディネーター2級
みやぎ・やすつぐ/中部修繕センター。福祉住環境コーディネーター2級


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1846号・2021年5月21日紙面から掲載

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