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2024年5月31日更新

建設分野で活躍する外国人|ラハルディアニ・シャフィラさん[福地組/高度外国人材]

人手不足が深刻化する建設分野で注目が高まっているのが外国人材の登用だ。国によると、業界で活躍する外国人は約11万人、県内は1624人で受け入れている事業所あたりの平均は4.8人に増えている(2023年10月末現在)。設計・管工事・卸売りの各現場で活躍中の外国人と受け入れ企業に話を聞いた。

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2次元の図面を立体化する「BIMチーム」を引っ張るシャフィラさん。「福地組で働き始めて1年2カ月。毎日大変だけど、やりがいがあります」と話す



インドネシア出身
ラハルディアニ・シャフィラさん
(福地組/高度外国人材)
 

設計部でBIMをけん引

 福 地組で、昨年8月「BIMチーム」が発足した。

BIMとは、図面を立体的な3次元モデルにするシステム。建物の構造や設備の配置が分かりやすく、設計と施工のすり合わせがスムーズになることから活用する企業が増えている。

昨年、沖縄に来たインドネシア出身のラハルディアニ・シャフィラさん(25)は平面図を立体化する同チームの〝エース〟として活躍する。入社半年足らずでの抜てきだった。「大学では『建築教育』を専攻したけど、BIMはほとんど触ったことがなかった。日本語を解釈しながら操作も覚えなくちゃいけないし、沖縄の建築についても勉強が必要。大変だけど、いろいろ学べて楽しいです!」と流ちょうな日本語で話す。新しいことにも臆せず取り組める積極性や、柔軟性が買われての登用だった。

「小学生のころから日本のアニメが大好きだった」と言い、日本語は独学で勉強した。一番好きなのは「ハイキュー!!」と満面の笑みで話す。

日本の大学に留学することも考えたが、「かなりお金がかかる」と断念。その後、日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の「高度外国人材」(※)と企業が出合う場となる、オンライン合同企業説明会に参加した。「そこで福地組が建てる家の話を聞いて、すごくワクワクした。私の知っている家とは全然違って、とても機能的。こんな家をインドネシアでも建ててみたいと思った」。アジア進出を見据える福地組と思いが合致し、入社に至った。


社内で物置き場になっていた空間を整理して、お祈りができるスペースを確保した


信仰にも配慮

福地組が外国人を採用するのは初めて。入社前に、福地一仁社長と総務部の堀川大さんがインドネシアへ出向き、シャフィラさんと顔合わせをした。「このときに、不安に思っていたことを相談でき、日本で働くということを現実的に捉えられた」とシャフィラさん。

堀川さんは「沖縄での住まいや家具・家電を準備したほか、車の免許がないので自転車を用意した」と話す。また「関係する社員を集めて、インドネシアやイスラム教の勉強会も開いた」。豚肉やアルコールを口にしてはいけない、1日5回お祈りをしなければならない、日中に断食しなければならない月がある、などの決まりを学んだ。

それを踏まえ、社内にお祈りができる場所を確保したり、断食後のシフト調整をしたりと配慮する。だが、「足りないところも見えてきて、現在進行形で社内環境を整えている」と堀川さん。例えば、お祈りの前には手や足を洗わなければならない。だが、洗面台で足まで洗うのは大変なので、ホースを準備した。

堀川さんは「優秀な人材が入ってくれたことに加え、グローバル企業への一歩を踏み出したという実感があり、社全体のモチベーションが上がっている」と話す。人手の確保というだけでなく、他の社員にも良い影響を与えている。



福地組・総務部の堀川大さん。月1回、シャフィラさんとミーティングをして困りごとや、やってみたいことを聞き、社内に反映させている



高度外国人材とは?

日本貿易振興機構(ジェトロ)では、大学・大学院卒業などの最終学歴を有し、高度な知識や技術を持つ外国人を「高度外国人材」とし、採用に関心のある日本企業を支援している。定期的にオンライン合同企業説明会を開催したり、高度外国人材の採用についての相談に応じる。
https://www.jetro.go.jp/hrportal/
ジェトロ沖縄(電話=098・859・7002)

ちなみに高度外国人材の在留資格は「高度専門職」「研究」「技術・人文知識・国際業務」「経営・管理」「法律・会計業務」など。


建設分野で活躍する外国人
◯ベトナム出身/ファン・ヴァン・タインさん(大成設備工業/特定技能1号)
◯中国出身/楊立鑫(ようりっしん)さん(タイガー産業/技術、人文知識、国際業務)


取材/東江菜穂
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」
第2004号・2024年05月31日紙面から掲載

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