巻頭特集・企画
2025年7月4日更新
【創刊40周年企画④】自身の苦労を原動力に 外国人の入居サポート|株式会社 琉信ハウジング
[人・住まい・暮らしに〝価値〟プラス]
機能的で心地よい空間、身の丈に合った資金計画、空き室対策、など住宅取得や維持・管理において重視する〝価値〟は人それぞれ。多様化するニーズに応え、人・住まい・暮らしにさらなる〝○知〟をプラスする企業の取り組みやサービスを紹介する。
わたしたちが生み出す 「架知」
知識と経験生かし人と住まいの架け橋に日本の文化に興味があり、4年前に来沖したというベトナム出身のファム・ティ・トゥ・ハさん(24)。「私は『外国人』という理由で、家を借りるのにとても苦労しました。同じような人たちを助けたいと思い、琉信ハウジングの求人に応募しました」と流ちょうな日本語で話す。昨年12月、同社にアルバイト入社し、今年5月に正社員登用された。

今年5月、琉信ハウジングの正社員になったベトナム出身のハさん(中央)と、奥濱専務(右)、宜保部長
外国人労働者は年々増えているにもかかわらず、「日本語での意思疎通が難しいのでは?」「文化の違いによるトラブルが起きそう」など賃貸オーナーから入居を断られるケースは多い。「負のイメージが根付いてしまっているように思います。それを、ハさんと実際に会話をすることで、少しずつ払拭していければと考えています」と奥濱専務。
現在ハさんは、コンサルティング事業部に所属し、賃貸オーナーにあいさつ回りをしているほか、住まいのマナーについてベトナム語のマニュアルを作成しており、双方からの歩み寄りをサポートしている。

ベトナム語の賃貸契約書や住まいのマナーについてのマニュアルを作成するハさん
同事業部の上司である宜保貴丈部長は「少子高齢化が進む中で、5年後10年後を見据えたとき、外国人労働者は賃貸集客の新たなマーケットになると思っています」と語る。「例えば、長いこと空いている物件を、安く借りたいと思っている外国人に貸すことでウィンウィンの関係がつくれる。ハさんを軸に、困っている方々の手助けをしていきたい」と力を込める。
6月下旬、「ベトナム人の先輩の賃貸契約がまとまりました!」とガッツポーズをするハさん。ようやくの1件から、大きな1歩を踏み出した。
DATA
(株)琉信ハウジング
098−868−1000
那覇市松山2−3−12
営業時間:9時~17時
定休日:土曜・日曜・祝日
ホームページ
https://ryuhau.co.jp/
インスタグラム
https://www.instagram.com/ryushinhousing/
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第2061号 2025年7月4日掲載