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2025年9月12日更新
夏の終わりに黒ずみ汚れ除去|プロが伝授 おそうじ術⑱
ハウスクリーニングを行う㈱サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、夏に発生しやすい黒ずみ汚れを場所別にピックアップし、それぞれのお掃除方法をご紹介します。

ハウスクリーニングを行う㈱サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、夏に発生しやすい黒ずみ汚れを場所別にピックアップし、それぞれのお掃除方法をご紹介します。
夏の終わりに黒ずみ汚れ除去
夏 は湿気、汗、皮脂、油汚れが混ざり合い、家のあちこちに「黒ずみ汚れ」が発生しやすくなります。特に目立つのが、トイレ、キッチン、玄関まわりの黒ずみです。
黒ずみの正体は、皮脂やカビ、ホコリ、洗剤カス、水あかなどさまざま。汚れが複合していることも多く、こすっても簡単には落ちないのが特徴です。
しかし! 夏場は汚れを落としやすい掃除のチャンスでもあります。気温が高いことで油分や皮脂が柔らかくなり、洗剤の効果も高まります。また、掃除後も短時間で乾燥するため、カビの再発防止にもつながります。
黒ずみ汚れはしつこく、放っておくと素材を傷めてしまうこともありますが、正しい手順と洗剤選びで落とすことは十分可能です。
汚れの種類に合わせた洗剤選びがカギ

※洗剤を併用する場合は、必ず水で中和・すすぎを行ってから別の洗剤を使用してください。「混ぜるな危険」の表示があるものは特に注意しましょう。
この夏は、黒ずみの出やすい場所をチェックして、気になる部分からひとつずつ掃除してみましょう。
この夏は、黒ずみの出やすい場所をチェックして、気になる部分からひとつずつ掃除してみましょう。
トイレ 便座裏や床のフチなど

主な原因/尿ハネ・皮脂・ホコリ・カビなどの混合汚れ
①換気+ゴム手袋着用
におい対策と安全のため、しっかり換気をし、ゴム手袋を着用してから始めましょう。
②トイレ用酸性洗剤をスプレー
便座裏や床フチなど、黒ずみのある部分にトイレ用の酸性洗剤をまんべんなく吹きかけ、30分ほど放置します。
③ブラシやシートで優しくこする
トイレ用のお掃除シートやブラシで汚れを浮かせるイメージで力を入れ過ぎずにこすりましょう。細かい場所は歯ブラシなどを使うと良いでしょう。
④水拭き+から拭きで仕上げる
洗剤が残ると変色の原因になります。水拭きしたのち、最後は乾いた布でしっかり水気も除去してください。
※酸性洗剤使用後に塩素系(漂白剤など)を使う場合は、必ず水拭きしてからにしてください。混ぜると有毒ガスが発生する恐れがあります。
キッチン シンクやゴムパッキン

主な原因/カビ・洗剤カス・水分・油分の蓄積
①水気を拭き取る
黒ずみが気になる場所の水気を拭き取り、乾いた状態にします。ぬれたままだと洗剤が薄まり、効果が落ちます。
②塩素系カビ取り剤をかける
シンク周りやゴムパッキンなど黒ずみのある部分に塩素系のカビ取り洗剤をかけて、10~15分放置します。
③歯ブラシでこすり、ぬるま湯で洗い流す
歯ブラシなどでやさしく円を描くように汚れを浮かせます。こすり過ぎには注意しましょう。その後、ぬるま湯で流します。
④から拭きして水分を残さないようにする
水気が残るとカビ再発の原因になるため、仕上げにはから拭きが大切です。
※掃除後には、アルコールスプレーを軽く噴霧しておくと、清潔な状態を長く保てます。
玄関&ベランダ タイル目地など

主な原因/土砂・油・カビ・水あかの複合汚れ
①乾いた状態でホコリや砂を除去
乾いた状態のうちに掃除機やほうきで取り除き、水を使う掃除に入ります。
②重曹をかけて数分放置
重曹は皮脂や油分の除去に効果的。重曹ペーストをかけて汚れがゆるむまで2〜3分置きます。
③ブラシでこすり洗い
ブラシでこすって汚れを落とします。目地などの細かい部分には歯ブラシやデッキブラシが効果的です。
④薄めた中性洗剤をスプレーし再ブラッシング
薄めた中性洗剤(食器用洗剤など)をスプレーしてさらにブラッシングします。重曹との併用で、汚れを分解する効果がアップします。
⑤水でしっかり流し、から拭きで仕上げる
水で流したのち、から拭きします。湿ったままだと再び黒ずみが付きやすいため、完全に乾かすのがポイントです。
※雨の後の水気拭き取りを習慣化すると黒ずみ予防になります。

執筆者(うえしろ・ゆうと)
1995年、うるま市石川出身。株式会社サンジュ代表。同社ではハウスクリーニングのほか、料理などの家事代行業や庭掃除事業も行う。
(電話=0120・547・252)
https://sunju-okicaji.com/hp/
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2071号・2025年09月12日紙面から掲載
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