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2022年7月8日更新

【沖縄】サッシ交換はいくらぐらい掛かる?|今ある家をバージョンアップ[25]

文・徳里政俊(リノベーション協議会沖縄支部 支部長)
リノベーションを計画する場合、「動線を変えたい」「窓が多過ぎて、クーラーの効きが悪い」などに対応するため、玄関や窓などアルミサッシの形状変更を検討することがよくあります。間取りを変える場合も、室内の明るさや通気の確保が窓に求められ、その位置や高さが重要になってきます。しかし、アルミサッシの取り換えは予算に大きく関わります。

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「アルミサッシを取り換える」

リノベーションを計画する場合、「動線を変えたい」「窓が多過ぎて、クーラーの効きが悪い」などに対応するため、玄関や窓などアルミサッシの形状変更を検討することがよくあります。間取りを変える場合も、室内の明るさや通気の確保が窓に求められ、その位置や高さが重要になってきます。しかし、アルミサッシの取り換えは予算に大きく関わります。
 

◆相談&課題
アルミサッシを新しくする際の金額を知りたい。

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丸ごと交換なら35万円~。既存サッシを生かす、25万円~のカバー工法もある。

取り換え前
取り換え前
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取り換え後。カバー工法でリニューアルした玄関扉
取り換え後。カバー工法でリニューアルした玄関扉

拡大した写真。既存の枠の上に、新しい枠を取り付けていることが分かる
拡大した写真。既存の枠の上に、新しい枠を取り付けていることが分かる


築古なら交換しないのも手

建物を一度骨組みだけにしてから行うリノベーションの場合、玄関の取り換えや窓の形状変更などは「古いものを撤去して新しいアルミサッシにする」のが一般的です。内装材をすべて撤去して新調するので、サッシ回りもきれいに仕上がります。

また、窓の大きさを変えるだけの場合も、その周辺部分の内装材の撤去費用や仕上げ工事が必要。掃き出し窓で1カ所あたり35万~40万円くらいの工事費が掛かります。

一方、建物の築年数が古く、あまり躯体の状態がよくない場合、撤去時の振動によって、想定していない箇所の躯体(コンクリート部分など)にひび割れや漏水といった不具合を招く恐れがあります。そのため、「使えるものは使う」ということが、建物を傷つけずに長く使うことにもなります。

では古い建物で「サッシが重い」「鍵が掛かりにくい」「扉と扉の密着が悪く、隙間風や雨が入ってくる」などの場合はどうすればいいのでしょう。不具合を我慢しながらそのまま使い続けたり、別の不具合を覚悟してアルミサッシを丸ごと取り換えなければいけないのでしょうか。実はそんなことはありません。


既存の枠をそのまま使う

例えば、既存のサッシ枠の上から新しいサッシ枠を取り付ける「カバー工法」があります。この工法だと周辺の仕上げ材を傷つけないので、費用的にも1カ所あたり25万~30万円で済みます。施工も1日で完了し、躯体にもダメージを与えないことがメリットです。

デメリットは、既存のサッシ枠を利用するので、幅と高さが約10センチ程度小さくなってしまうこと。掃き出し窓であれば、床との段差ができてしまうこともあります。また、既存のサッシと新しく取り付けるサッシのメーカーの型材の違いから、サッシをまたぐ時につまずかないよう意識して足を上げる必要が出てくるなど、今までとは行動(習慣)が変わってしまうかもしれません。

組み合わせるガラスによっては断熱性能の向上も期待できるアルミサッシ。取り換えには費用も掛かりますが、日常で大切な役割を持つ箇所なので、工事前に使い勝手も確認するといいでしょう。






執筆者
とくざと・まさとし
1978年嘉手納町出身。西日本工業大学建築学科卒業。2016年にLa.fitを立ち上げ、20年に(株)アーキラボ ラフィットとして法人化。建築士、宅地建物取引士など多数の資格を有する。(一社)リノベーション協議会沖縄支部長を務める。


◆(株)アーキラボ ラフィットの強み
考え方や好みは、十人十色。既成概念にとらわれず、住む人、使う人にとことん向き合い、「デザイン」「住み心地」「価格」のバランスを大切に一緒に作り上げます。
沖縄市明道1-3-2(2階)
電話098-988-5128
https://al-lafit.co.jp/



リノベーション協議会とは 消費者が安心して既存住宅を選べる市場をつくり、既存住宅の流通を活性化させることを目的に、2009年7月に発足したリノベーション業界団体。全国1000社弱の企業等が参画し、優良なリノベーションの統一規格「適合リノベーション住宅(R住宅)」を定め、普及推進している。その年のリノベNo.1を表彰する「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」も年々注目が集まっている。https://www.renovation.or.jp

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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1905号・2022年7月8日紙面から掲載

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