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2020年3月20日更新

テラス囲むリゾート風の平屋|(有)武一建設

[お住まい拝見|家族のくつろぎ第一に]「家族みんなが居心地良く」とSさん(45)一家が建てたのは、テラスを囲むリゾート風の平屋。漆喰壁にインテリアが映えるゆったりとした空間や公私を分けた造りが特徴だ。


ダイニングからみた室内。中央のアーチ壁をくぐってダイニングからリビングへ移動する造りは「2次会のバーに行くように」との夫妻のリクエストから生まれたもの


片付けの悩み一気に解決

Sさん宅
RC造/自由設計/家族4人

ハワイの住宅街の小路をイメージしたアプローチに、ゆったりとした玄関。リビングでは、座り心地の良さそうなソファで子どもたちが遊ぶ。

夫妻は「留学していたアメリカで出会ったこともあって。お互いのホームステイ先のようにオンオフをしっかり分け、家族みんなが心ゆくまでくつろげる、帰りたくなる家にしたかったんです」と振り返る。スタンド照明が多いのもそのため。「この方が落ち着く」とSさんが選んだものだ。

普段は、「いつまでも腰掛けていられる」ほど快適なカウンターチェアで一日の出来事を話したり、リビングでくつろいだり。「子どもたちが自室にいるのは寝るときくらい。宿題もダイニングでやるし、常にしゃべってます」と夫人は笑う。来客も多く「夏はバーベキュー、冬は一品持ち寄りのパーティーも。大勢で集まる時は、テラス周りの窓を全部開けて出入りできるようにすれば、小さい子の面倒もみやすいんです」と楽しげだ。

テラス越しに植栽が揺れるリゾートのようなパブリックスペースとは一変、キッチンからL字につながるプライベートスペースは使い勝手を重視した。「1日の行動パターンに合わせて建築士さんが配置してくれたもの。朝起きて出掛けるまでの全てがこの一角で済むから、リビングが散らからない」と喜ぶ。特に家事室は気に入っていて、「以前はランドセルが玄関先に、乾いた洗濯物が山になっていたのが一気に解決しました!」。


リビング。テラス越しに見える緑は、夫人の実家から譲り受け、自分たちで植えたもの。深い庇が西日を遮る。右手壁の小窓の先はキッチン
 

広く取った玄関には、夫妻が好きなホテルのエントランスのようにテーブルを置き、娘の描いた家族の絵やキャンドルを飾って
 


ゲストルームにもなる和室。アーチを描く床の間はSさんのスケッチを形にしたもの。収納の間にある窓が広がりを演出

 

 

出会いがあったから

家造りは結婚当初から考えていたものの、依頼先を探して見学会に足を運んでいたころは「こんなに妥協するならアパートで」と諦めかけたこともあった。そんな折、情報紙で見付けた女性建築士の手掛けた家に「ピンときて」、訪ねたその日に意気投合。「漆喰を使ったりアーチ壁にしたり。こんなこともしていいんだとワクワク! 家が建てられたのは出会いがあったからこそ」と力を込める。

設計の際は、何を決めるにも子どもたちを交えて相談したおかげで、「どこに何があるか家族みんなが分かるので助かってます」と夫人。念願の住まいで暮らし2年がたった今、家族の絆は一層強くなったようだ。「最近娘がよく言うんです。『この家いいね、家族っていいね』って」
 

子ども部屋。長女の希望で、窓は「ピーターパンのウェンディの部屋」をイメージし、腰掛けられる出窓風に



ここがポイント
公私分け機能もゆとりも

帰宅後、雑多な物が目につくと、くつろげないという人も多いのでは? 「家族みんなの居心地の良さ」を第一に希望したSさん宅をプランするにあたり、建築士の末松渚さんが重要視したのは、明確な公私の区分だ。「扉を締めれば、たとえ洗濯や片付けの途中でも気にせずくつろげる」と、子育て中の共働き世帯でも、リラックスできる環境を実現した。

南北に公私を分けた造りは、片付けやすさや使い勝手の良さにもつながっている。Sさん宅ではキッチンから水回り、子ども室、廊下兼収納、寝室までのプライベートスペースをL字につなぎ、パブリックスペースとも行き来しやすいよう回遊性を持たせた。「これなら、子どもたちが帰ってきた後も、玄関から自室前の収納に行ってカバンや上着を置き、洗面台で手を洗ってリビングへと、移動ついでに無理なく片付けられる。物の帰る場所が分かるから、散らかりにくく探す手間も省ける」

贅沢にスペースを取った玄関やダイニングの効果も見逃せない。「特にダイニングの一角は、通常ならパソコンスペースなどに活用するところだが、あえて何も造り付けず壁も曲線にすることで印象的な空間に」。夫妻はそこに好きなインテリアや緑を置いて、リラックスムードを高めている。

ゆとりある空間構成は外部にも。ホテルのように玄関先に車を横付けできるスペースを確保したり、ベンチを設けて植栽したり、芝でハワイの住宅街をイメージさせる小路をつくったり。さまざまな仕掛けを施すことで、夫妻が望むくつろぎ感を生み出した。


ダイニング。壁の一部を曲線にし、ステンドグラスを入れることで印象的な空間に仕上げた。カウンターは「立ち飲みできるように」と高さにこだわって造り付けた物。カウンターチェアもオーダーメイドで座り心地は抜群


植栽や芝のアプローチが白壁に映える外観。「ホテルのロータリーの4分の1だからクォータリー」とSさんが呼ぶ玄関先のスペースは、ホテルのように車を横付けできる
 


家事室。「乾いた洗濯物は仕分けしてカゴに入れ、棚に収めるだけ。あとは各自に任せてます。掃除もしやすい」と夫人

 


家事スペースから寝室方向を見る

 

[DATA]
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:314.97㎡(94.45坪)
1階床面積:159.99㎡(48.48坪)
建ぺい率:54.13%(許容60%)
容積率:40.68%(許容100%)
用途地域:第一種低層住居専用地域
躯体構造:壁式鉄筋コンクリート造
設計:(有)武一建設 末松渚
施工:(有)武一建設



[問い合わせ先]
(有)武一建設
098-965-3001
http://takeichikensetsu.com


撮影/ ララフィルム・泉公 取材/徳正美
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1785号・2020年3月20日紙面から掲載

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