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2020年7月3日更新

保育園の防災計画(1)|みんなの防災計画[15]

文・長堂政美
自力での避難が困難な子どもたち。そんな子どもたちを預かる保育園において、災害時に、誰がどう動くかなど計画を立てておくことは重要だ。保育園の防災計画について3回に分けて紹介する。

行動基準決めて園児守る


突発的な判断に対応
災害リスクあれば必須
地震や津波、台風、高潮、大雨洪水、土砂災害といった大規模災害により避難勧告などが発令されたとき、乳幼児や高齢者、障がい者が自力で避難するのは困難または不可能です。
そのため乳幼児を預かる保育施設(保育園、保育所)においても、乳幼児および職員の命を災害から守ることを目的に、火災時の消防計画のみならず、自然災害時の防災計画も作成する必要があります。特に、施設の立地場所に災害リスク(地震、津波、土砂災害等)の懸念があるときには欠かせないものとなります。


預かり中の災害に備え
保育園の防災計画は、保護者から大切な子どもを預かっている時間内に、万が一、避難しなければならない緊迫した状況となったとき、乳幼児の安全・安心に万全を期するための一連の動きを事前に決めておくものです。
例えば、大きな地震に遭遇した場合、「子どもたちの身の安全」「揺れが収まったときの安否確認」「出火を防ぐためのガスボンベと電源ブレーカーの遮断」「避難開始と避難場所の指示」といったことを誰がするのかなど、即座に判断を迫られます。
しかし、想定外の状況や突発的に判断を迫られるような状況に追い込まれると、正常な行動ができないかもしれません。
このようなときに、真価を発揮するのが防災計画です。


身の丈に応じた計画に
防災計画の内容は大きく分けて、(1)基本的考え方(2)日常における施設の災害対策(3)災害時の初期対応―から構成されます。
沖縄市東部にある保育園で実際に作成された津波避難計画では、基本的な考え方として、津波に対する計画であることや、避難に時間的余裕がある場合とない場合の判断基準などを明記。
日常における災害対策では、避難路の安全点検や防災訓練・研修の実施のほか、非常時の持ち出し品を把握したり、医療機関や地域との協力体制を整えておくことなどを示しています。
災害時の初期対応では、避難に時間的余裕がある場合の施設の災害対策本部の設置手順、園児たちの引き渡し方法、避難行動などを定めます。
大事なのは立派な防災計画を作成することではありません。施設の状況に合った身の丈に応じた防災計画とすることです。
日常における災害対策と災害時の初期対応については次回以降、紹介します。





ながどう・まさみ/NPO法人防災サポート沖縄理事長、元沖縄市消防長
 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1800号・2020年7月3日紙面から掲載

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