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2020年5月15日更新

600万円台でも可能 スケルトンばかりがリノベじゃない!|今ある家をバージョンアップ[1]

最近、よく耳にする「リノベーション」。本で見かけるリノベーションの施工例は、内装材を撤去し柱・梁・外壁などの骨格だけの状態「スケルトン」にした後、間取りに合わせて給水管の取り換えや電気配線を組み直し、新しい住宅設備を取り入れた工事が多く見られます。でも、その分費用がかかるのも確か。賃貸併用住宅を600万円台で2世帯に改修した事例から、リノベのコストについて考えます。
文・徳里政俊(リノベーション協議会沖縄支部 支部長)

「親所有の賃貸併用住宅」を「2世帯」に

◆相談&課題
親所有の賃貸アパート2室を一つに。600万円台でリノベはできるのか?

◆リノベのプロが提案!
優先順位と既存の材を活用。スケルトンばかりがリノベじゃない!

スケルトンだと21坪1000万円~

スケルトンにすることで、コンクリートや木柱などの構造材をはっきり確認することができます。また、給水管や排水管、電気配管などの傷み具合も同時に確認できるので、長く住む家により安全に暮らすためにはスケルトンリノベはとても有効な工事と言えます。ただ、工事に使う資材が多くなるので、下地に使う材料や仕上げ材の費用の他、既存の廃材処分費に加え、給水管や電気配管、ダクトなどを新しく取り換える費用もかかります。

スケルトンリノベをする際の費用は、70㎡(約21坪)の中古マンションで一般的に1000万円~1200万円程度掛かるといわれています。デザインや設備のグレードにこだわれば1500万円前後に、IoTを取り入れた高性能住宅を希望するなら、より費用が掛かります。

リノベーションは安くない!?

今回の事例は、両親が住む賃貸併用住宅の賃貸2室をつないで子世帯にしたいとのご子息からのご相談。ヒアリングを行い、スケルトンリノベした際の平面プランと概算見積もりを出したところ、納得の様子でした。しかし、お母さまは想定していた金額との差が大きかったようで「リフォームに1000万円って新築と一緒じゃない!」と驚かれたのです。「1000万円で新築同様の住まい」が手に入ることにお得感を感じていた私とご子息は驚きました。

600万円台でもリノベは可能!

前述したスケルトンリノベだと、どうしても費用は高額になります。しかし、できる限り低予算で暮らしやすい住まいを、と考えているお客さまもいらっしゃいます。予算を抑えたリノベーションをするには、「工事の優先順位を決め、使えるところは活用する」ことが大切です。今回の事例も2室の壁を取り払い部屋を広く使えるプランから、廊下のみをつないでプライベートと家族の空間に分け、優先順位が高かったキッチンと浴室の取り換えや床の張り替え工事に重点的に費用を充てるプランに変えることで、工事費を600万円台に抑えました。

自分にとって今までの住まいや暮らし方に新たな価値を創造できたのなら、それは「リノベーション」。「使えるところを活用し、古きを愛する」リノベーションもあります。毎日の暮らしをもっと楽しくしていきましょう。


実家2階の賃貸部分(下図)。壁の一部を開けて廊下にし、2世帯をつないだ(上図)。


▲東側世帯から西側世帯を見た工事中の風景。中央に見えるのが2世帯をつなぐ廊下

▼予算は優先順位の高かった床の張り替えや水回り(上写真)に充てた





執筆者
とくざと・まさとし
1978年嘉手納町出身。西日本工業大学建築学科卒業。2016年にLa.fitを立ち上げる。建築士、宅地建物取引士の他、多数の資格を有する。
(一社)リノベーション協議会沖縄支部長を務める。

La.fitの強み 考え方や好みは、十人十色。既成概念にとらわれず、住む人、使う人にとことん向き合い、「デザイン」「住み心地」「価格」のバランスを大切に一緒に作り上げるのがLa.fitのスタイル。暮らしをトータルでサポートします。
うるま市字塩屋307-5  098-974-0967 https://www.la-fit.net
(有)トクマサ工業 La.fitが手がけたリノベーション物件は、こちらからも閲覧できます。

リノベーション協議会とは 消費者が安心して既存住宅を選べる市場をつくり、既存住宅の流通を活性化させることを目的に、2009年7月に発足したリノベーション業界団体。全国1000社弱の企業等が参画し、優良なリノベーションの統一規格「適合リノベーション住宅(R住宅)」を定め、普及推進している。その年のリノベNo.1を表彰する「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」も年々注目が集まっている。http://www.renovation.or.jp/
 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1793号・2020年5月15日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

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