サザンビーチホテル&リゾート沖縄(糸満市)|HOTELに習う空間づくり[23]|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

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2022年2月25日更新

サザンビーチホテル&リゾート沖縄(糸満市)|HOTELに習う空間づくり[23]

当連載では県内のホテルを例に、上質で心地良い空間をつくるヒントを紹介する。
今回はサザンビーチホテル&リゾート沖縄(糸満市)の空間をクローズアップする。


ボタニカル柄と極彩色
糸満の自然をイメージ


サザンビーチホテル&リゾート沖縄(糸満市)

地元推しの空間やロゴ

「サザンビーチホテル&リゾート沖縄」のロゴマークに咲く一輪の花。華やかなピンク色ゆえに「ハイビスカスですか?」「ブーゲンビレア?」と聞かれるそうだが、「どちらでもないんですよ。ホテル所在地である糸満市の名産品、アセロラの花をモチーフにしているんです」と同ホテルの古堅雄司さんは説明する。

そのロゴが象徴するように、空間も〝地元推し〟だ。「糸満の美しい自然をイメージした」というボタニカル(植物)柄や、極彩色がちりばめられている。

沖縄のホテルで、南国ムードを醸すカラフルな内装は珍しくない。だが同ホテルでは、部屋のグレードが上がるほど、インパクトの強い色・柄を使っていることに驚く。カジュアルな印象になりがちなビビッドカラーや大柄をうまく使って、高級感とオリジナリティーを両立させている。

例えば、最も高級な客室である「プレジデンシャル・オーシャン・スイート」。重厚感のあるダークブラウンの調度品の中に、濃いピンク色の花が咲く=写真1。飾られているアートやクッションも鮮やかなピンク色だ。ホテルのロゴを思わせる柄やカラーで差別化を図る。

色や柄をなじませているのが、ピンク色との相性が良いグレーのソファやカーペットだ。大きな面積を占め、落ち着いた色味で空間を上品にまとめている。



1・同ホテルで一番高級な「「プレジデンシャル・オーシャン・スイート」。高級感ある内装の中で、鮮やかなピンク色が差し色となっている


2・スタンダードな広さのプレミアムクラブルームも花や緑をイメージした内装

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3、4・「クラウン・オーシャン・スイート」は白を基調に、シダやモンステラの大柄が南国ムードを醸す。インテリアはガラスやクリスタルを用いている

強い内装に負けない景色

先の部屋と同格の客室、「クラウン・オーシャンスイート」は白を基調にしている=3,4。こちらは、シダやモンステラなどの大きなボタニカル柄が印象的。差し色はさわやかな黄緑で、南国の別荘といった雰囲気だ。「先のプレジデンシャル-の客室と間取りは同様で、家具・照明の配置などもほぼ同じ。ですが、内装やインテリアが違うだけで雰囲気がガラリと変わりますよね。こちらの部屋は、女性に人気があります」と話すのは、同社の知念真希子さん。調度品は透明なガラスやクリスタルを多様。輝きで高級感を演出する。

全室、窓の外には大パノラマで海景色が広がる。景色を重視するなら、内装を控えめにするのが一般的。だが同ホテルは「周りに建物が少ないので、景色の存在感が強い。だから、内装やインテリアにインパクトがあっても負けません」と古堅さんは胸を張る。知念さんも「サンセットなんて、夕日が海に落ちるときに〝ジュッ〟っという音が聞こえそうなほど、ダイナミックなんです」と話す。

海景色を存分に堪能してもらうため、スイートのバルコニーには隣との間の目隠し壁がない。「賛否両論ありますが、この場所ならではの雄大な海を堪能していただきたい」と力を込める。

シンプルな造りだが、立地に合わせた内装などで個性を打ち出していた。

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5、6・「ロイヤル・オーシャン・スイート」は、ソファにもベッドにも花がいっぱい。糸満の自然をイメージした柄や色で非日常を演出する


7・沖縄の原色をポルトガルタイルで表したアートウォールは撮影スポットとして人気


8・客室やロビーなどには、同ホテルオリジナルのカラフルなアートが飾られている


9・ホテルの外観。目の前には美々ビーチいとまん、反対側には糸満漁港がある。景色を邪魔する建物が少ないので、存在感のある海景色を大パノラマで堪能できる


10・スイートのバルコニーは隣との間の目隠し壁が無い。水平線を180度望める


取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1886号・2022年2月25日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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