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2017年8月18日更新

クローズアップ建築

県内にある建物の「意外な部分」にスポットを当てて紹介する。アサガオのような照明、要塞みたいな換気塔、夜景がきれいな公共施設など。これらはどれも、身近な建物の顔の一つ。夏休みに訪れみては?

県内の建築物 意外性にフォーカス!


光集める段々畑


糸満市役所(糸満市)
屋根と段々畑のような南面を覆う太陽光パネルは、庁舎で使う電力を発電するだけでなく、躯体に影をもたらすルーバーの役割もある。北・東・西面にも、日差しを遮りつつ風を通す花ブロックのような遮へい物を設置することで、躯体に直射日光が当たらず、冷房に必要なエネルギーを抑えられる。


2三重城にそびえる要塞


三重城タワー(那覇市西)
那覇市にある「うみそらトンネル」の換気塔。空港側にある「鏡水タワー」と対になっており、トンネルを通る自動車の排気ガスを浄化する。単なる換気塔ではなく,那覇市のシンボルとなるようにと,デザイン性にもこだわって建てられた。「波の上うみそら公園」の隣にあり、外観の見学は自由。



3ウチナーのパルテノン神殿​


風樹館(西原町)
正式には「琉球大学博物館」で、琉大構内にある。那覇市民会館などを設計した建築家、金城信吉氏の最後の作品。沖縄の城跡や墳墓をイメージしたレンガ造りの外観が特徴。神殿のような柱が並ぶのは裏側。アマハジを意識したと思われる。館内には県内の動植物の標本などが展示されている。入館は無料。



4西海岸臨む特等席


恩納村文化情報センター(恩納村)
「文化・知識・観光の懸け橋」がコンセプトで、1階は観光情報フロア、2階は図書フロア、3階は展望室。背もたれ付きのイスが並ぶ2階と、ガラス張りになった3階からは海が見え、読書と景色を楽しむカフェのような空間。観光に寄与するため、図書資料は、観光客など村外の人も借りられる。





5公共施設の夜の顔


県総合福祉センター(那覇市首里)
高齢者社会を迎え、本格的な福祉社会に対応する活動拠点として2003年に建てられた。西棟と東棟がブリッジでつながっているほか、「開かれた場所に」と、施設内はガラス張りになっている。夜になると、ガラスからこぼれる光とブリッジのライトアップが相まって、幻想的な雰囲気。



6天井に咲くアサガオ​


県立博物館・美術館(那覇市おもろまち)
首里にあった県立博物館の移転とともに、初の県立美術館を含む施設として2007年にオープン。エントランスホールは木陰のオアシスがモチーフ。アサガオのように見える柱は、実はヤシ科の樹木をイメージしており、天井からは自然光を取り入れている。外観は琉球王国時代のグスクを連想させる。
 


『週刊タイムス住宅新聞』第1650号 2017年8月18日掲載

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