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2018年3月30日更新

丈夫で種類も豊富[シェフレラ属]|植物と器で楽しむ Interior green⑮

インテリアグリーンを楽しむコツと上手な育て方を、プランタドールの新城圭吾さんがレクチャー。丈夫で種類豊富な「シェフレラ属」は、樹形や器合わせでさまざまに楽しめる。

シェフレラ・アングスティフォリア


シェフレラ属ってどんな植物?
熱帯・温帯地域に600種自生
観葉植物の代表的存在


ウコギ科シェフレラ属は世界の熱帯・温帯地域に約600種類自生し、低木から高木までさまざまな種類があります。光沢のある美しい葉と非常に丈夫な性質を持ち、3~7メートルほどの高木に成長。大きくなると樹高は10メートルを超すものもあると言われています。観葉植物でも代表的な種類で園芸店では必ずといっていいほど販売しています。それ故に仕立て方や樹形、器との合わせ方で印象が変わるのもこの種類の楽しいところでもあります。
育てやすい種類が多く、枯れにくい性質を持っているため、さまざまな店舗や飲食店、オフィスなどに飾られています。県内では庭植えから鉢植えと幅広く楽しめます。生け垣として植えられている種類もあります。サッカー選手で例えますと絶対的なプレーの安定感とリーダーシップで愛された元アルゼンチン代表のサネッティといったところでしょうか。
今回は県内でも流通しているシェフレラ属(一部流通量が少ない品種あり)を紹介します。


育てる上で気を付けたいこと
明るく風通しの良い場所に
葉に霧吹きで水かけ虫予防


室内・戸外共に自然光のたくさん入る明るく風通しの良い場所を好みます。耐陰性は普通ですが光が足りないとフォルムが崩れたり葉が落葉したり新葉が弱々しくなりますので注意してください。水やりの目安は土の表面が乾いたらたっぷりあげるようにします。
生育期の春~秋にかけてはしっかり光を与え育てましょう。気温が下がる冬は水やりは控えながらも光はしっかり当たる場所で育てていきます。
葉にハダニやカイガラムシが付着する場合があります。見かけた際はぬれティッシュなどで拭き取りましょう。予防としては水やりの際に霧吹きで葉にしっかり吹きかけると対策になります。
 


庭植えでもいけます!

新築住宅吹き抜けスペースに高さ約6.5メートルのシェフレラ・アクティノフィラ・ブラッサイヤを植栽しました。このサイズが鉢で生育されていること自体レアな例です。持ち出す際も大掛かり。もちろん搬入も大掛かり。県外では寒さのため戸外植えは厳しいため県内ならではの一例です。
実は原産地では30メートルにもなる高木品種。観葉植物としてポピュラーな品種も庭植えなどで表情が全然変わります!

 

生活スタイルに合わせて​

吹き抜けには放射状に広がる品種



住宅内の吹き抜けスペースに合わせた一例。高さ約2.5メートルのシェフレラ・アクティノフィラ・ブラッサイヤを木目調の床と同系色の器に合わせた。ツヤのある葉が放射線状に広がる姿が傘に見えキュート。光もしっかり入るがガラスに囲われているため、風が抜けにくい環境。ハダニやカイガラムシの発生率が高くなることが予想されるため葉水などで予防を。


広い空間に伸びやかに



某施設ロビースペースにて。落ち着いたグレーの器に合わせたのは、流通量が少ない上にこのような大鉢サイズはなかなかお目にかかれないシェフレラ・ノヴァ。葉に不規則な深い切れ込みが入り、先端がとがっているのが特徴。空間の広い所で伸びやかに飾るのがオススメ。


和室の壁に枝や葉の動きリズムよく



ぬくもりのある照明や素材を使った和の空間なので、同系色の高さある器を合わせ、壁面に枝や葉の動きがリズムよくうつるシェフレラ・コンパクタを合わせた一例。成長に伴い枝が前がかりになってくるので低めの器よりも高さある器に合わせると同種の特徴が生かせる。


いろいろ小鉢~大鉢
低木、高木、斑(ふ)入りなど、種類豊富なシェフレラ属の一例。



▲シェフレラ・チビスケ


▲シェフレラ・アングスティフォリア


▲シェフレラ・レナータ斑入り



▲シェフレラ・トライアンギュラス


▲シェフレラ・チェンマイ


▲アラレア




執筆・提案
新城圭吾(しんじょう・けいご)
PLANTADOR代表。「花屋Ru-ga」で植物についての基礎・応用を学び、2009年に独立。14年に浦添市大平に販売店舗「PLANTADOR Segundo」をオープン。主に植物の室内コーディネート、住宅の植栽、植物販売などを手掛ける

 


『週刊タイムス住宅新聞』Interior green<15>
第1682号 2018年3月30日掲載

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