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2022年11月4日更新

【沖縄】暮らしにアウトドア(20)

那覇市曙にあるバイク店・沖縄ヤマハの店内で「燈人」というアウトドアグッズコーナーを担当している與那嶺康貴です。今回は、自然の中で「秋」を感じられるスポットに出掛けてきました。

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コーヒー、イチョウ 沖縄にも

名護市大浦に貴重な大木

昨年の「秋探し」は沖縄本島に自生するドングリを探しに出掛けました(2021年11月3日号)。
結局、オキナワジイ(イタジイ)、マテバシイ、アマミアラカシの3種を見つけましたが、日本一大きなドングリ「オキナワウラジロガシ」を発見することができませんでした。ことしはそのリベンジの予定でしたが天候に恵まれず、別案をひっさげて名護市に向かいました。

まず向かったのは、名護市大浦。そこに沖縄では珍しい「イチョウ」の大木を見ることができます。場所は国道329号沿い「大浦共同売店」の近く。私が行った時はまだ枝に緑色した葉っぱが生い茂っていましたが、地面に目をやると一面、扇形の落ち葉でいっぱいでした。

なんでも明治から大正にかけて、同市久志の小学校で校長をしていた志々目新太郎さんが出身地である鹿児島のイチョウを3本この地に移植したようです。令和の現在も一本だけ残っているようで、名護市の指定文化財で天然記念物になっています。

正直、名護市にイチョウの木があることは、今回の「秋探し」リサーチで初めて知りました。調べると浦添城跡公園内にもあるようです。ぜひ散歩がてら足を運んでみてください。
 


県内でも秋を感じに名護市へ。知る人ぞ知る大浦のイチョウの大木と、中山コーヒー園で焙煎体験をしてきました


名護市大浦にあるイチョウの大木。戦禍をくぐり抜け、現在でもたくさん葉を付ける

生豆を焙煎 至福の一杯

次に向かったのは、同市中山にあるヘゴが生い茂る山の中でコーヒーを栽培している「中山コーヒー園」。ここはコーヒーの実の収穫と焙煎まで体験できるコースがあります。最後はその焙煎した豆を挽いてコーヒーを淹れ、その味も堪能できちゃうんですよ。コーヒーの赤い熟した実は「秋の産物」と言えるはず! と思って訪問。しかし、時期が早くまだ収穫するだけの実がないとのこと。11月後半から最盛期を迎えるそうです。コーヒー好きな私としては、収穫はせずとも生の豆を煎って焙煎しコーヒーを淹れるまでをやってみたかったので、そのコースに参加しました。


ヘゴに囲まれた中山コーヒー園。コーヒー豆の収穫から焙煎、試飲を楽しめる。コーヒー豆の収穫は11月後半に最盛期を迎えるそうだ

コーヒー豆の歴史や焙煎について教えてもらい、いざ実践。生の豆を満遍なく、かつ焦げないように振りながら煎ります。すると豆の水分が飛んで煙が上がります。さらに振りながら焙煎し続けると「チチチチ…」と豆の油が飛ぶ音がします。そのタイミングでコンロから外し、粗熱をとってコーヒーミルで粉にして約80度のお湯でゆっくりドリップ。すると屋外なのに、一帯にコーヒーのいい香りが立ち込めました。

森に囲まれた農園で、豆の量、コーヒーミルの使い方、お湯の温度や量、ドリップの仕方など細かく指導してもらった一杯は格別でした。今度、キャンプで友人にも振る舞いたいとワクワクしています。

過ごしやすい季節。キャンプはもちろんですが、ハイキングやデイキャンプでも十分に楽しめることでしょう。ぜひ沖縄の秋を快適にお過ごしください。

よなみね・やすたか

よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359
www.ysp-nahaakebono.com

毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1922号・2022年11月3日紙面から掲載


 

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