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2021年4月9日更新

マインクラフトカップ2020全国大会で大賞受賞!

Vol.9 当連載では、ものづくりの大会で入賞したり難関技能検定に合格などした学生を紹介する。
教育版マインクラフトを使って仮想世界を建築する作品コンテスト「マインクラフトカップ2020全国大会」。小学生から高校生までの作品応募があった中、石垣市立平真小学校の浦添昴さん(11)が大賞を受賞。「前回は5人チームで審査員賞の一つ、Kazu賞を受賞。今回、大賞を受賞できてすごくうれしい。次回も挑戦したい」と意気込む。

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持続可能型の学校表現

マインクラフトカップ2020全国大会で大賞受賞!
石垣市立平真小学校6年 浦添昴さん


コロナ禍で開催された大会は、表彰式まで全てオンラインで実施。後日、届いたトロフィーを手に改めて大賞受賞を喜んだ

「マインクラフトカップ」とは、人気のゲーム「マインクラフト」の教育版マインクラフト(以下マイクラ)を使い、仮想世界を建築する作品コンテストで、プログラミング的思考学習や能動的学習の効果に期待が寄せられている。

今大会のテーマは「未来の学校」。応募があった483作品から、浦添昴さんの「未来への5つの約束~キレイな水と渓谷の洞窟学校~」が大賞に選ばれた。


浦添昴さんの作品「未来への5つの約束~キレイな水と渓谷の洞窟学校~」の一部(浦添さん提供)。アメリカの著名な建築家フランク・ロイド・ライトの落水荘に着想を得て、渓谷や海中など自然に組み込むような形で、畑や牧場、巨大水槽やバイオマス発電所などがある広大な学校を作った

浦添さんは、食、エネルギー、環境、教育、まちづくりを考えた、持続可能型の夢のある小学校を建設。未来には「緑を100%確保する法律」があり、地下や海中に建てて緑を保全、「食糧自給のため畑や牧場があり、海と川と養殖場をつなぐ巨大立体水槽で食べる分だけを取る。養殖魚を放流し海を守る」など作品に込めた提言が鋭く光る。
バイオマス発電所には「ウンチ当番が早めに登校し、当番用のトイレに入り用を足す」などユニークな発想を取り入れ、教室では「ベッド付きのいつでも休めて宿泊OKの机」や「宿題がない」など、子どもらしい本音も見られてほほ笑ましい。

立体水槽など大きな建築はプログラミングを使った。「難しくて試行錯誤したけど、うまくいったときは達成感がある」とマイクラの魅力を語る。


学校の宿題を終えてから、毎日2時間、3カ月かけ完成した作品。丸い巨大立体水槽はプログラミングを使って建てた

自然から学ぶ

審査員を務めた建築家、髙崎正治さんは「建築もインテリアも思考もよく、土地を豊かにする才能を感じる」と高く評価。浦添さんは「ボーイスカウトで自然体験や清掃活動をした経験が役立った」と話す。今大会でも海の漂着ごみを調査するため、友人とビーチクリーンを実施。トラック3台分のごみを回収した。大会プレゼンテーションでは「調査するだけでなく、すぐ行動しないと間に合わないと思います」と力強く訴えた。

次回大会にも意欲を見せる浦添さん。続く後輩には、「マイクラカップは画面に向かうだけでなく、自然から学んだほうがいい」と笑顔でエールを送った。
 
◆平真小・仲皿利治校長からメッセージ
創造力あふれる素晴らしい作品でした。近い将来、昴さんがつくった「未来の学校」が実現しているかもしれない。期待が膨らみます。持っている感性をさらに磨き、努力を重ねて素晴らしいクリエーターになってください。



★難関技能検定に合格した学生や、ものづくりコンテストで入賞した学生を募集します。
 タイムス住宅新聞社(電話=098・862・1155)かメール(h.jyuutaku.jht@gmail.com)にご連絡ください。
 内容を精査した上、記者が取材に伺います。
 

取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1840号・2021年4月9日紙面から掲載

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