家づくり
2021年2月19日更新
建材ピックアップ|「家の顔」表札特集
ペンネーム・よーんなーさん(浦添市)から寄せられた「沖縄の表札特集をやってほしい!」というご要望にお応えします。陶器、ガラス、木、石材など、県内で製作・販売されているさまざまな表札を紹介。表札は、外観で一番目に付く「家の顔」。住居の雰囲気や、家族の好みに合わせて選びましょう!
存在感ある琉球ガラス製 コンパクトサイズも登場
琉球ガラス村(糸満市)存在感ある琉球ガラス製の表札。ぽってりと丸い形で老若男女問わず人気だ
マンションなどの表札にもぴったりな、琉球ガラス製のコンパクトな表札も夏ごろ発売される。横14・5センチ×縦5センチ
沖縄の景色になじむ琉球ガラス製の表札。琉球ガラス村では、職人手作りの逸品を提供している。一番人気はブルー。すがすがしい青色は、住まいを明るく彩ってくれる。オレンジやグリーン、レッドもある。価格は1万2000円(税別)〜。英字4種、漢字5種の書体から選べる。
また夏ごろには、マンションにもぴったりなコンパクトな表札がお目見えする。横14.5cm×縦5cmで、磁石でもくっつく。
琉球ガラス村の伊禮睦美さんは「お客さまの要望で製作しました。琉球ガラスの鮮やかさは残しつつ、小さく仕上げています。金粉も混ぜ込んでいて華やか。再生ガラスを使っているのでエコです」と話す。価格は2万6000円(税別)〜。
DATA
琉球ガラス村
糸満市字福地169
(新型コロナウイルス感染拡大に伴い、現在は休館中。電話やメール注文は受け付ける)
098・997・4784
https://www.ryukyu-glass.co.jp/
優しい色とあでやかな柄 「紅型陶器」
atelier+shop COCOCO(南城市)浅瀬の海のような青色が人気。同じ釉薬(うわぐすり)でも焼き上がりで色味が変わる。柄は「波紋(奥・YOKOIの文字)」や「流水に菊紋(手前左・無記名)などがある。表札の標準サイズは横21cm×縦11cm。ほかにも数種類の規格サイズのほか、オーダーメードにも対応。価格は3万円台〜。書体は漢字15種、英字20種から選べる。石敢當もある
「流水に菊紋」の伊波家の表札
オーダーメードで製作した表札。黒金色の陶板がシック
南城市にある店舗には、さまざまな陶板が並んでいる。この中から選んで名前を彫ってもらうことも可能。不定休のため、電話連絡してから出かけた方が良い
紅型陶器は、陶板に紅型の柄を型付けした「atelier+shop COCOCO(コココ)」のオリジナル作品。あでやかな柄が、陶板のやわらかい色の中に映える。コンクリートにも木にもなじむ優しい質感の表札が人気だ。 陶芸作家のヨコイマサシさんと、紅型作家の縄トモコさんが1枚1枚手作業で作り上げるため、どの作品も世界で一つ。2年前に表札を購入した南城市の伊波盛弘さんは「他にないのがいい。うちの白壁にもマッチしている」とうれしそうに話す。柄は、「流水に菊紋」「波紋」「菊唐草紋」など。色は青や淡い緑、爽やかな白、シックな黒金色などがある。
店に並ぶ陶板から選んだりホームページからオーダーもできる。
DATA
atelier+shop COCOCO
南城市玉城當山124(電話連絡してから来店)
090・8298・4901
www.cococo-shop.com
自然石に手書き シンプルで読みやすい
相和石材(うるま市)※注文はメイクマン各店メイクマン浦添本店にある表札見本。さまざまな石から選べる。サイズは20cm×9cm×厚さ2cmが基本
シンプルで読みやすい石材の表札。相和石材は石の表札を手掛けて35年以上。メイクマン全店の注文を請け負う。宮良彰代表は「うちの表札は自然石を使用している。そこに私が手書きで文字を書く。微妙なバランスは手描きの方が調整しやすい」と話す。例えば「宮城と宮田では“宮”の大きさを微妙に変えている。横書きにすると画数の多い“城”の方が大きく見えるから」と話す。
また、きちっと書く「楷書」と、崩して流れるように書く「行書」から選べるが「読みづらくならないよう、楷書と行書を混ぜて書くこともある」。長年の経験で「手書きの美しさは残しつつ、クセの無い文字を心がけている」。基本サイズは20cm×9cm×厚さ2cm。注文はメイクマン各店へ。
DATA
相和石材
098・974・6900
気品漂う木製「琉球結表札」
GRAIN(八重瀬町)サイズはオーダーメード。価格は2万円〜。木目やサイズのバランスを見ながら、書家の我部天心さんが名前を入れる
要望がありクスノキで作った表札。「名前のほか、ヘナアーティストのDANさんにイラストを入れていただいた特注品」と小橋川さん
琉球松を使った家具や、屋久杉ブライダルリングを製作・販売する「GRAIN」は、丈夫で木目が美しい琉球松製の「琉球結表札」を販売している。木の質感と墨で書かれた文字が気品を漂わせる。
同店の小橋川剛右代表は「木目を生かして加工し、県内で活躍する書家の我部天心さんに文字を書いていただいています」と説明する。サイズはすべてオーダーメード。そこに我部さんが文字を書く。「どんな家庭にしたいか希望を聞き、我部先生に伝えると、踊るような文字や、万人受けする正統派の文字など3パターンくらい出してくださる。そこから選んでいただきます」。
要望により琉球松以外の木でも製作する。右はクスノキに、「我部さんが文字を入れ、へナアーティストのDANさんに絵を入れていただいた」。
気になる耐久性は、「風雨や汚れに強いガラス塗装で仕上げています」と話す。「木は経年変化も面白い。木は少しずつ退色するが、墨は炭化してよりくっきりしてくる。そのコントラストも楽しんでほしい」
DATA
GRAIN
八重瀬町宜次703−1−2階
(新型コロナウイルス感染拡大に伴い、現在は予約来店のみ受け付ける。電話やメール注文は随時受け付けている)
098・998・1743
https://www.ryukyu-grain.jp/
編集/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1833号・2021年2月19日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- スタッフ
- 東江菜穂
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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。