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2022年2月25日更新

春を喚起する華やかな鳥たち|アートを持ち帰ろう(11)

文/本村ひろみ

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春を喚起する華やかな鳥たち

パウダールームに色彩のブーケを

指先にカラー。ネイルをしたことがある人なら「次は何色にしようかな」と悩む楽しみをきっと経験している。日々目にする色は気分にも影響する。1カ月近く指先を彩るカラーを選ぶときは季節や行事も考慮するし、その色と過ごす時間への期待感も高まる。モチベーションのためにも色は大切。


ビビッドでひんやり
先日、エスカレーターを上っていると視界に飛び込んできたショーウインドーのカラフルな鳥の絵にハッとした。クリエイターショップ「78color(ナハカラ)」に飾られていたアーティスト、つじのえみりの作品『鳥たち』。ビビッドでヒンヤリ感のあるシャーベットな色彩のラッシュ。背景と木々と鳥たちがリズミカルな構図で配置され、色彩のバランスは微妙に崩されているのに絶妙な調和をもたらしている。しばらく見(み)惚(ほ)れていた。

彼女の描くモチーフはドットやユニコーン、ランジェリーとキュートでファンタジー。メキシコのガイコツ祭りからインスピレーションを受けた作品『もっとずっとたくさん』は“骨になっても笑顔”とユニークで、ドクロのまわりは作家自身が欲しいもので埋め尽くされている。

そんなつじのの作品を私はパウダールームに飾りたい。自分と向き合う特別な時間を華やかにしてくれる色たち。メークしたり着替えたり、帰宅してすべてをオフにする優しい空間に色彩のブーケのように。

まもなくつじのの個展が開催される。たてがみレインボーのユニコーンが描かれた新作『モラトリアムの夢』もお披露目される。春を喚起する作品に出合いたい。



「鳥たち」サイズ90×58センチ 38万円(税別)



『モラトリアムの夢』
一般的に昔から少女のそばには“清純さ”の象徴としてユニコーンが描かれる。そのイメージがランジェリーに込めて描かれている。サイズ30×42センチ 6万5000円(税別)



『あつまる』
さまざまな素材を貼り付けアクリル絵の具と描画を併用しプリミティブな丸を描いている。
サイズ15×15センチ 3万円(税別)




『もっとずっとたくさん』
サイズ50×50センチ
7万5000円(税別)

 
作家近況
沖縄県立博物館・美術館ミュージアムショップ「ゆいむい」で個展
「Emiri Tsujino Exhibition」を開催。3月1日(火)~4月3日(日)9時~18時。
★月曜日は休館。3月21日(月)は開館で翌日休館

https://emiritsujino.wixsite.com/works




もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1886号・2022年2月25日紙面から掲載


 

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本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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