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2016年5月6日更新

全期間固定金利型の住宅ローン「フラット35」が最低金利に。特徴や利点、注意点は?|気になるコト調べます!③

民間住宅ローンの低金利が続く中、「フラット35」の金利が、今月、史上最低となった。フラット35取り扱い専門会社、ARUHI那覇店の斉木憲一店長は、「全期間固定金利型なので返済計画の見通しが立てやすく、幅広い人が使えるのが特徴です」と話す。

返済額一定で高性能な住宅を

 幅広い層で利用できる 
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している長期固定金利型の住宅ローン。最長35年にわたり金利が一定だ。「借り入れ時から返済終了まで返済額が変わらないので、借り手にとっては返済計画の見通しや、長期のライフプランが立てやすいのが利点です」と、ARUHI那覇店の斉木店長は説明する。
融資を受けるには、断熱性や耐久性といった同機構が定めた技術基準などを満たす必要がある。ハードルが高そうという印象もあるが、一般の住宅ローンのように勤続年数の最低期間の定めがないため、派遣社員やパートアルバイト、転就職や起業後間もない場合でも、「安定した収入があると判断できれば審査は可能。親子リレー(共同名義での借り入れ)の申し込みもできるなど、幅広い層の人が使える住宅ローンです」。
一般的に、フラット35の金利は民間ローンよりも高くなりがちだが、ここ数年はかなりの低金利に。「ことし5月の金利は、返済期間21年以上で1.08%、返済期間20年以下で0.96%と、共に史上最低を更新しています」。
借り入れ金利は、月頭に発表される金利水準を基に各金融機関が決めるため、取り扱い窓口によって適用金利が異なる。窓口は、全国で331社。各金融機関で手数料も異なるので確認しておきたい。「金利は申し込み時ではなく、融資実行時の金利が適用される点も覚えておきましょう」。

 中古住宅、マンションにも 
フラット35は、新築だけでなく、中古住宅やマンションの取得・購入、借り換えにも利用できる。フラット35より、省エネルギー性や耐震性など高い技術基準をクリアした住宅を取得する場合に、借り入れ金利が一定期間引き下げられる「フラット35 S」もあり、金利引き下げプランは2種類=表2参照。「県内の新築マンションは、フラット35 Sに対応した造りの物件が多い」と斉木店長。適応マンションはフラット35のサイト(flat35.com)で検索できるので、購入前にチェックしておきたい。
2015年には中古住宅(一戸建て、マンション)の購入とリフォームを併せて行う場合に、費用を合算して借り入れできる「フラット35(リフォーム一体型)」も登場した。「沖縄でも中古物件購入でのフラット35の利用が増えています。リフォーム一体型は、中古マンション購入において使い勝手がいい商品です」。
住宅ローンは、ライフプランを考慮しながら自分に合ったものを選ぶことが大事。選択肢の一つに、フラット35を加えてみては。


フラット35の特徴

 フラット35 
最長35年間、固定金利で融資を受けられる。繰り上げ返済手数料が無料などのメリットもある。新築住宅の建築・購入、中古住宅の購入、借り換えでも利用できる。
フラット35の適用金利(2016年5月1日現在)​
返済期間 融資率9割以下 融資率9割超
21年~35年 1.08%~ 1.52%~
20年以下 0.96%~ 1.40%~
※金利は申し込み時ではなく、融資が行われた月の金利が適用される。金利は毎月見直される。​

 フラット35 S 
当初5年間、または10年間、金利が引き下げられる。どちらのプランになるかは、クリアする技術基準による。新築住宅の建築・購入、中古住宅の購入で利用できる。
フラット35 Sで対象となる4分野の住宅性能
◆省エネルギー性◆耐震性◆バリアフリー性◆耐久性・可変性

フラット35Sの引き下げプラン
引き下げプラン 引き下げ期間 引き下げ幅
金利Aプラン 当初10年間 年▲0.3%
金利Bプラン 当初5年間 年▲0.3%


 フラット35(リフォーム一体型) 
中古住宅(一戸建て、マンション)の購入と、併せて行うリフォーム工事の費用も含めて借り入れができる。リフォーム工事の内容は限定していないので、個々のニーズに応じた自由なリフォームができる。


 ARUHI の場合 
フラット35融資実行件数シェアが、6年連続全国ナンバーワンのARUHI。2013年9月に開業した那覇店も、14年度、15年度の2年連続で県内融資実績がナンバーワンとなっている。
取り扱う金融機関ごとに多彩なプランがあるフラット35。審査を例にとると、ARUHIでは事前審査なら最短即日、本審査は最短3日(ただし、定休日を除く)で審査の回答が可能だという。また、土地や建物の売買契約前でも申し込みができるため、タイムロスなく建築や購入ができる。そのほか、手続きや申し込み書類の受け取りなどは自宅への訪問も行う。中古物件については、適合証明書の発行もサポートするなど細やかに対応する。
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1583号・2016年5月6日紙面から掲載

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比嘉千賀子

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住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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