地域情報(街・人・文化)
2024年10月11日更新
カセットこんろとボンベを備えよう|アウトドア×減災⑲
那覇市曙にあるアウトドアショップ 燈人(ともしびと)のスタッフ・與那嶺康貴さんが「アウトドア×減災(災害による被害を少しでも食い止めるような行動や取り組み)」をテーマに執筆。今回は減災的観点から、カセットこんろとボンベについて紹介します。
カセットこんろとボンベを備えよう
『カセットこんろ』と『カセットボンベ』
愛用のカセットこんろで鍋を作ってみました! カセットこんろとボンベはおうちご飯だけでなく、アウトドアや災害時にも重宝します。こんろは製造年から10年が買い替えの目安、カセットボンベは使用期限が7年です。ご家庭のこんろとボンベを確認してみてください。
製造年を確認する
10月7日は、日本ガス石油機器工業会が定めた「カセットこんろとボンベの日」でした。カセットこんろの買い替え検討目安の10年と、カセットボンベの使用期限7年に合わせて10月7日に制定されたそうです。
なぜカセットこんろの買い替え時期を10年としているかというと、こんろにはガス漏れ防止のゴム(Oリング)が使われています。そのゴムは使用頻度に関わらず経年劣化し、ガス漏れを防ぐ機能が低下するそうです。カセットこんろの製造年月は、本体に貼ってあるステッカーで確認できます=下写真参照。
カセットボンベの使用期限は底部分に印字されています。ぜひ、お手持ちのカセットこんろとボンベをチェックしてください。
カセットボンベを保管する際は必ずキャップをして、室内の40度以下の場所で保管してください。カセットボンベもこんろも、キッチンやダイニング、リビング周りの取り出しやすい場所に保管するのがおすすめです。取り出しにくいと、使うのが面倒になって置き忘れてしまい、サビの発生にもつながります。
また、流し台の水や湿気の影響を受けないところに保管してください。
カセットこんろ本体に貼られているステッカーの左部分に、製造年月(西暦の数字下2桁と月)が書かれている
カセットボンベは底に製造年月日が書かれている
明かりや暖房にも
カセットコンロとボンベは、防災グッズとしても重宝です。簡単に素早くお湯を沸かすことができ、調理だけでなく、入浴できないときでもお湯を浸したタオルで体を拭けるほか、煮沸消毒などにも使用できます。火は、明かりや暖房にもなるという万能器具です。農林水産省によると災害時を想定したボンベ備蓄の目安は、1人当たり1週間で6本程度としています。
同工業会は、10月7日にカセットこんろとボンベを使用して「防災鍋を作ってみよう」と呼び掛けています。年に1回、こんろとボンベの製造年を確認しながら、自宅に常備している食材と少量の水で簡単に作れる鍋を作って家族で食べよう、という提案です。夕食が災害時の備えにつながります。
カセットコンロでお湯を沸かす際は、ぜひふたをしてください。沸騰するまでのガス消費量が大きく変わるそうです。
災害時には、温かい食べ物が心身のストレスを和らげてくれるでしょう。少しずつ涼しくなってきましたし、カセットコンロとボンベの点検がてら「防災鍋」を作ってみてはいかがでしょうか?
よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。
那覇市曙1-8-10
電話=098・866・5365
https://sites.google.com/view/tomoshibito/
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第2023号・2024年10月11日紙面から掲載