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2023年8月25日更新
伝統を新感覚で ARの仕掛けも|アートを持ち帰ろう(29)
文/本村ひろみ
伝統を新感覚でARの仕掛けも
来月 那覇市でグラフィックアートの個展浮島通りの壺屋寄りの一角はここ数年でユニークな店舗が増えた。アート系の店舗やギャラリー、セレクトショップにこだわりのカフェ。その中にデザインショップ「See Em Why K(シーエムワイケー)」がある。
壁一面ガラス張りの明るい店内には、沖縄県内外の企業とコラボしたグッズや生活が楽しくなるような雑貨が並んでいる。オーナーはデザイナーでデジタルアーティストの松丸三枝子さん。東京都出身の彼女は10代で起業し、アメリカでブランディングの仕事に携わりながら、さらにアートとビジネスについて学ぶためUCバークレーへ進学。そして子育てをしながらマサチューセッツ工科大学大学院へ進んだ。
最新デジタル技術を使った、空間に投影した作品世界への「没入感」がカギとなるイマーシヴアートや、デジタルアートを研究して修士を収め、昨年、家族で沖縄へ移住してきた。浮島通りという場所に出合えたのは「偶然でラッキーでした」と穏やかに話す。
没入型アートにも期待
沖縄で生活して間もないのに、6月には「TSUBOYA NIGHT MARKET」を企画。地域に根ざしながらアート活動も精力的にこなしている。来月にはリウボウアートギャラリーで沖縄をテーマにした個展「LOST IN GRAPHICS」が開催される。沖縄の月桃紙を使った掛け軸やグラフィックアートには、スマホと連動して楽しめるARの仕掛けもあるそうだ。琉球絣(かすり)の模様をデザインにアレンジした『ミンサー景色』は新感覚。掛け軸『華麗なる沖縄裂取(きれどり)模様』は斬新で粋だ。
今後は、そんな新しい感性で新風を巻き起こす彼女の、伝統を取り入れた没入型アートにも期待したい。
「ミンサー景色」
600mm × 600mm
12万1000円(税込)
「華麗なる沖縄裂取模様」
(洋題 The Great Okinawa Gatsby)
300mm × 800mm
掛け軸サイズ15万4000円 (税込)
「トロピカルムード」(左)「トロピカルブーケ」(右)
500mm × 500mm
各9万9000円 (税込)
松丸三枝子 デザイナー/デジタルアーティスト
◆9月5日~11日 MIEKO MATSUMARU EXHIBITION「LOST IN GRAPHICS」
リウボウアートギャラリー
問い合わせ・作品情報はインスタグラム(@mieko.murao)まで
もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1964号・2023年8月25日紙面から掲載
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。