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2021年9月24日更新

[沖縄]特集・不動産の日|沖縄県宅地建物取引業協会会長インタビュー|新時代の不動産取引 工夫凝らしサポート

発足57年目を迎えた(公社)沖縄県宅地建物取引業協会(以下、宅建業協会)。昨年からの新型コロナウイルス感染拡大を受け、不動産業界全体も新たな対応が求められる中、協会の取り組みや今後の課題について、知念聡会長に聞いた。

知念 聡(ちねん・さとし)
(公社)沖縄県宅地建物取引業協会会長。(有)大里住宅代表。不動産業を営み37年。後進指導と業界発展のため奔走中


賃貸トラブルの注意点 漫才動画で分かりやすく

―宅建業協会とは?
不動産業の健全な取引・運営や消費者保護などを目的に、県内で宅地建物取引業(不動産業)の許可を受けて事業を行っている会員1485社(2021年8月現在)で構成されている団体です。

会員の資質向上に向けた各種研修会はもちろんのこと、一般消費者が抱える疑問や不動産トラブルに専門相談員がアドバイスする「無料相談」や、取引や契約について分かりやすく学べる「消費者講座」、不動産業の開業を考える人向けの「開業支援セミナー」、大家を対象にした「家主セミナー」などを開催。県の委託を受け、不動産取引のプロである宅地建物取引士(以下、宅建士)資格試験や講習会も実施しています。


―コロナ禍で、そうした取り組みにも変化が出ているとか?
特に緊急事態宣言が発令されてからは、感染防止対策を徹底しつつ、いかに取り組みを継続できるかを模索してきました。

その一つが、賃貸で起こりがちなトラブルとその注意点について、県内で活躍中のお笑い芸人が紹介する動画の公開です。対面による消費者講座が厳しい中にあっても、学びの機会を提供したいと広報啓発委員会が中心になって企画制作。「コロナ禍での住宅トラブル」「家を借りる時の注意事項」の二つをHPでアップしています。在宅時間が増える中、どんな行動がトラブルにつながりやすいか、笑いを交え住み手目線で伝えることで、興味を持ってもらうきっかけになればうれしい。

お笑い芸人パーラナイサーラナイが登場する消費者向けの動画は、協会のホームページで公開中
お笑い芸人パーラナイサーラナイが登場する消費者向けの動画は、協会のホームページで公開中

ほかにも、会員に受講が義務づけられている「法定研修」や「実務研修」などは、動画配信などに変更。一般消費者に対する無料相談も、緊急事態宣言発令中は電話相談に切り替えて受け付け。宅建士の講習会は、教材やリポートをやり取りする自宅学習でフォロー。試験は3密回避を徹底しながら10月に実施する予定です。


―業界を取り巻く環境は、今後どのように変化していく?
ITを活用したイノベーションは、不動産業界にも確実に訪れています。既に来年4月から、宅建士の講習会は動画配信で行うことが決定。11月からは不動産取引の電子契約も可能に。こうしたデジタル化の波にしっかりと対応できるよう、会員向けの講習会も随時実施中です。

不動産取引というと難しいイメージがありますが、自宅のリフォームや実家の固定資産税の問題、相続など、私たちの暮らしに直結していることばかり。今後はウェブと対面を織り交ぜつつ、消費者保護と、会員の資質向上に取り組んでまいります。


 協会の主な取り組み 
会員に受講が義務付けられている教育研修の一つ「実務研修会」の様子。そのほか「法定研修会」や「地域研修会」「新規免許取得者研修会」などを開催している会員に受講が義務付けられている教育研修の一つ「実務研修会」の様子。そのほか「法定研修会」や「地域研修会」「新規免許取得者研修会」などを開催している

毎年2月ごろに開催している「家主セミナー」。賃貸経営(原状回復や修繕費用のトラブル事例など)から、相続や公正証書作成に至るまで、幅広いテーマで開催。家主・大家に向け、トラブル防止と法律知識の普及を目的に実施している
毎年2月ごろに開催している「家主セミナー」。賃貸経営(原状回復や修繕費用のトラブル事例など)から、相続や公正証書作成に至るまで、幅広いテーマで開催。家主・大家に向け、トラブル防止と法律知識の普及を目的に実施している


無料電話相談も受付
不動産取引に関する疑問を抱いていたり、トラブルで困っていませんか? 宅建業協会の不動産相談員が公正・中立な立場からアドバイス。必要に応じて専門機関や相談窓口への紹介も行います! 利用希望者は下記の電話番号から予約を。
☎098-861-3402

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1864号・2021年9月24日紙面から掲載

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