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2022年9月9日更新

スクリーン 主流は巻き上げ、本格派はパネル|イマドキ ホームシアター&オーディオ入門編⑦

野球ではピッチャーに当たるのが「プロジェクター」だとすれば、「スクリーン」はその映像を受け止めるキャッチャーです。今回は、スクリーンの選び方を説明します。

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 ホームシアター&オーディオ入門編⑦ 


スクリーンの形式は大きく四つ
主流は巻き上げ、本格派はパネル
 
 使い方や場所で選ぶ 
最近のプロジェクターは外見は同じに見えても、投射方式や光源によって画質や用途が大きく異なります。まずは投射方式について説明します。

①電動巻き上げ式・手動スプリングローラー式
ホームシアターにおいて、一般的なスクリーンで、天井にスクリーン幕を納められるケースを取り付けます。鑑賞するときは所定の位置までスクリーン幕が下りてきます。
必要がない時は、スクリーンを巻き上げることができるので、テレビの前に設置してリビングシアターも可能です。そのため「2ウェイシアター」とも言います。

電動と手動があり、以前は高価だった電動ですが、価格もこなれてきています。特に100㌅を超える場合は電動式をお勧めしています。

その理由として、手動式は手で引っ張って下ろすため、スクリーンに負荷が掛かり「引っ張りジワ」が発生しやすいのです。画像にひずみを感じると、せっかくの感動が損なわれてしまいます。ちなみに電動スクリーンは80㌅~200㌅(6㍍)以上のスクリーンも作成できます。



②張り込み(パネル)式
その名のごとく、パネルにスクリーン幕を張り付けたり、アルミなどのフレームにスクリーン幕を張り込んだスクリーンです。平面性に非常に優れているため、画面のひずみがほとんど発生しないことが最大のメリットです。

半面、スクリーンが固定されているので前後には何も置けません。専用ルームや画質を重視する方に向いているスクリーンと言えます。主に100㌅~150㌅程度のスクリーンに使用されることが多いです。



③掛図式
こちらもその名の通り、掛け軸のように、必要な時に所定のフックや金具にひっかけて使う簡易型のスクリーンです。主に会社やセミナーなどで使われています。

見るたびに設置しなければならず、所定の位置に固定しないので、その都度プロジェクターの設置調整が必要で、案外に手間がかかります。

また、スクリーン自体の重みから80㌅くらいまでに制限されてしまいます。ホームシアターの用途としては、しわが出やすいのであまりお勧めしていません。



④立ち上げ式
スクリーン幕を下から引きあげて立ち上げる方式です。自立するので、どうしても天井に設置できない場合や、プレゼン等で移動したい場合に活躍します。ただ、構造上の問題から100㌅くらいまでが限度です。



番外・クロス(壁紙)式
ここ最近、ホームシアターを楽しむ人が増え、住宅の壁面や店舗の壁面に直接映しだすといった方も多いです。

その需要から、住宅用クロスメーカーからは、スクリーンにも使える壁紙もいくつか登場しています。スクリーンの設置が不可能な時は検討してみても良いと思います。

   ◆   ◆

スクリーンは、ご紹介した種類以外にも多数の形式や材質によって細かく種類が分かれています。そのため、基本的に在庫ではなく、ほとんどが受注に近いです。

さらに基本的に船で輸送されるため、時間がかかります。スクリーン購入をご検討中の方は少なくとも3週間ほどの余裕を持ってご相談ください。




とうやま・ひろと/アバック沖縄店長。40年以上、オーディオやホームシアターの仕事に携わる。県内で手掛けたホームシアターは700件以上。好きな映画はレオン、ブレードランナー、グラディエーター。
◆アバック沖縄店 那覇市銘苅323-1
☎098・943・9178


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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1914号・2022年9月9日紙面から掲載

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