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2021年4月23日更新

アートを持ち帰ろう(1)文/本村ひろみ

ここ数年、美術館のような空間で“滞在の新スタイル”を提案するホテルが増えてきた。

日常に新しい風吹き込むオブジェ

朝日の入る窓辺に置いて朝時間豊かに

ここ数年、美術館のような空間で“滞在の新スタイル”を提案するホテルが増えてきた。壁に飾られた絵だけでなく、ホテルの照明やスツールは、機能性以上にそのフォルムにも惹(ひ)かれる。視点を変えて眺めてみると違ったものが見えてくる。そんなアイデアを生活にも取り入れたい。

展覧会やギャラリーへ出かける時は、気に入った作品をひとつ、持ち帰る気分で鑑賞すると楽しくなる。「わが家のどこに置いてみようか」。皆さんも、一緒に想像しながら読んでいただけるとうれしい。


柔らかなテーマ、硬い素材で

鉄やステンレスを素材に大きな作品を制作する新進気鋭の美術家・翁長瞳さんは今、勢いのある作家の一人。春先に開催された個展で展示された13点は、すべて卓上に置けるサイズ。



(1)(2)「辻風(つじかぜ)」作品はボルトで1点を留めているので台座を取り換えることもできる。W30mm×D25mm×H54mm。25万円(税込み)。

彼女の作品の特徴は「ハート」や「クッション」という柔らかいテーマを相反する硬質な素材で制作し温かさを感じさせるところ。その中で目に留まったのは、巻き起こる風を捉えた作品「辻風(2021)」。コロナで静止した世界に動きを! と願いを込めたそうだ。多面から放たれる光がつくる影も美しい。点付け(溶接法)された箇所はドット模様になり表面のアクセントにもなっている。

そんな「辻風」を、私は朝日のあたる場所に置きたい。例えば外光の入る寝室の窓際や庭に面するリビングに。立ち上がるこのフォルムと日差しを受けて光るステンレス、映し出される揺れる影を楽しむ時間は、忙しい朝をきっと豊かなものに変えてくれる。



柔らかなテーマ、硬い素材で
2018年第70回沖展の彫刻部門で沖展賞を受賞後、19年に浦添市長賞、奨励賞と快進撃を続け昨年11月22日の“いい夫婦の日”に恩納村海浜公園ナビービーチにステンレスの作品「祝福の鐘」=写真=がウエディングフォトスポットとして設置。今春、北谷のリゾートホテル入り口に太陽のオブジェが設置された。https://www.instagram.com/onagahitomi1/
 

もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1842号・2021年4月23日紙面から掲載


 

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本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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