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2022年12月30日更新

身近なアイデア守る知的財産権|知財 この人あの会社①

仕事のノウハウやアイデア、ロゴマークに商品名…すべて「知的財産」だと知っていますか? 本コーナーでは大切な知財を活用しビジネス展開を図る人や企業を紹介。
初回は知財の種類や支援窓口について取り上げます。

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 商標・特許・意匠など 

 身近なアイデア守る知的財産権

私たちが日常買っている商品や、利用しているサービスには、なじみのある名前やマークが付いています。また電気製品の形や機能にもメーカー特有のものがあります。ビジネスの世界では、こうした商品などの特徴を知的財産権制度と呼ばれる仕組みで守っています。


窓口のメンバー。左から原田昭明さん、宮川準さん、金谷利憲さん、金城太志さん

INPIT(インピット)沖縄県知財総合支援窓口(以下、窓口)には、知的財産権に関する相談が多数寄せられます。最も多いのは「新しい商品やサービスを始める際に、商標登録をした方がよいか?」というもの。商標権は、商品やサービスの目印となる「商標」を独占できる権利のことで、窓口の相談の5割前後を占めます。例えば県内に出店されている大手小売店の店名などは、そのほとんどが商標登録されています。窓口にも、新商品を発売するメーカーのみならず、飲食店やホテル、美容などサービス業の開業時など、皆さんから問い合わせがあります。

次いで多いのは、「新しい商品やサービスを考えついたが、特許になるだろうか?」というもの。特許権は、新しく高度な発明を保護する権利のことで、窓口の相談の3割前後を占めます。カップラーメンや温水洗浄便座など時代を変える先端的な発明でなくとも、既存製品の改良なども特許として認められます。県内では食品・バイオ産業、建設関係やIT関係など幅広い業種の企業や、新しいアイデアで起業したいと夢をもった皆さんから相談をいただいています。

残り2割の相談は、デザインを守る意匠権について、また音楽やイラスト、写真などを保護する著作権についてです。デザインや工芸関係の仕事をされている方から、苦労して生み出した「作品の権利」を守る方法について相談があります。



支援窓口 気軽に活用を

窓口での相談風景

窓口では、「特許権」、「意匠権」、「商標権」のほか、営業秘密や「著作権」に関する相談やサポートを、県内の中小企業、個人事業等の皆さまに向けて提供しています。これらの支援は無料です。

窓口では4人の相談支援担当者が日々、県内の経営者や個人事業主の皆さんから、事業内容に適した知的財産権の活用方法の提案や、それらを登録するための手続き方法について、面談や電話、メール等での相談を承っております。

知的財産について「難しそう」なイメージを持つ方も多いかもしれません。窓口では多種のパンフレットを用意していますし、また週に1回程度、弁理士、弁護士を交えた相談会も開催し、専門的な内容であっても分かりやすく理解いただけるようにしています。お気軽に、知財総合支援窓口を活用してほしいと思います。


[執筆者]
宮川準(みやかわじゅん)
1967年、東京都出身。大学卒業後、都内で就職。2012年、沖縄に移住し沖縄県発明協会に入職、以来INPIT沖縄県知財総合支援窓口を担当。
 
 information 

つながる特許庁in那覇
1月26日に開催

知財を身近に感じていただくため、地域と特許庁を結ぶイベント「つながる特許庁」を那覇市で開催します。知財の活用やビジネスチャンスのヒントにつながるさまざまなプログラムをご用意しました。

 日時 
2023年1月26日(木)
13時~16時5分

 会場 
沖縄産業支援センター3F
312中ホール

 参加無料 
定員50人
(オンラインでも配信)

申し込みは特設サイトから
「つながる特許庁 in 那覇」
 


 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1930号・2022年12月30日紙面から掲載

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