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2021年8月20日更新

[沖縄]使う物厳選し定位置に収納|暮らしが変わるホームステージング[10]

物が少なく、スッキリした暮らしを求める人は多い。しかし実現するのは難しい。今回は物を減らすコツと、片付けやすくするコツを紹介する。

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物を減らす 片付けやすい空間にする

物少なければ家広々

十人十色という言葉の通り、好みや考えは人によって違います。どんな片付け方法が合うかも人それぞれです。しかし、物が多いと居住スペースは狭くなり、物が少ないと居住スペースは広くなるということは共通します。

スッキリ片付いた部屋で暮らしたいなら、まず、物を減らす必要があります。

とはいえ、いきなりたくさんの物を手放すのは、簡単ではありませんよね。そこで、いくつかのステップで物を減らしていきましょう。


使わない物は手放す

手順としては、物を全部出すことから始めます。クローゼットや収納棚などに入っている物を全部出すことで、何をどれくらい持っているのか把握します。長い間使っていない物や、一度も使わずにしまってある物も出てくるかもしれません。

次に、いる物といらない物を分けて、いらない物を手放していきます。

基本的な基準は、「使っているかどうか」。物は使ってこそ価値があります。今後確実に使う物以外は、売ったり、誰かにあげることも考えながら処分していきましょう。

この時、「もったいないから残す」はNG。手放すことよりも、使わずに持っているだけの方が場所も取りますし、もったいないです。さらに、整理が必要、探し物も増えるなど、物にとらわれた生活にもつながってしまいます。


 物を手放す基準 
□ 今、使っていない
□ 本来の目的を果たしていない
□ 思い出や思い入れがない
□ 「今後使う」と言い切れない
□ 収納できず、放置されている
□ 使用目的が言えない

物は使ってこそ価値が出る。ただし、飾り物など眺めていて心地良く感じるものは残してOK。

「手放すことがもったいない」のではなく、「使わずに持っているだけの状態がもったいない」と考えるようにしよう。


手放すかどうか迷ったときは…
消費期限を決める


迷う物は、消費期限を記入した箱(保留ボックス)に入れ、その日までに使わなければ処分する。常に意識するように、箱はクローゼットの手前側など、できるだけ目に付く場所に置く。


大切な物は残す

だからといって何でも捨てればいいというわけではありません。思い出の品など大切な物は残してOK。手放してしまうと、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになってしまうこともあります。

本当に気に入っている物、大切な物など、自分にとって必要だと厳選された物は残す。大事なのはムダになっている物を省くことです。

迷うものはまとめて箱に入れ、半年後~1年後の日付を記入。それを「消費期限」として、その日までに使うなら残す、使わなければ処分する、という方法もあります。


ラベリングで一目瞭然

スッキリした状態を保つために最も大事なのは「物の定位置(住所)を決めること」。家族で話し合いながら決めると、家族も意識して片付けるようになります。

そして、家族の様子を見ながら、うまく片付けができていない場所を中心に、3カ月に1回程度、定位置を見直すようにするとどんどん片付けやすくなっていきます。

置き場所を決める際におすすめなのが「グルーピング」。いつも一緒に使う物をまとめて収納する方法です。片付けやすくなるほか、使う時の動作も少なくなります。

例えばわが家では、紅茶の茶葉やティーポット、カップなどを同じかごに入れています。コーヒーなども入れておくと、お客さんが来た時に、かごごと出して好きなものを選んでもらうこともできます。

場所が決まったら「ラベリング」しましょう。何を入れるか書いたラベルを収納場所に貼っておく方法です。片付ける場所が一目で分かり、探し物が少なくなります。写真も一緒に貼れば、小さな子でも分かりやすいです。


代用する方法を考える

物を増やさないことも大切。そのため、「今ある物で代用できないか」を考えるようにしましょう。「安いから」「便利だから」と買ってしまいがちですが、お店で手に取る前に一度考えてみましょう。

私の場合、パスタをゆでる時に、パスタ鍋ではなく大きめのフライパンを使うなど、鍋や食器、調味料、洗剤も、「○○用」と一つずつそろえるのではなく、同じ働きをするものはできるだけ兼用で使うようにしています。

年齢や家族構成などの変化に応じて試行錯誤しながら、それぞれの家庭に合った方法で、本当に必要な物、好きな物、大事な物に囲まれた、豊かな暮らしを追求してみてください。

  片付いた状態を保つコツ  

 
 



今ある物で代用する
物を増やさないため、今あるもので代用できるものは買わない。鍋や食器、調味料、洗剤なども必要最低限にすることで、家の中の物の量も減らせる。例えば、ドレッシングが必要なら混ぜて作る、掃除用洗剤は重曹やセスキ炭酸ソーダなどを使う。


 

執筆者


あらかき・えりこ/ホームステージャー1級。整理収納アドバイザー1級。2018年にTSインテリアを設立し、居住中の住宅をはじめ、新築・リフォーム物件の片付けやルームスタイリング、壁紙の施工まで手掛ける。「工夫のある暮らし方、質のある暮らし」を提供すべく活動中。☎090・6856・2836


◆ホームステージングとは
片付けや掃除、インテリアなどの専門知識・技術を活用しながら、家を整えることで、暮らしの質や家の価値を高めること。(一社)日本ホームステージング協会では、ホームステージングの普及とその担い手であるホームステージャーの育成に力を入れている。詳しくは同協会ホームページ(https://www.homestaging.or.jp/

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1859号・2021年8月20日紙面から掲載

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週刊タイムス住宅新聞編集部

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