インテリア
2025年5月9日更新
キッチンをピカピカに コツは「洗剤の使い分け」|プロが伝授 おそうじ術⑭
ハウスクリーニングを行う㈱サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、油汚れや水あか、ぬめりなどが気になるキッチンの掃除の仕方を解説する。

ハウスクリーニングを行う㈱サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、油汚れや水あか、ぬめりなどが気になるキッチンの掃除の仕方を解説する。
キッチンをピカピカに コツは「洗剤の使い分け」
毎 日使うキッチンは、家の中でも汚れやすい場所。料理をするたびに、油はね、水あか、食品カスなどが蓄積していきます。特にシンクとコンロ周辺は、気がついたときには「なんだかベタついてる…」「ニオイが気になる」と感じる方も多いのではないでしょうか。
今回はプロの目線で、これさえ抑えておけば簡単にピカピカにできるお掃除のポイントをご紹介します。
がんこな汚れはつけ置き
キッチン掃除の基本は、「汚れの性質を見極め、適した洗剤で落とすこと」。例えば、水あか汚れにはクエン酸、排水口のぬめりなどには塩素系漂白剤、焦げ付き汚れには重曹などがオススメです。
頑固な汚れの場合はつけ置きをうまく使えば、簡単にピカピカになります。
また、全部を一度にやろうとせず、「今日はシンクだけ」「明日はコンロ」と分けて、無理なく行うこともキレイを継続するこつです。そして気づいたときにサッと掃除ができるよう、洗剤や道具をキッチンの近くに置くのも掃除のハードルを下げるポイントです。
プロの知識を生かして、毎日使うキッチンの清潔&快適を保ちましょう!
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
◆シンクのお掃除◆
シンクは、水あかや排水口まわりのぬめりやニオイなど、気になる部分が多い場所です。お掃除のポイントは「表面は優しく、水あかやぬめりはしっかり落とす!」です。①まず中性洗剤とスポンジで全体を洗う

シンク表面の汚れは、中性洗剤と柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。メラミンスポンジは傷を付ける恐れがあるため、シンクには使わない方が安心です。
②白く固まった水あかには「クエン酸水」
蛇口やシンク内の白い水あかには、クエン酸小さじ1を水200㍉㍑に溶かしたものをスプレーし、30分ほど置きます。ラップを丸めたもので軽くこすると傷を付けずに汚れを落とせます。
③排水口のぬめりとニオイには「塩素系漂白剤」
排水口のニオイやぬめりには、塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)を使うのが効果的です。まずは排水口のごみ受けやフタを外し、軽く洗い流してから、全体に塩素系漂白剤を原液のままかけましょう。10~15分ほど放置し、水でしっかり洗い流せば完了です。
③のお掃除で注意すべきは「換気をしっかりすること」と「絶対に酸性洗剤と混ぜないこと」。また、塩素系漂白剤は強い洗剤なので、使用中はマスクと手袋の着用をおすすめします。
◆コンロのお掃除◆
コンロまわりは、油汚れや焦げなどが付きやすく、放っておくと取りにくくなります。しかし! こつを押さえれば掃除がぐんとラクになりますよ。①油汚れには「中性洗剤」のち「アルカリ性洗剤」

油は酸性の汚れなので、アルカリ性洗剤が効果的です。ただし、アルカリ性洗剤はキッチンの素材によっては変色させてしまう恐れもあるため、まずは中性洗剤で試し、落ちないときにアルカリ性を使うのが安全です。
②五徳や受け皿はつけ置きで時短
五徳や受け皿など外せるパーツは、バケツなどに40度くらいのお湯をため、そこにセスキ炭酸ソーダまたは重曹大さじ3を溶かし、30分ほどつけ置きします。その後、スポンジで軽くこすります。
③IHコンロは柔らか素材で洗う
IHコンロはガラス製のプレートが多くデリケートな素材です。シンクと同様に、中性洗剤と柔らかいスポンジや布を使って優しく洗いましょう。焦げ付きなどのしつこい汚れには重曹ペースト(重曹+少量の水)を塗り、丸めたラップでこすると効果的です。仕上げに水拭きし、さらにから拭きするときれいになります。
◆食洗機&魚焼きグリルのお掃除◆
見落としがちな食洗機と魚焼きグリルも、こまめにお手入れしておくことで、ガンコな汚れがつきにくくなり、軽い掃除でキレイな状態をキープしやすくなります。食洗機は月1の「クエン酸空回し運転」
月に1回、クエン酸の粉を小さじ2、食洗機内の底に直接入れて「空回し運転」をしましょう。洗浄中の蒸気とクエン酸が反応して、水あかやニオイの元を分解してくれます。さらに、フィルター部分には食べカスや汚れがたまりやすいため、週に1回は取り外して、水でサッと洗い流しましょう。
魚焼きグリルは熱いうちに湯につける
使用後、冷める前にすぐ洗うのがポイント。熱いうちに湯に漬けるだけでも焦げ付きがグッと落としやすくなります。どうしても落ちない焦げには、重曹ペースト(重曹+少量の水)を塗って1時間ほど置いた後にこすれば、落としやすいですよ。

執筆者(うえしろ・ゆうと)
1995年、うるま市石川出身。株式会社サンジュ代表。同社ではハウスクリーニングのほか、料理などの家事代行業や庭掃除事業も行う。
(電話=0120・547・252)
http://sunju-okicaji.com/hp/
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2053号・2025年05月09日紙面から掲載