インテリア
2023年2月10日更新
アナログレコード アナログレコード市場が活況|イマドキ ホームシアター&オーディオ入門⑪
今回はホームシアターからは少し趣を変えてアナログを紹介します。最近ニュースなどでもたびたび取り上げられている「アナログレコードとレコードプレーヤー」について説明します。
イマドキ
ホームシアター&オーディオ入門⑪
おしゃれなジャケット、温かい音、儀式感が人気
アナログレコード市場が活況
アナログ回帰の兆し
今や「サブスクリプション(定額利用)」や近距離無線通信「ブルートゥース」が音楽鑑賞の主流です。
その一方で、風前のともしびと思われた「アナログレコード」が若者を中心に復活、活況を呈しています。それにつられるかのように、いったんレコードから離れた年配の方々の「アナログ回帰」も増えているようです。
実際、アメリカでは2020年、アナログレコードがCDの売り上げを抜きました。日本でも低迷期の2010年には1億7000万円の売り上げだったのが、21年には23倍の約39億円となりました。現在も右肩上がりで、今年1月にはあいみょんがアナログレコードでアルバムを発売。山下達郎も今年新たにアナログレコードを発売予定です。
なぜ、消滅寸前だった「アナログレコード」が奇跡の復活を遂げたのでしょうか。
いくつかの要因がありますが、第一に挙げられるのがアーティスティックなジャケットではないでしょうか。30㌢×30㌢の大きさと紙質のジャケットは部屋に立て掛けておくだけでもアートでオシャレです。折からのレトロブームも後押しして、若者には新鮮に感じるのでしょう。
次に「温かい音」。状態の悪いレコードだと「プチ、プチ」というノイズがありますが、それさえも魅力だと言う人もいます。
不思議ですが、リモコン操作できないという不便さも人気の一つのようです。便利さを求めた結果がサブスクやブルートゥースですが、あえて手動でレコードをかけるという手間や“儀式感”が新鮮で、楽しむ人がいるということでしょう。
置いてあるだけで絵になるレコードジャケット
アナログレコード再生のスタイル
良い音で聞くには
レコードを聴くためには、レコードプレーヤーが必要です。次にアンプにつなぐわけですが、このアンプには「フォノイコライザー」が内蔵されていなければなりません。レコードプレーヤーに内蔵されている場合もあります。どちらにも内蔵されていなければ、別途追加する必要があります。
フォノイコライザーの役割は二つあります。
レコードは、「低音を小さくし、高音は大きめ」に記録されているため、再生時は逆に「低音を大きく、高音は小さく」する必要があり、それをフォノイコライザーが担っています。もう一つは、レコードに刻まれた音(信号)はかなり小さいため、CDレベルまで大きくするという機能です。
フォノイコライザーを介さないと、小さくていびつな音になってしまいます。
最近のレコードプレーヤーにはブルートゥースを搭載したモデルもあり、これも大きな魅力です。
アナログレコードは、再生スキルの違いで音が大きく変わります。その魅力を十分に引き出して楽しむためには、基本的な知識やセオリーを持つ専門のショップで、体験することをお勧めします。
とうやま・ひろと/アバック沖縄店長。40年以上、オーディオやホームシアターの仕事に携わる。県内で手掛けたホームシアターは700件以上。好きな映画はレオン、ブレードランナー、グラディエーター。
◆アバック沖縄店 那覇市銘苅323-1
☎098・943・9178
これまでの記事はこちらから。
ホームシアター&オーディオ入門⑪
おしゃれなジャケット、温かい音、儀式感が人気
アナログレコード市場が活況
今や「サブスクリプション(定額利用)」や近距離無線通信「ブルートゥース」が音楽鑑賞の主流です。
その一方で、風前のともしびと思われた「アナログレコード」が若者を中心に復活、活況を呈しています。それにつられるかのように、いったんレコードから離れた年配の方々の「アナログ回帰」も増えているようです。
実際、アメリカでは2020年、アナログレコードがCDの売り上げを抜きました。日本でも低迷期の2010年には1億7000万円の売り上げだったのが、21年には23倍の約39億円となりました。現在も右肩上がりで、今年1月にはあいみょんがアナログレコードでアルバムを発売。山下達郎も今年新たにアナログレコードを発売予定です。
なぜ、消滅寸前だった「アナログレコード」が奇跡の復活を遂げたのでしょうか。
いくつかの要因がありますが、第一に挙げられるのがアーティスティックなジャケットではないでしょうか。30㌢×30㌢の大きさと紙質のジャケットは部屋に立て掛けておくだけでもアートでオシャレです。折からのレトロブームも後押しして、若者には新鮮に感じるのでしょう。
次に「温かい音」。状態の悪いレコードだと「プチ、プチ」というノイズがありますが、それさえも魅力だと言う人もいます。
不思議ですが、リモコン操作できないという不便さも人気の一つのようです。便利さを求めた結果がサブスクやブルートゥースですが、あえて手動でレコードをかけるという手間や“儀式感”が新鮮で、楽しむ人がいるということでしょう。
置いてあるだけで絵になるレコードジャケット
アナログレコード再生のスタイル
良い音で聞くには
レコードを聴くためには、レコードプレーヤーが必要です。次にアンプにつなぐわけですが、このアンプには「フォノイコライザー」が内蔵されていなければなりません。レコードプレーヤーに内蔵されている場合もあります。どちらにも内蔵されていなければ、別途追加する必要があります。
フォノイコライザーの役割は二つあります。
レコードは、「低音を小さくし、高音は大きめ」に記録されているため、再生時は逆に「低音を大きく、高音は小さく」する必要があり、それをフォノイコライザーが担っています。もう一つは、レコードに刻まれた音(信号)はかなり小さいため、CDレベルまで大きくするという機能です。
フォノイコライザーを介さないと、小さくていびつな音になってしまいます。
最近のレコードプレーヤーにはブルートゥースを搭載したモデルもあり、これも大きな魅力です。
アナログレコードは、再生スキルの違いで音が大きく変わります。その魅力を十分に引き出して楽しむためには、基本的な知識やセオリーを持つ専門のショップで、体験することをお勧めします。
とうやま・ひろと/アバック沖縄店長。40年以上、オーディオやホームシアターの仕事に携わる。県内で手掛けたホームシアターは700件以上。好きな映画はレオン、ブレードランナー、グラディエーター。
◆アバック沖縄店 那覇市銘苅323-1
☎098・943・9178
これまでの記事はこちらから。
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1936号・2023年2月10日紙面から掲載