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2021年2月19日更新

2月22日は「猫の日」①|猫と暮らす家造り

[2月22日は「猫の日」|猫と暮らす家造り]
2月22日の「猫の日」にちなみ、リフォームで5帖1部屋をまるっと猫部屋にしたお宅を紹介。床柱や欄間などの既存材を再利用して、猫アイテムを作った。また、「ねこと暮らそう」を執筆中の田場正親さんから、猫も人も安全で快適に暮らせる家造りのポイントを聞いた。

リフォームで5帖1室を猫部屋に

アイテムは既存材で

築約40年の自宅をリフォームした与座良作さん(45)は、子どもと猫が安心して過ごせるよう、5帖の猫専用部屋を設けた。既存材の再利用でコスト減を図り、傷つけられても取り換えやすいよう壁を工夫。将来は子ども部屋にも使える。
 
Before(リフォーム前)
 
After(リフォーム後)。床の間がある和室をリフォームし、猫部屋にした与座さん宅。「猫も子どもたちも安心して過ごせるように」と、猫と人の生活スペースを分けた。キャットタワーは和室の床柱を再利用


居場所多く生き生き

築約40年、18坪ほどの自宅を、家族も猫も過ごしやすいようフルリフォームした与座さん。家族5人、猫3匹と暮らす。「生まれて間もない子どもたちの健康面や猫たちへのいたずらも気に掛かり、猫専用の部屋をつくった」。元々、与座さんと猫たちの部屋だった床の間のある和室を猫部屋にし、猫と人の生活スペースを分けた。与座さんも一緒に過ごせるよう、広さは5帖。一番日当たりが良く、駐車場から室内が見え、帰宅してすぐに猫たちの様子が分かる。

掃き出し窓の近くにあるキャットタワーから愛猫のトムが外を眺める。その下でニヤが日なたぼっこ。人見知りのサクラは、記者の姿を見るなり、ササッとステップを登り、キャットウオークの隅に隠れてしまった。「天井を巡るキャットウオークに集まったかと思えば、窓と壁のすき間に隠れたり。それぞれ居心地良い場所を見つけて生き生き過ごしている」と与座さんは喜ぶ。

DIYで直せる壁

リフォームならではの技が光るのは、元々家にあった建材で猫アイテムを作ったことだ。リフォームを手掛けた中部修繕センターの宮城靖敏さんは、「既存材を再利用してコストを抑えた」と話す。「リフォーム前に、たんすに飛び移る、細い板の上を歩く猫たちの姿を見て、動きをイメージしながら配置できた」とも。

壁は、木片を接着剤で固めたOSBボードをビスで固定。「引っかかれて傷がついても、簡単に手に入る材料で自分でも直せるようにした」。スラブがあらわになった天井は、猫たちが移動しやすいスペースを確保する上、空間も伸びやかに見せる。床は塩ビフローリング材を使用。「汚れに強く水がジョイント部分に染み込みにくいので長持ちする。将来、子ども部屋としても使えるよう配慮した」と宮城さんは話した。
 

リフォーム前の室内。建具の欄間はステップに、柱はキャットウオークに使った。手前の和室は障子、天井板にも穴が開き、天井裏は猫の遊び場だったという​
 
リフォーム後。猫部屋の出入り口。ステップから白黒猫のトムが隣の部屋の様子をうかがう。キャットウオークは別の部屋から出た柱なども使い、部屋の四方に張り巡らせた。天井板がないため歩くスペースも十分。元々天井裏にあった換気口を生かして、外出時も換気できるようにしている
 
壁と窓の狭い隙間から部屋の様子をうかがう白猫のニヤ。隙間や静かな場所、暗い場所は猫たちの隠れ場所になる
 
床柱を再利用したキャットタワー。トムが座っているステップは幅広く、日なたぼっこに最適。タワー上、キャットウオークの隅には黒猫のサクラが隠れている


壁は引っかかれることを前提に柔らかめの素材のOSBボードを使用。ホームセンターで手に入る。ビス留めなので簡単に取り換え可

中部修繕センター
宜野湾市新城2−36−11
098・893・1199

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編集/川本莉菜子
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1833号・2021年2月19日紙面から掲載

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