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2022年7月29日更新

[沖縄]建築系学科がある専門・専修学校①

建築業界を担う人材になることを目的に、短期間で専門的な知識や技術を学べる専門・専修学校。建築系学科の特徴や、同学科を有する3校(サイ・テク・カレッジ那覇、パシフィックテクノカレッジ、インターナショナルデザインアカデミー)の特色を紹介する。



建築系学科がある専門・専修学校  ここがイイ! 

即戦力を育てる 業界需要も多い



オープンキャンパスは必須!

県内には建築系学科を有する専門・専修学校と、大学とがある。学ぶのは同じ分野だが違いは大きい。

大学は、学びを深めるための授業が多い。「まちづくり」「建材」など自分の興味がある分野を研究できるほか、専門科目を学ぶ前に(または並行して)教養科目を履修する必要があるため、幅広い教養を身につけることができる。

専門学校は、建築系の仕事に就くことを目的とし、業界の実務に即した知識や技術、資格を得られる授業が多い。建築系学科を有する県内三つの専門学校(インターナショナルデザインアカデミー、サイ・テク・カレッジ、パシフィックテクノカレッジ)の主なカリキュラムは、建築の基本的なことを学ぶ「建築計画」や、建て方を学ぶ「建築施工」、製図ソフトの使い方を身に付ける「建築CAD演習」などがある。

そうした実践的な授業で、業界の「即戦力」を養う。そのため、建築会社や設計事務所からの求人は多い。“就職率100%”とアピールしている学校も多く「それだけ引く手あまたということ」と専門学校の先生は話す。

「ただし、2年という短期間で学ぶため、範囲は建築に限られる。興味がないのに入学して脱落する生徒もいる。入学する前に必ずオープンキャンパスに行って、授業内容を確認した方が良い」とすすめる。

多くの専門学校が、月に1~2回オープンキャンパスを行っている。無料送迎してくれる学校も多い。事前予約が必要なことも多いので、ホームページなどをチェックしよう。

多くの専門学校で毎月、オープンキャンパスを行っている。授業の内容や学費についての説明を受けたり、ものづくりなどの体験授業もある多くの専門学校で毎月、オープンキャンパスを行っている。授業の内容や学費についての説明を受けたり、ものづくりなどの体験授業もある


普通科からの入学者が多数

意外なのが、3校とも「生徒の多くが普通高校出身」ということ。「確かに専門用語は多いけれど、なるべく分かりやすい言葉で説明する」「夏休みに補習をするなど、分からないところを復習できる時間を設けている」など、どの学校も配慮している。普通科で文系出身の生徒は、「力学の授業では物理の知識が必要だし、積算では数学の知識が必要。どっちもあんまりやってこなかったから苦労している。でも積極的に先生や友達に教えてもらって、理解できるようになってきた」と話す。

学費は、初年度(入学金含む)が約85万円~約130万円。2年次が約70万円~約100万円。国公立大学と比較すると高めだ。

だが、各学校で独自の割引制度を設けている。例えば、早めに入学申し込みをすることで入学金が割引になったり、きょうだいや家族が同学校(またはグループ校)にいる場合は家族割引が受けられる学校もある。

ほかにも、日本学生支援機構の奨学金や地方公共団体の奨学金、金融機関の教育ローン制度なども利用できる。「学校独自の割引制度と公的な奨学金との併用ができない場合もある。気になることがあれば各学校に相談することをすすめる」とアドバイスした。

設計に欠かせない製図ソフト「建築CAD演習」の授業。大学でも同様の授業はあるが、専門学校では検定への挑戦や資格取得に重きを置いている
設計に欠かせない製図ソフト「建築CAD演習」の授業。大学でも同様の授業はあるが、専門学校では検定への挑戦や資格取得に重きを置いている


 建築系の専門学校で目指せる資格 

1級建築士、2級建築士、木造建築士、建築積算士補、商業施設士補、インテリアコーディネーター、建築CAD検定(2・3級)、色彩士検定、福祉住環境コーディネーター(2・3級)、2級建築施工管理技士(第一次検定)、2級土木施工管理技士(第一次検定)、2級造園施工管理技士(第一次検定)、2級管工事施工管理技士(第一次検定)など


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     建築系学科がある専門・専修学校②|サイ・テク・カレッジ那覇
     建築系学科がある専門・専修学校③|パシフィックテクノカレッジ
     建築系学科がある専門・専修学校④|インターナショナルデザインアカデミー
     建築系学科がある工業高校

取材/東江菜穂・出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1908号・2022年7月29日紙面から掲載

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