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2017年9月29日更新

白幹で涼しげに[アマゾンオリーブ]|植物と器で楽しむ Interior green⑭

インテリアグリーンを楽しむコツと上手な育て方を、プランタドールの新城圭吾さんがレクチャー。白幹にライトグリーンの葉が涼しげな印象を与える「アマゾンオリーブ」は、近年、人気急上昇だ。

人気急上昇中
アマゾンオリーブ

ライトグリーンの葉と白幹が涼しげで、清潔感のある印象



アマゾンオリーブってどんな植物?
近年、流通し始めた品種
県内では庭植えも楽しめる​


フトモモ科シジギウム属の植物で、熱帯性の中高木です。白幹にライトグリーンの葉が涼しげな印象を与えます。近年流通するようになった品種ですが、現在、インドアグリーンの中で認知度、人気ともに急上昇中です。
「アマゾンオリーブ」という名称は流通名で、別名をムラサキフトモモと言いますが、呼び名としてはアマゾンオリーブが主流。名前に「オリーブ」と付いていますがオリーブとは全く関係もなく、どちらかというとユーカリに近い仲間です。
個人的な意見ですが、150センチ以上のサイズがこの品種の良さが出ると思います。白幹で、一度空間に取り入れると、次も“ぜひともほしい存在”になるという点で、サッカー選手で例えると、旧ユーゴスラビア代表の白人天才ドリブラー、デヤン・サビチェヴィッチといったころでしょうか。県内では庭植えから鉢植えと幅広く楽しめるのでオススメですが、人気品種のため現在は品薄の状況です。


育てる上で気を付けたいこと
自然光をたっぷり当てて
葉水でハダニなどを予防


室内、屋外共に、自然光がたくさん入って明るく、風通しの良い場所を好みます。耐陰性は普通ですが、光が足りないとフォルムが崩れたり、新葉が弱々しくなりますので注意してください。
乾燥に弱いので水切れに注意しましょう。水やりの目安は、土の表面が乾いたらたっぷりあげるようにします。生育期の春~秋にかけては、しっかり光を与えて育てましょう。気温が下がる冬は、水やりは控えながらも光はしっかり当たる場所で育てていきます。
葉にハダニやカイガラムシが付着する場合があります。見かけたらぬれティッシュなどで拭き取りましょう。水やり時に霧吹きで葉にしっかり水を吹きかけると予防できます。

 

光を意識し伸びやかに




同系色の濃淡で奥行き生む

午前中は心地よい自然光が入る寝室にアマゾンオリーブを合わせた一例。葉全体にしっかり光が当たるように、窓の高さに合わせたサイズをセレクトしました。
壁紙はベージュ系だったのでホワイトの器を合わせました。同系色ながら濃淡をつけることで奥行きが出て、より植物を際立たせてくれます。




高さ生かして吹き抜けに

住宅内の吹き抜けスペースに合わせた一例。高さ約2.5メートルのアマゾンオリーブを、安定性のあるキューブタイプのグレーの器に合わせました。光はしっかり入る場所ですが、周りが囲われているため風が抜けにくい環境になります。このような環境に植物を置く場合は、ハダニやカイガラムシの発生率が高くなることが予想されるで、葉水などでしっかり予防します。




同系色の鉢でなじませる

産婦人科のテラスルーム。ウッドデッキの色合いに合わせ、同系色の器をセレクト。飾りたい空間にある色、例えば床や壁の色などを器に取り入れると、空間になじみます。
ライトグリーンの葉と白幹で清潔感あるアマゾンオリーブは、来院者に安心感と癒やしを与えるのではと思い納品させていただきました。
 





見とれる大木の街路樹

気温5度以上の生育環境が必要なアマゾンオリーブは、県外では庭木としては適せず、ほぼ室内植物として流通しています。しかしここ沖縄では、街路樹やお庭のシンボルツリーとしても楽しめます。
写真は南城市の街路に植栽されていた大木のアマゾンオリーブ。室内サイズとは違うどっしりとした味わいがあります。「これぐらいのサイズが、庭木用として生産者の所にあればいいのにな~」と、ついつい見とれてしまいました。
 





執筆・提案
新城圭吾(しんじょう・けいご)
PLANTADOR代表。「花屋Ru-ga」で植物についての基礎・応用を学び、2009年に独立。14年に浦添市大平に販売店舗「PLANTADOR Segundo」をオープン。主に植物の室内コーディネート、住宅の植栽、植物販売などを手掛ける


『週刊タイムス住宅新聞』Interior green<14>
第1656号 2017年9月29日掲載

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