巻頭特集・企画
2018年9月21日更新
[不動産の日特集|活用度高める手法四つ]③ホームステージング
9月23日の不動産の日にちなみ、イマドキの不動産活用の手法四つをクローズアップ! ターゲットを広げる空間づくりやコンセプトの明確化で差別化を図ったり、用途変更で建物の付加価値を上げたり、家具やインテリアで中古物件をより魅力的に演出する手法を紹介。遊休地活用のための新築や既存建物の再生、住居兼集合住宅など家づくりの選択肢の一つとしても参考にしてみて。
ステージング後
ステージング前
家具・小物で空間“演出”
人気リフォーム番組でも、改修後の空間に家具や小物を配し、そこでの暮らしをイメージさせる“演出”がある。それを実際の売買に取り入れたのが「ホームステージング」。専門のコーディネーターが中古物件にインテリアを配置し、空間を魅力的に演出する。
県内で、ホームステージングサービスを提供する日建開発の柿本洋さんは「欧米では当たり前の手法。物件の価値を上げ、より早く・高く売るのに有効」と語る。日本ホームステージング協会が2017年に発表した調査によると、同手法を用いた物件は従来の約3分の1の日数で売却でき、価格は0.5%アップした。
同社と提携する「GIFT」のホームステージャー・森田めぐ美さんは「物件の雰囲気を生かしつつ、立地やターゲット層を考えて演出している」と語る。売りたい層を狙い撃ちできるというメリットもある。
中古物件の価値を上げるためにリフォームを考える人は多い。だが、柿本さんは「大掛かりな工事をしても、買い手が気に入らなければ再度リフォームすることになる。ハード面に手を入れる前に、まずはステージングで物件の印象を良くするというやり方もある」とアドバイスする。
同社では「民泊ホームステージング」も提供。「サイトで見て、『泊まってみたい』と思わせる演出をプロが行う。稼働率アップにつながっている」と話した。
①ステージング後
②ステージング前
上写真①②は日建開発がホームステージングを行った物件。ステージング前と内装はまったく同じだが、家具や小物による演出で印象がガラリと変わった。同社では、LDKや水回りのステージングで30万円~。家具ごと買い取りたいという買主の相談にも応じる
物件を民泊仕様にする民泊ホームステージングも人気。寝室に重きを置き演出
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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1707号・2018年9月21日紙面から掲載