企業・ひとの取り組み
2023年4月28日更新
夫婦で創作 互いの感性に刺激|ウエズタカシさん(絵本作家)、美恵さん(ドライフラワー専門店カゴノイト店主)|家々人々[132]
今年の沖展(グラフィックデザイン)で浦添市長賞を受賞。5月30日(火)まで浦添市のカフェ・ターミナルで展示会を開催中のウエズタカシさん(47)。同会場で5月8日から1週間は妻でドライフラワー専門店カゴノイトを営む美恵さん(47)もポップアップショップを開く。夫妻は「一緒にできるのが楽しみ」と仲むつまじい。
夫婦で創作 互いの感性に刺激
うえず・たかし/1975年、うるま市出身。日本デザイン専門学校、琉球大学工学部卒。会社員を経て、2008年よりフリーで絵本やアート作品を創作。今年、グラフィックデザインで沖展浦添市長賞受賞うえず・みえ/1975年、埼玉県出身。98年、沖縄移住。ダイビングインストラクター、生花店、ギフト店のドライフラワー担当を経て、2020年独立。21年に沖縄市に店舗兼アトリエをオープン
■すてきなドライフラワーに囲まれたアットホームな空間で居心地がいいですね。
(美恵)ありがとうございます。近年のドライフラワーは色や種類も豊富で、店内を見て驚かれる人も多いですよ。自宅用はもちろん、ウエディングブーケや贈り物などにも人気があります。
2020年に独立し、21年にお店を開いて拠点ができたことで、夫や友人の作品も展示できるし、ワークショップの開催や新規事業の計画などワクワクすることがたくさん起きるので楽しいです。
現在の住まい
賃貸アパートに夫婦2人暮らし。日常生活では「家で一緒にご飯を食べることを心掛けている」と話すなど、仲むつまじく暮らしている。
■お2人は幼少期から絵や花が好きでしたか?
(タカシ)僕は小さいころ、よくチラシの裏に絵を描いていました。「大人になったら絵を描く仕事がしたいなあ」と憧れを抱いていたものの、会社員として働いていました。しかし、父の死をきっかけに、人生は一度きりなんだと改めて考えるようになり、再び実家をアトリエにして創作活動を始めました。
(美恵)私は20代後半に突然、お花好きになりました(笑)。沖縄の海が大好きで、埼玉から移住し、ダイビングインストラクターをしていましたが、生花店に転職して12年間勤務。その後、ギフトショップに移り、5年間ドライフラワーを担当しました。
(タカシ)創作するときは、まず妻に見てもらいます。正直で素直な意見を言ってくれるし、彼女の感性を信頼しているんです。反対に、僕が彼女から相談を受けることもある。お互い助け合えるのがいいなと思います。
■今後の目標は?
タカシ)これからは弱さや生きづらさを抱えた人を勇気づけられるような、大人向けの絵本も作りたいです。
展示会もたくさんの方のご来場をお待ちしております。
(美恵)結婚して互いの交流が広がる中で、地域や社会福祉、環境などSDGsにつながるような活動にも参加でき、すごくうれしい。仲間と一緒に、私たちにできることで役立ちたいです。
◇ ◇ ◇
展示会場では、母の日に向けた商品もたくさん並べる予定で、「ドライフラワーの魅力を伝えたい」と話す美恵さん。アートと花のすてきな空間に足を運んでみては。
ホッと空間
観葉植物のあるベランダ
ベランダにはいろいろな観葉植物があり、「世話をしたり、成長を眺めるのがリラックスタイム」と夫妻。シークヮーサーやパパイアなど、食べ残しの種から芽を出したものもあり、「今後が楽しみ」と目を細める。
プライベートはこんな顔
浦添市のカフェ・ターミナルで5月30日(火)まで、漫画家で絵本作家のふくはらさなえさんと「ふたり展」を開催します。期間中、母の日までの1週間は、同会場で妻と絵本作家の仲間たちがポップアップショップを開催します。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行 週刊タイムス住宅新聞
第1947号・2023年4月28日紙面から掲載