巻頭特集・企画
2016年4月29日更新
夢うつすマイホーム 「木造」|木脇ホーム
調湿性、風通し良く
Nさん宅(沖縄県本島中部) 木造/4LDK/家族5人開放的な吹き抜けで、丸い明かり取りの窓も印象的
強度やシロアリ対策
沖縄県本島中部の住宅街に建つNさん宅は住み始めて半年。「木の特徴である調湿性のおかげでムシムシしない」と心地良さを実感している。杉の香り漂う室内は高さ8メートル弱の吹き抜けで、木の梁や柱が目に飛び込む。樹齢百年を超えるであろう四寸(12センチ)角の大黒柱が存在感を放ち、開放的な空間を作り出す。「子や孫まで受け継ぐことができる木造にしたい」と、偶然見掛けたホームページで「これだ」と直感した木脇ホームに依頼、木造軸組み工法で建設した。「決め手はバリエーションと個性あふれる設計、さらに自由設計が可能で、設計・施工まで一貫していること」という。同社は宮崎の本社で木の栽培から加工まで対応。台風対策のため強度を確保し、シロアリ対策で全ての木材に防腐、防蟻薬剤を加圧注入している。
Nさんは沖縄の古民家をイメージし、基本的な構想を練った。「デッドスペースは全て収納に。階段の下、床の間の横など、さまざまな場所を使った」と話し、床下は自慢の泡盛コレクションを収納。同社の福森勇所長は「風が通り、床を伝わる振動が泡盛を寝かせるのに程よい」と説明する。
木の風合い生かす工夫
風通しの良さは家づくりのポイントで、「床面近くに『地窓』を設け、風を下から上へと循環させた。道路側はすりガラスにすることで、カーテンをせずに風が通る」と福森所長。キッチンや風呂場、洗濯場といった水回りを横一線にして風通しの良い北西側に配置。湿気がこもらない工夫をした。「キッチンから子どもたちの様子を見ることができて安心」と夫人は笑顔を見せる。木の風合いを生かすため、照明器具を目立たせず、明かり取りの窓を大きめに配置。木とともにぬくもりある自然の光に包まれ、穏やかな時間が流れていた。
梁や柱が一目瞭然で、梁の部分に取り付けたハンモックは子どもの格好の遊び道具
物干し場が1、2階にあり、子どもの遊び場としても活用
白い外壁に赤瓦、迫力あるシーサーが出迎える
テレビ台
[DATA]
敷地面積:190.12㎡(約57.51坪)
1階床面積:68.5㎡(約20.72坪)
2階床面積:72.94㎡(約22.06坪)
躯体構造:木造軸組み工法
[問い合わせ先]
設計・施工:木脇ホーム
098・989・8991
http://kiwaki-okinawa.com
編 集/タイムス住宅新聞編集部
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1582号・2016年4月29日紙面から掲載