インテリア
2022年2月18日更新
[沖縄]子どもがいても片付く工夫|暮らしが変わるホームステージング[15]文・写真/新垣 恵利子 (TSインテリア、ホームステージャー1級)
小学生前後の子どもがいる家庭では、学校の道具や家での遊び道具など、どうしても散らかってしまいがち。片付いた空間にするには、子どもが自分で片付けられるような環境づくりが大切だ。
子が片付けやすい環境を
散らかるのは当たり前
家族に元気な子どもがいると、せっかく片付けてもすぐに散らかってしまう。ですが、それは当たり前。「散らかさないで」と怒るのではなく、子どもが自分で片付けられる仕組みをつくることが大事です。
今回は、これまで私が試行錯誤してきた中で行き着いた工夫を紹介します。
玄関にランドセル置き場
ポイントは、子どもの動線上や親が声かけしやすい場所に、片付け場所をつくること。
例えばわが家では、玄関にランドセル置き場があります。ロッカーのような感覚ですが、自分の部屋に置きに行く必要がないので、子どもたちもラクに片付けられるようです。
LDKには、遊び道具のほか、教科書や体操着なども置いています。子どもたちは宿題をリビングでしますし、私はキッチンで作業しながら片付けを促せるのでスッキリを保ちやすいです。
収納は引き出しを丸ごと出せるなど、固定されていないタイプがオススメ。使う時に引き出しごと持って行って、終わったらそのまま片付けるだけで済みます。
毎日の動線上に
玄関に設けたランドセル置き場。帰ってきたらそのまま置くことができる
靴箱の一部にはハンカチやティッシュ、マスクなどをまとめて入れている。出かける時の準備がスムーズになる
毎日使う物は毎日の動線上に置き場所を設けましょう。
わが家の場合、子どもたちは寝るとき以外に自室に行くことはあまりありません。そこで、ランドセルや習い事の道具などは玄関に収納場所を設置。帰宅時、片付けるためにわざわざ自分の部屋に行く必要がなくなりました。
他にも、脱衣室に普段着る服を置いていたりもします。
ひと手間かけて「時産」
置き場所が子どもにとって使いやすいか確認しながら決めるのも大事。決まったらそこに何を置くかラベルに書いて貼りましょう。そうすれば、「○○はどこ?」と物を探す時間も、イライラする気持ちも解消されます。
最初は手間がかかりますが、そのひと手間が空間をスッキリさせ、時間を生み出す「時産」にもつながると考えます。
執筆者
あらかき・えりこ/ホームステージャー1級。整理収納アドバイザー1級。2018年にTSインテリアを設立し、居住中の住宅をはじめ、新築・リフォーム物件の片付けやルームスタイリング、壁紙の施工まで手掛ける。「工夫のある暮らし方、質のある暮らし」を提供すべく活動中。☎090・6856・2836
◆ホームステージングとは
片付けや掃除、インテリアなどの専門知識・技術を活用しながら、家を整えることで、暮らしの質や家の価値を高めること。(一社)日本ホームステージング協会では、ホームステージングの普及とその担い手であるホームステージャーの育成に力を入れている。詳しくは同協会ホームページ(https://www.homestaging.or.jp/)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1885号・2022年2月18日紙面から掲載