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2024年11月1日更新

焚き火しながら火起こしを学ぶ|アウトドア×減災⑳

那覇市曙にあるアウトドアショップ 燈人(ともしびと)のスタッフ・與那嶺康貴さんが「アウトドア×減災(災害による被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)」をテーマに執筆。今回は焚(た)き火を楽しみながら、「火起こし」を学ぼう! という提案です。

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焚き火しながら火起こしを学ぶ

自分で火起こしをして焚き火をしました。ついでに焼きりんごや焼き芋など秋の味覚を楽しみましたよ♪


災害時に火は大切
災害時にはライフラインが長期にわたり、途絶える恐れがあります。そんな時に「火」は重要な役割を果たします。身近にあるもので火を起こすことができれば、体を温めたり、温かい食事を作ったりして心身に活力を与えることができるでしょう。

涼しくなってきて秋の味覚満載の今の時期だからこそ、家族で焚き火をして、火起こしや火の取り扱い方を学びつつ、“食欲の秋”も楽しみましょう! という提案です。

火起こしをする前に注意する点は、
①火が燃え移らない場所を選びましょう。難燃シートなどを敷いた上で焚き火台などを使用して行うと安心です。
②風向きを考えましょう。当たり前ですが、煙は風下にいきます。そこを配慮して火起こしを行いましょう。
③バケツに水を用意しておきましょう。
④子どもだけでやるのは危険です。必ず大人も一緒に行いましょう。

火口を作ろう
アウトドアで焚き火をする際は、まず薪の先をナイフで削って「フェザースティック」を作ります。木の先端を薄く削り重ねて羽毛(フェザー)のようにすることで、木の間に空気が入って着火しやすくなります。

木の先端を羽状に削ってつくる「フェザースティック」。火口として広く使われています


しかし、刃物初心者にとってナイフの扱いは難しいし危険です。そこで子どもでも取り扱いやすい「鉛筆けずり」を使ってみましょう。鉛筆くらいの細めの乾いた木を、鉛筆削りで削ります。すると、薄く着火しやすい「火口(ほくち)」が簡単に作れます。
 

鉛筆削りをつかえば、子どもでも簡単に火口をつくることができます!


次に火口に火を付けます。ライターなどの火元があれば簡単ですが、災害時にはない場合もあります。そんなときでも火をつけられるよう、チャレンジしたいアイテムが「ファイアースターター」です。マグネシウムなどが含まれた棒をストライカーと呼ばれる金属で擦って、火花を出して着火する仕組みです。

火を付けるこつは、先にマグネシウムの棒を軽くストライカーで擦って黒い粉を出し、火口にまぶしておくことです。ただし、この黒い粉は火元になりますので、細心の注意を払って行ってくださいね。

ファイアースターターで着火している様子


自力で起こした火で焼き芋や焼きりんごなど秋の味覚を味わえば、家族で楽しみながら「減災」にも役立ちます。ぜひ焚き火をしながら、火の危険性と正しい取り扱いを学んでみてくださいね。



文・写真/與那嶺康貴
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。
那覇市曙1-8-10
電話=098・866・5365
https://sites.google.com/view/tomoshibito/


毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第2026号・2024年11月01日紙面から掲載

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