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2016年9月2日更新

食と安心で育ち支える【NPOももやま子ども食堂】|共に支える地域のチカラ④

県内初のこども食堂として2015年5月、沖縄市諸見里にオープンした「ももやま子ども食堂」。以降、県内各地で同様の団体が立ち上がるなど、地域で子どもを育む活動の呼び水となった。

地域の子どもの育ちを支えるのが目的。活動への理解を広め、安定継続を図るのが課題です。

ももやま子ども食堂は、地域の子どもたちとじかに関わり、その置かれている状況が厳しいという認識を抱いていた民生委員や学童経営者などにより設立された。
子どもの孤食の割合が全国平均の2倍とされる沖縄。理事長の白坂敦子さんは、「この食堂は、地域の子に温かい食事とホッとできる場所を提供しようという取り組みで、子ども一人でも気軽に来ることができる。活動が各地に広がり、地域の子どもに関心を持つ人が増えたのは良かった」と話す。
毎週土曜日に開かれる同食堂。子どもに限らず、地域の高齢者や家族連れも利用し、食事をしながら交流を育む。夫や息子と一緒によく利用している40代の女性(沖縄市)は、「私たちにできる支援はここを利用することだと思った。さまざまな年代の人と接することができるので、息子にもいい経験になる」と目を細めた。
食事をしながら、高齢者がおとなしい子に「甘えていいんだよ」と声を掛けることもあるという。「食を通じて子どもも大人もつながる地域づくりが、子ども食堂の神髄」と白坂さんは語る。

もう一つの家族
活動を支えるボランティアには、婦人会や大学生も積極的に参加。家族には言いにくい悩みをここでは打ち明けてくれたり、「子どもたちにとっては、もう一つの家族のような存在になっている」。
活動を通して、困りごとを抱える子への丁寧で息の長い関わりの必要性を強く感じ、平日夜の居場所づくりに向けた取り組みも検討する。「価値観が多様化する中、お互いを認め合い、子どもが安心できる居場所が必要」と力を込めた。
運営は寄付と無償ボランティアでなんとか継続しているが、安定した活動の継続には不安を抱える。白坂さんは「毎週通って来る子どもと、県内外で応援してくれる人の存在が心の支え」と話した。
◆ ◆ ◆
「子ども食堂については、報道などの影響で子どもの貧困対策というイメージが付き過ぎて親が出入りを禁じるなど、子どもを食堂から遠ざける状況も生まれている」と危惧する白坂さん。地域社会に活動への理解を広めていくことが課題だ。



毎週土曜日午後5時にオープンするももやま子ども食堂。一緒に調理し、協力することの大切さも教える=7月9日、ももやま子ども食堂(沖縄市)


コザ運動公園の裏通り沿いにある現在のももやま子ども食堂


地域の子どもやその家族、高齢者などが集い、テーブルを囲む


NPOももやま子ども食堂理事長 白坂敦子さん

居場所づくりを進展​
Q. 活動で大切にしていることは?
A. 白坂  ももやま子ども食堂では、子どもの最善の利益を考え、それぞれの個性を大切にし、共に助け合っていけるよう、遊び・休息・学びの場を提供することを大切にしています。
Q. 今後、目指す活動は?
A. 白坂  各関係機関と連携し、求められる役割を考えながら、活動を継続していくことが大事。今後は、「食事」「学習」「生活」「キャリア形成」の四つの支援を柱にする「個別支援」と、学校、行政、地域が連携し、情報を共有する「包括支援」を両輪とする独自の「子ども包括支援センター」を目指していければと思っています。
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1600号・2016年9月2日紙面から掲載
 

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