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2019年12月6日更新

賃貸借住宅の修繕|すまいのQ&A

沖縄県住宅供給公社では、住まいに関する悩みや相談に応える「住まいの総合相談窓口」を開設している。そこによく寄せられる疑問や質問を紹介する。今回は賃貸借物件の修繕についてQ&Aを掲載する。

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Q.契約期間中、賃貸住宅の修繕を賃貸人にお願いすることは可能か。
A.民法606条により、賃貸人は、賃貸物(借家)の使用および収益に必要な修繕をする義務を負うとされています。

したがって、借家を修繕しなければ、賃借人が契約によって定められた目的(賃貸住宅では居住目的となります)が達成できない場合、賃貸人には修繕する義務があります。

賃貸人がどこまでの修繕義務を負うかどうかは、契約書に定められている場合が多く、雨漏りなどの主要な修繕は賃貸人の負担と定められることが多い一方で、電球や蛍光灯の取り換えなどの軽微な修繕は賃借人の負担と定められることが多いようです。主要な修繕であっても、修繕義務を賃借人に負わせる旨の特約は一般的に有効であるため、契約書にそのような定めがあれば、賃借人が修繕義務を負うこととなります。

なお、賃借人の責めに帰すべき事由によって修繕が必要となった場合には、賃貸人は修繕義務を負わないと考えられております。


Q.賃貸人に雨漏りを修繕してもらいたい。
A.賃貸借契約の定めにもよりますが、老朽化や建物の構造などが原因で雨漏りが生じたのであれば、民法606条により、賃貸人に対し、修繕を求めることができると思われます。

一方で、賃借人の用法違反などが原因で雨漏りが生じた場合には、賃貸人に修繕費用の負担を求めることは難しいものと思われます。


Q.賃貸住宅の天井から水漏れがあり、家財道具に被害が出たがどうしたらよいか。
A.まずは、賃貸人に連絡をして、建物の状況を確認してもらい、原因を究明してもらいましょう。もし、上階の入居者の不注意による漏水が原因であれば、上階の入居者に損害の賠償を求めることとなるものと思われます。家財道具の被害についても、漏水と因果関係がある範囲内であれば、損害の賠償を求めることができるものと思われます。


Q.便器や照明器具が壊れてしまったが、修繕費は誰が負担するべきか
A.まずは、賃貸借契約の定めを確認しましょう。定めがない場合、もともと設備自体に問題があった場合や、経年劣化によるものである場合は、賃貸人が修繕義務を負う可能性が高いと思われます。
 一方で、賃借人の不注意や用法違反が原因で壊れてしまった場合には、賃借人が修繕費用を負担することになります。


Q.賃借人が賃貸人の承諾を得て設置した設備について、退去時、賃貸人に買いとってもらえるか。
A.借地借家法33条によれば、退去時において、賃借人は、賃貸人に対して、「造作買取請求権」を有すると定められています。そのため、原則として、買取請求をすることができることとなります。ただし、造作買取請求権を排除する特約も有効ですので、契約書にそのような特約がある場合は、買取請求はできないこととなります。

※県住宅供給公社のホームページ(http://www.ojkk.or.jp)「住宅相談Q&A」より抜粋。


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住まいの総合相談窓口とは

各種専門機関の協力による相談・情報ネットワークで住まいに関するさまざまな疑問・不安に応える。窓口や電話、メールで相談できる。例えば…賃貸契約でトラブルになったら、住宅にかかる税金って、住宅の建築やリフォームをしたい、公営住宅に入居したい、土地や建物を購入する際の注意点など。

相談場所:那覇市旭町114-7(沖縄県土地開発公社ビル2階)
受付時間:午前9時~午後5時
定休日 :土日(第3を除く)、祝日、年末年始
電話番号:098-917-2433 メールsumaino@ojkk.or.jp

※無料相談会を下記の日時にて実施いたします。
・マンション管理士無料相談会 12月11日(水)午後2時~
・弁護士無料相談会 12月13日(金)午前9時30分~
どちらも要予約。問い合わせは上記住まいの総合相談窓口


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1770号・2019年12月6日紙面から掲載

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