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2018年3月23日更新

家族の変化に柔軟対応|(有)アーキテクトデザイントォーラス

[お住まい拝見 実家隣にRC平屋]実家隣に3LDKの平屋を建てたKさん(41)。アイランドキッチンを中心に回遊できる間取りと和室多めの構成で、家族の成長に応じてフレキシブルに使える家となった。

和室をフレキシブルに

Kさん宅
RC造/自由設計/家族6人

アイランドキッチンのあるLDKの両側に和室を配置。子どもが小さい今は、写真右手の子ども室が家族の寝室代わり。手前左にある主寝室が長男の勉強スペースに

中学2年の長男を筆頭に4人の子を育てるKさん夫妻。「家族構成の変化に耐えうる住まいにしたい」と、LDKの両脇に畳間の子ども室と寝室を配置しているのが特徴的だ。夫人は「子どもが増えても、将来夫婦だけになった時も使いやすいようにと考えてのこと」とにっこり。

実際、東に配置した12畳の子ども室では、昼間は兄弟が寝転がって絵本を読んだり遊んだり、夜は家族みんなで川の字になって寝ているそう。
「当初は上の子2人にと考えていましたが、まだ小さい子が多いので今はここが遊び場兼家族の寝室。中学生の長男は空いた寝室に机を置いてます」と使い方は柔軟だ。


子ども室。勉強は食卓やキッチン脇の勉強部屋で行うため、日中は開け放ってLDKと一体化させ子どもたちの遊び場として活用。夜は家族の寝室になっている。開け放てばキッチンからも目が届くため、生後間もない長女の世話にも重宝しているという


勉強部屋はあえて独立させキッチンの横並びに配置。「家事をしながら宿題を見てあげたくて。将来は夫の書斎になる予定」と先々も見据えた。


キッチン側から見た勉強部屋。子どもたちが並んで勉強したり、夫妻のパソコンスペースとしても活用。家族のコミュニケーションの場にもなる
 

家事ストレスなし!

「家事のしやすさ」もポイント。キッチンはアイランド型にこだわり、西側にまとめた水回りや家事室、寝室まで回遊性を持たせて行き来しやすく。造り付けの収納は、手持ちの家電の形や大きさ、実際の暮らしをシミュレーションしながら、どこに何を収納するか、コンセントの位置まで建築士と細かく打ち合わせた。「お客さんが来ても扉を閉めれば気にならない。特にキッチン周りはすべてのモノが取り出しやすく使いやすい」と夫人。床はフラットにし間口を広くとっており、「幅広のモップもストレスなく使えるから、気付いた時にサッとふけるのがいい。家事は毎日のことだから機能を優先して正解でした」とKさんも喜ぶ。


勉強部屋から見たキッチン。奥のパントリーは置く物に合わせて奥行きを変えることで、スッキリ物が収められるよう見た目にもこだわった


家造りを考えたのは3人目の子が生まれたころ。Kさんが長男だったこともあり実家隣に新築した。アパート時代はコンクリート造で夏暑く冬寒かったことから、依頼先は断熱を重視して決定した。「仕様が決まっている大手メーカーと違い、機能面はもちろんデザインも自由で、ミリ単位の誤差も丁寧に修正してもらいました」と満足げな夫妻。

ことしは長女も生まれ一層にぎやかに。和室はその世話にも重宝しており「キッチンから目が届くので安心」と夫人。柔軟な住まいは、成長する家族の「今」に優しく寄り添う。


寝室側から見た家事室。夫人が仕事道具を置いたり身支度を整える場として活用。奥は水回りや物干し場に抜けられるため、家事もしやすい


浴室から家事室を見る。上部は吹き抜けにして高窓を設けたことで、暗く湿気がこもりがちな水回りも明るく。広い間口で掃除もしやすい


ここがポイント
実家とも行き来しやすく

Kさん宅の敷地は、実家隣の果樹園だった場所。Kさんは長男で、いずれ実家に移り住むことも想定していた。そこでアーキテクトデザイントォーラス設計担当の玉城直幸さんは、必要に応じて互いに助け合えるよう、程よい距離感を意識。「両世帯の間の壁は低めに抑え通路を設けることで、顔が見え気軽に行き来できるようにしつつ、互いのプライバシーは確保した」。実際、子どもの送迎をお願いしたり長男が実家で寝泊まりするなど、行き来も頻繁だ。また、前面道路との高低差が2メート利50センチあり親世帯のアプローチ階段が急だったことから、「将来車いすになった際は子世帯を通って駐車場に行き来できるよう」計画されている。


外観。右奥に見えるのが実家。間にある塀は膝高くらいにとどめることで、気軽に行き来しつつプライバシーは守れる程よい距離を確保した

室内は、アイランドキッチンを中心に、家中が見渡せるよう居室を配置。三つある個室のうち二つは、Kさん夫妻の要望からあえて和室に。「LDKの両サイドに設けることで、閉じれば子ども室や寝室、ゲストルームに。開け放てばテラスまで一体的に使える大空間として多目的に使える」。

勉強部屋はキッチンの並びに置き、水回りはコンパクトにまとめ回遊性を持たせたことで、子どもの世話をしながら家事がはかどる造りに。造り付けの収納類やパントリーは、夫人の描いたイメージ図などを基に細かく調整した。

同社が採用する外内断熱工法もポイントに。「塩害や紫外線の影響が強い沖縄で、いかに躯体を保護し、夏涼しく冬暖かく過ごせるかを考えての工法。コンクリートを流し込む際に組み立てる発泡型枠材が断熱材になるため、高い断熱効果を実現。型枠大工不足の解消にもつながる」と話した。


[DATA]
家族構成:夫婦、子ども4人
敷地面積:314.82平方メートル(95.23坪)
1階床面積:132.25平方メートル(40坪)
建ぺい率 :46.37%(許容60%)
容 積 率:42%(許容200%)
用途地域 :指定なし
躯体構造 :鉄筋コンクリート壁式構造
設  計 :(有)アーキテクトデザイン トォーラス 玉城直幸
構  造 :与儀建築工房
施  工 :(有)アーキテクトデザイン トォーラス
電  気 :(有)フラット
水  道 :(有)正設備



[問い合わせ先]
(有)アーキテクトデザイントォーラス
098-935-4766
www.ad-taurus.com


撮影/泉公(ララフィルム) 編集/徳正美
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1681号・2018年3月23日紙面から掲載

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