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2018年6月1日更新

第4回沖縄建築賞 表彰式「沖縄建築」に新たな提案

県内の優れた建築や建築士を表彰する「第4回沖縄建築賞」(主催・同実行委員会)の表彰式が5月25日、那覇市久茂地のタイムスビルで開かれた。先人が育んだ沖縄ならではの伝統建築を土台に、時代に即した新たな提案をした建築士たちをたたえた。

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第4回沖縄建築賞の受賞者(前列)と、審査委員(後列)。正賞受賞したのは前列左から3人目の漢那潤氏と4人目の大嶺亮氏


応募点数は全部で28点と昨年より少なかったが、審査委員の西里幸二氏は主催者あいさつで「中身の濃い作品が多かった。独特の気候風土を熟慮した作品が集まっており、それぞれの建築士が『沖縄建築とは』という命題に真摯に向き合ったことが伝わってきた」と述べた。
内訳は住宅部門が18点、一般建築部門が10点だった。その中から最高賞の正賞(賞金20万円)は、住宅部門が漢那潤氏(41)が設計した「本部町の新民家」が、一般建築部門は大嶺亮氏(54)が設計した集合住宅「FFD unit」が受賞した。
漢那氏は「昔、子どものころに見た沖縄の郊外の風景が消えてきている。新民家を起点に沖縄の昔ながらの美しい景色を取り戻したい。今回の受賞で、その背中を押していただけたようでうれしい」と喜びを語った。
大嶺氏は「空間をコンパクトにまとめればデザイン性と経済性は両立できる。賃貸住宅でもできることはまだまだあり、可能性の一端を示すことができたなら幸い。オーナーさんの協力にも感謝したい」と述べた。
 

施主も表彰 共に喜び

正賞に次ぐタイムス住宅新聞社賞(同10万円)には、美濃祐央氏(44)が設計した「ウルマノイエ」が、40歳未満の建築士に与えられる新人賞は、「南風原の老人福祉施設」を設計した山口瞬太郎氏(35)に贈られた。
奨励賞(同5万円)は、住宅部門は根路銘安史氏(53)が設計した「知念の家」、一般建築部門は前田慎氏(48)が設計した「愛和保育園」が受賞した。
昨年から、協力者として施主も表彰。「知念の家」の施主である島田泰史氏は、「家づくりでは、たくさんワガママを言って難儀させてしまった。賞をいただいたことで、根路銘さんたちの労をねぎらえたかなと思う」と自分のことのように喜んだ。
また、正賞を受賞した漢那氏、大嶺氏による作品のプレゼンテーションも行われ、来場者は熱心に耳を傾けていた。


正賞受賞者による、作品のプレゼンテーションもあり、来場者は熱心に聞き入っていた


昨年から、協力者として施主も表彰。「知念の家」の施主、島田氏が盾を受け取った

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